「銀河英雄伝説」メックリンガーの名言・台詞まとめ

「銀河英雄伝説」エルネスト・メックリンガーの名言・台詞をまとめていきます。

 

6巻 飛翔篇

第一章 キュンメル事件

「……皇帝にとって、一身の安全をはかるなどということは、冷笑の種でしかならぬようであった」

「それが自信であるのか、過信であるのか、あるいは哲学的な諦観であるのか、余人の理解のおよぶところではない……」

 

第二章 ある年金生活者の肖像

「任命の時点では、この人事は決して最悪のものではなかった。ただ、結果として最悪になっただけである。そしてこの人事によって何びとも幸福をえることができなかった」

 

「……この人選が失敗したことで、皇帝は責任を負わねばならないであろうか。私はそうは思わない」

「皇帝がレンネンカンプのこだわりに気づかなかったのは、皇帝自身がヤン・ウェンリーに対してこだわりを持っていなかったからである」

「皇帝はたしかに全能ではなかった。だが、天体望遠鏡が顕微鏡の機能を併有していなかったとして非難するがごときは、私の採らざるところである……」

 

第五章 混乱、錯乱、惑乱

「噂が事実をつくったのだ。あるいは、不特定多数の無意識の集合体が、時の流れに干渉したと言うべきであろうか」

 

第八章 休暇は終りぬ

「ヤン・ウェンリーと同盟政府との仲が修復しがたいとすれば、かえって彼と吾々帝国軍との間に、よしみが結ばれるかもしれぬ」

「彼に、いたずらな軍事行動に出ぬよう呼びかけておいて、早急に、調査官を派遣し、解明にあたるべきだろう」

 

7巻 怒濤篇

第一章 黄金獅子旗の下に

「皇帝は自らの生命と生涯によって自らを表現した。彼は詩人であった。言葉を必要としない詩人であったのだ」

 

「陛下がフェザーンにうつられることはよいが、私はすこし軍制改革が不安だ」

「軍事力は中央集権でよい。軍管区のそれぞれに兵権を与えれば、ひとたび中央の統制力がおとろえたとき、割拠の原因となるではないか」

 

第九章 祭りの前

「パウル・フォン・オーベルシュタインという人は、しばしば辛辣かつ無慈悲な策謀を弄して他者を粛清し、しかも弁解も説明もしないので、明快さと率直さを愛する武人型の諸将にきらわれたのは無理もない」

「ただ彼は私益をはかって策謀を弄したことはなく、すくなくとも主観的には国家と主君に無私の忠誠をささげていた」

「軍務尚書としての管理能力、職務に対する忠実度もきわめてすぐれていた。おそらく、最大の問題点は、主君に対する忠誠心と表裏一体化した、彼の猜疑心であったであろう」

 

「だが、歴史は無数の実例をもって吾々に教示する」

「能力も識見もない単なる陰謀家が、しばしば、自分よりはるかに有能な、あるいは偉大な人物を底なし沼につきおとし、その相手だけでなく時代そのものの可能性を沈めさってしまうことを……」

 

「ヤン・ウェンリーが魔術を弄するまで、イゼルローン要塞は難攻不落だったはずだ」

「ところが彼は、要塞をまるでフライング・ボールのボールのように簡単に所有権を変えるものにしてしまったのだ。あれを芸術というなら、まさにあれ以上のものはない」

 

8巻 乱離篇

第三章 常勝と不敗と

「ヤン・ウェンリーの真の偉大さは、正確な予測にあるのではなく、彼の予測の範囲においてのみ、敵に行動あるいは選択させる点にある」

「銀河帝国の歴戦の名将たちは、つねに彼によって彼の用意した舞台の上で踊らされたのである」

 

第八章 遷都令

「オスカー・フォン・ロイエンタール元帥は、軍人としては偉大であり、行政官としては有能であった」
「なぜよりによって三者のうちロイエンタールを、とは、後日になってこそ言いうる疑問である……」

 

9巻 回天篇

第三章 鳴動

「智と勇との均衡がとれているという一点において評するなら、あの当時、オスカー・フォン・ロイエンタールが、敵と味方をあわせても随一の存在であったと思われる」

 

第四章 発芽

「……皇帝が美貌であったがゆえに、多情であったにちがいない、多情であるべきだ、と決めつける者は、好色な醜男の存在を、どう説明するのであろうか」

 

第八章 剣に斃れ

「不幸な内戦は、いま唯一のささやかな幸福を吾々にもたらそうとしている。つまり、終結するのだ。終結がないよりまし、というていどのものではあるが……」

 

「こちらの要請に応じて通してくれるというのだ、通してもらうほうがいい。ありがたいことに、ヤン・ウェンリーは、もののわかった後継者を遺してくれたようだな」

「先方にはべつの思案があるだろうが、それは将来のこととしておいてよかろう」

 

「用心すれば雷神のハンマーが無力化できるのかね? だとしたら、いくらでも用心するが、もはや吾々にはそのような権利はないのだ、と私は思っている……」

 

「思うに、ウルヴァシーで皇帝陛下に危害を加えようとした首謀者は、ロイエンタール元帥ではあるまい」
「第一に、彼の為人にそぐわぬ。第二に、彼の能力にふさわしくない」

 

「……ふたりの人間の野心を、同時代に共存させるには、どうやら銀河系は狭すぎるらしい……」

 

「裏ぎりによって勝つことなど、皇帝がお望みになると思うか!」

「……いや、そう思ったからこそ、卿はロイエンタール元帥を裏ぎったのだな。ねずみの知恵は、獅子の心を測ることはできぬ。卿もついに、獅子の友となりえぬ男だったか」

 

10巻 落日篇

第五章 昏迷の惑星

「……皇帝の衰弱が目に見えるものであったら、私たちはむろんそれに気づいたであろう。だが、皇帝の美と精彩は、すくなくとも表面上は、いささかの衰えも見せていなかった」

「私たちも、皇帝の病臥にいつのまにか慣らされていたようであった」

 

第七章 深紅の星路

「失礼しました。陛下がどこかべつの宇宙に思いをはせておられるように見えましたので……」

 

「軍医どの」
「もはや原因不明ですむとは思わないでいただこう。皇帝のご病名をたしかめ、最善の治療をほどこしていただく。よろしいな?」

 

「おわかりかな、軍医どの、卿には地位にともなう責任があるということだ。何もなしえぬというなら、いっかいの町医者も同じこと。期待にこたえていただけるだろうな?」

「失礼、軍医どの、すこし興奮してしまったようだ」

 

「猪に聴かせるには、胡狼(ジャッカル)が作った曲でたくさんだ」

 

第九章 黄金獅子旗に光なし

「皇帝の身命が無事であったのは、ビッテンフェルトの功績であったが、彼が芸術、ことに美術造形にまったく興味がなかったからこそ、すべてが迅速に処理されたのであった」

「もし美術品の焼失を懸念したら、万事が遅滞して重大な結果を生じたであろう。まことに幸運というべきである……」

 

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

 
 
 
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