「銀河英雄伝説1巻」ヤン・ウェンリーの名言・台詞をまとめていきます。
銀河英雄伝説 全15巻セット (文庫)
1巻 黎明篇
→銀河英雄伝説2巻(ヤン)
→銀河英雄伝説3巻(ヤン)
→銀河英雄伝説4巻(ヤン)
→銀河英雄伝説5巻1/2(ヤン)
→銀河英雄伝説5巻2/2(ヤン)
→銀河英雄伝説6~7巻(ヤン)
→銀河英雄伝説8~10巻(ヤン)
序章 銀河系史概略
「できることと、できないことがある」
第一章 永遠の夜のなかで
「ですが、まだ包囲網が完成されたわけではありません」
「ひとつ狂うとすべてが狂うものだな」
「心配いりません。司令官が帝国軍の注意を引きつけてくれます。レーダー透過装置などつけず、太陽風に乗って悠々と脱出できますよ」
「要するに3,4000年前から戦いの本質というものは変化していない。戦場に着くまでは補給が、着いてからは指揮官の質が、勝敗を左右する」
硬直した固定観念ほど危険なものはない。
第二章 アスターテ会戦
「おそらく無益でしょう」
「いまから行っても、どうせ間に合いません」
「では結局、(このまま個別に助けに行けば)三艦隊いずれもが敵の各個撃破戦法の好餌になってしまいます」
「心配するな。私の命令に従えば助かる。生還したい者は落着いて私の指示に従ってほしい。わが部隊は現在のところ負けているが、要は最後の瞬間に勝っていればいいのだ」
「心配ない、(作戦の連絡は)複数の通信回路を使って、各艦に戦術コンピューターのC4回路を開くよう、それだけを告げればよい」
「それだけなら、傍受したところで敵には判断できないだろう」
「無用になっていればよかったのだがね」
「(失敗すれば)頭をかいてごまかすさ」
「どうやら、うまく行きそうだな」
第四章 第一三艦隊誕生
「敗軍の将ですよ、私は」
「(負けたのは)首脳部の作戦指揮がまずかったからさ」
本来、名将と愚将との間に道義上の優劣はない。愚将が味方を100万人殺すとき、名将は敵を100万人殺す。
その差があるだけで、殺されても殺さないという絶対的平和主義の見地からすれば、どちらも大量殺人者であることに差はないのだ。
「生意気言うな、子供のくせに。子供ってのはな、大人を喰物にして成長するもんだ」
「(軍人は)嫌いだよ」
「(理由は)決まってる。他に能がなかったからだ」
「ユリアン、今夜の事件は多分笑い話ですむだろう。だが近い将来、それではすまなくなるかもしれない。どうも少しずつ悪い時代になってきているようだ」
「(昇進は)負けたからでしょう」
「やたらと恩賞を与えるのは窮迫している証拠だと古代の兵書にあります。敗北から目をそらせる必要があるからだそうです」
「少数をもって多数を破るのは、一見、華麗ではありますが、用兵の常道から外れており、戦術ではなく奇術の範疇に属するものです」
「それと知らないローエングラム伯とは思えません。次は圧倒的な大軍を率いて攻めて来るでしょう」
「ボタン戦争と称された一時代、レーダーと電子工学が奇形的に発達していた一時代をはぶいて、戦場における用兵にはつねに一定の法則がありました」
「兵力を集中すること。その兵力を高速で移動させること、この両者です。これを要約すればただ一言、『むだな兵力を作るな』です」
第五章 イゼルローン攻略
「(方法は)秘密です」
「こういうことはもったいぶった方がありがたみが出ますから」
「予定通り事が運ぶことは、めったにありませんよ。といって予定をたてないわけにも行きませんしね」
「4000光年を24日。悪くないな」
「第13艦隊には(艦隊運用の)名人がいるから」
「なに、心配ない。もともと半個艦隊でイゼルローンを陥せというのが無理難題なんだ。(失敗して)恥をかくのはシトレ本部長と私さ」
「(イゼルローン要塞攻略に)どうしてそう自信満々なんだ?」
「そうか、謝る。しかし、君の記憶力はもっと有益な方面に生かすべきだね」
「先回りして言うとね、大佐、こいつはまともな作戦じゃない。詭計、いや小細工に属するものだ」
「しかし難攻不落のイゼルローン要塞を占領するには、これしかないと思う。これでだめなら、私の能力のおよぶところじゃない」
「貴官を信用しないかぎり、この計画そのものが成立しない。だから信用する。こいつは大前提なんだ」
「恒久平和なんて人類の歴史上なかった。だから私はそんなもの望みはしない。だが何十年かの平和で豊かな時代は存在できた」
「吾々が次の世代に何か遺産を託さなくてはならないとするなら、やはり平和が一番だ」
「要するに私の希望は、たかだかこのさき何十年かの平和なんだ。だがそれでも、その十分ノ一の期間の戦乱に勝ること幾万倍だと思う」
「私の家に14歳の男の子がいるが、その子が戦場に引き出されるのを見たくない。そういうことだ」
「……そう、その通りだな。帝国軍の悪いまねを吾々がすることはない。大佐、彼らに降伏を勧告してみてくれ。それが嫌なら逃げるように、追撃はしない、と」
「武人の心だって?」
こんな奴がいるから戦争が絶えないのだ。
「砲手! 敵の旗艦を識別できるか。集中的にそれを狙え! これが最後の砲撃だ。旗艦を失えば、残りの連中は逃げるだろう」
「同盟本国に連絡してくれ。何とか終わった、もう一度やれと言われてもできない、とね。後を頼む。私は空いた部屋で寝るから。とにかく疲れた」
「どいつもこいつも全然、わかっていやしないのさ」
「魔術だの奇術だの、人の苦労も知らないで言いたいことを言うんだからな。私は古代からの用兵術を応用したんだ。敵の主力とその本拠地を分断して個別に攻略する方法さ」
「それにちょっとスパイスを効かせただけで、魔術なんぞ使ってはいないんだが、うっかりおだてに乗ったりしたら、今度は素手でたったひとり、帝国首都を占領して来い、なんて言われかねない」
「賞められるのは勝っている期間だけさ。戦い続けていれば、いつかは負ける。そのときどう掌が返るか、他人事ならおもしろいがね」
第六章 それぞれの星
傍にいるこの少年が、彼と同じ星を見上げる必要はいささかもない。
人は自分だけの星をつかむべきなのだ。たとえどのような兇星であっても……。
第七章 幕間狂言
「勝敗は結局、相対的なもので……彼が犯した以上の失敗を我々が犯せば、彼が勝って我々が敗れる道理です」
「私は権力や武力を軽蔑しているわけではないのです。いや、じつは怖いのです。権力や武力を手に入れたとき、ほとんどの人間が醜く変わるという例を、私はいくつも知っています」
「そして自分は変わらないという自信が持てないのです」
第八章 死線
「(民衆を助けるのは)吾々がルドルフにならないためにさ」
「(撤退は)余力のあるうちにです。敵はわが軍の補給を絶って、吾々が飢えるのを待っています。それは何のためでしょう」
「おそらく全面的な攻勢です。敵は地の利をえており、補給線も短くてすむ」
「反撃の準備は充分に整える、それは大前提です。いまならそれが可能ですが、兵が飢えてからでは遅い。その前に整然と後退するしかありません」
「まったくみごとだ、ローエングラム伯」
自分にはここまで徹底的にはやれない。やれば勝てるとわかっていてもやれないだろう。それがローエングラム伯と自分の差であり、自分が彼を恐れる理由でもあるのだ。
──この差が、いつか重大な結果を招くことになるかもしれない……。
「よし、全艦隊、逃げろ!」
「つけこむ隙も逃げ出す隙もない」
「ローエングラム伯は優秀な部下を持っているようだ。けれん味のない、いい用兵をする……」
第九章 アムリッツァ
「しかし、そこまで心配してもらう理由はないぞ。酒量が増えたと言ったって、これでやっと人並みだ。身体をそこねるまでには、たっぷり1000光年はあるさ」
「中尉、聞いての通りだ。生き残れたら、余生は栄養に心がけることにするよ」
ローエングラム伯の配下には何と人材が多いことか。味方にもウランフやボロディンがいれば、せめて互角の戦いが挑めたであろうけれど……。
「(敵出現)へえ、そいつは一大事」
「どうも負けたらしいな」
「そうだな、逃げるにはまだ早いだろう」
「中尉……私は少し歴史を学んだ。それで知ったのだが、人間の社会には思想の潮流が二つあるんだ。生命以上の価値が存在する、という説と、生命に優るものはない、という説とだ」
「人は戦いを始めるとき前者を口実にし、戦いをやめるとき後者を理由にする。それを何百年、何千年も続けて来た……」
「このさき、何千年もそうなんだろうか」
「いや、人類全体なんてどうでもいい。私はぜんたい、流した血の量に値するだけの何かをやれるんだろうか」
「……ローエングラム伯は、もしかして第二のルドルフになりたいのだろうか……」
第十章 新たなる序章
「他人に言えるようなことじゃないよ。まったく、人間は勝つことだけ考えていると、際限なく卑しくなるものだな」
「私には(射撃)の才能がないらしい。努力する気もないんで、今では同盟軍で一番へたなんじゃないかな」
「司令官が自ら銃をとって自分を守らなければならないようでは戦いは負けさ。そんなはめにならないことだけを私は考えている」
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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