銀河英雄伝説ヤン・ウェンリーの名言まとめました

田中芳樹さん原作の大人気スペース・オペラ「銀河英雄伝説」
その中でも人気の高い、自由惑星同盟ヤン・ウェンリーの名言をまとめていきます。

1巻 黎明篇

第一章 永遠の夜のなかで

「ですが、まだ包囲網が完成されたわけではありません」

作戦に自信を持っている、ヤンの上官に当たるパエッタ中将。
それに対してヤンが反論した言葉になる。
事実を話しているのだが、自信を持っている人に正しい事実を伝えるのは難しい。

「ひとつ狂うとすべてが狂うものだな」

両親を亡くしているヤンは、ただで歴史を学ぶために士官学校に入学した。
しかし学校の都合で「戦史研究科」は廃止になる。
父親が事故で亡くなってから、全てが狂いっぱなしのヤンだった。

「要するに3、4000年前から戦いの本質というものは変化していない」
「戦場に着くまでは補給が、着いてからは指揮官の質が、勝敗を左右する」

ヤンが考える用兵の基本。
現代でも未だに兵法書の「孫子」が重宝されていることから、本当に本質は変わらない。

第二章 アスターテ会戦

「心配するな。私の命令に従えば助かる。生還したい者は落着いて私の指示に従ってほしい」
「わが部隊は現在のところ負けているが、要は最後の瞬間に勝っていればいいのだ」

司令官のパエッタ中将が負傷したため、指揮を引き継いだヤンが語ったこと。
自信なのか、強がりなのかは、結果のみぞ知る。

「頭をかいてごまかすさ」

指揮を引き継いだヤンだが、明らかに劣勢な状態。
そんな状態からの勝利に、能力以上の責任感を持てないヤンだった。

第四章 第一三艦隊誕生

「首脳部の作戦指揮がまずかったからさ」

戦没者の慰霊祭に参加しているヤンが、大きな独り言として話したこと。
責任は常に上層部にあるとヤンは考えていた。

「生意気言うな、子供のくせに。子供ってのはな、大人を喰物にして成長するもんだ」

保護者として預かっているユリアンに対して、ヤンが話したこと。
上からではなく、冗談っぽく言っている。

「やたらと恩賞を与えるのは窮迫している証拠だと古代の兵書にあります」
「敗北から目をそらせる必要があるからだそうです」

シトレ元帥に呼び出され、少将に昇進したヤンが話したこと。
シトレ元帥は士官学校時代の校長でもあったため、少し砕けた話しになっている。

「ボタン戦争と称された一時代、レーダーと電子工学が奇形的に発達していた一時代をはぶいて、戦場における用兵にはつねに一定の法則がありました」
「兵力を集中すること。その兵力を高速で移動させること、この両者です」
「これを要約すればただ一言、『むだな兵力を作るな』です」

ヤンがシトレ元帥に話した用兵の基本となる。当たり前のことだが、だからこそ難しい。

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第五章 イゼルローン攻略

「恒久平和なんて人類の歴史上なかった。だから私はそんなもの望みはしない」
「だが何十年かの平和で豊かな時代は存在できた」
「吾々が次の世代に何か遺産を託さなくてはならないとするなら、やはり平和が一番だ」

帝国軍のイゼルローン要塞攻略時、作戦の中心となるシェーンコップに話したこと。
恒久平和など望むと極端なことになる。ほどほどで十分だ。

「彼らに降伏を勧告してみてくれ。それが嫌なら逃げるように、追撃はしない、と」

圧倒的に優位な立場のヤンが指示したこと。
「逃げる」という表現がヤンの本質を表している。

「武人の心だって? こんな奴がいるから戦争が絶えないのだ」

敵が降伏を無視して玉砕しようとしているため、ヤンが怒りを含んで叫んだこと。
玉砕に道連れを作る必要は無い。

「同盟本国に連絡してくれ。何とか終わった、もう一度やれと言われてもできない、とね」

イゼルローン要塞の攻略に成功したヤンが、副官に指示したことになる。
成功したこと自体に、本人はあまり喜びを感じていない。

「賞められるのは勝っている期間だけさ。戦い続けていれば、いつかは負ける」
「そのときどう掌が返るか、他人事ならおもしろいがね」

イゼルローン要塞を攻略したヤンに対して、賞賛の嵐が吹き荒れた。
しかし本人は浮かれること無く、むしろ冷めた感じになっている。

第七章 幕間狂言

「私は権力や武力を軽蔑しているわけではないのです。いや、じつは怖いのです」
「権力や武力を手に入れたとき、ほとんどの人間が醜く変わるという例を、私はいくつも知っています」
「そして自分は変わらないという自信が持てないのです」

権力に興味を示さないヤンが考えていることになる。
権力を持つと「楽に出来る」ことがあるため、誘惑が大きくなる。

第八章 死線

「吾々がルドルフにならないためにさ」

帝国領に侵攻した同盟軍だが、帝国のローエングラム伯の策略により補給が厳しくなる。
そして占領地の民衆より、軍を大切に考える部下に対してヤンが語ったこと。
「民衆に敵も味方も無い」という思想でありたい。

「まったくみごとだ、ローエングラム伯。自分にはここまで徹底的にやれない」

敵で合っても、作戦の見事さを賞賛するヤン。また冷静に自分との比較も行っている。

「よし、全艦隊、逃げろ!」

戦闘において有利な状況で撤退を指示したヤン。表現にはこだわらない。

第九章 アムリッツァ

「中尉、聞いての通りだ。生き残れたら、余生は栄養に心がけることにするよ」

敵との戦闘前、副官のフレデリカに健康のことを指摘されていた。
それに対するヤンの答えだが、圧倒的に不利な状況でも生きて帰ることは疑わない。

「そうだな、逃げるにはまだ早いだろう」

味方が総崩れの時、ヤンが幕僚のパトリチェフに話したこと。
ヤンは個人技では勇敢と言えないが、けっして臆病ではない。

「私はぜんたい、流した血の量に値するだけの何かをやれるんだろうか」

勝てば敵の、負ければ味方の血が流れると考えているヤン。
軍人だが、戦い自体を基本的には否定している。

第十章 新たなる序章

「他人に言えるようなことじゃないよ」
「まったく、人間は勝つことだけ考えていると、際限なく卑しくなるものだな」

帝国軍に勝つ方法を考えているヤンが、ユリアンに話したこと。
ヤン個人は善良だが、作戦は悪辣と言えるものが多い。

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2巻 野望篇

第一章 嵐の前

「もし私が銃を持っていて、撃ったとしてだ、命中すると思うか?」
「じゃ、持っていてもしかたがない」

銃を持たずに外出しようとしたヤンに対して、ユリアンが注意した。
その時にヤンが返した言葉になる。
能力を見極めている姿勢でもあるが、単に面倒くさいと考えているような。

「用心しても、だめなときはだめさ」

個人的にいくら用心しても、限界があることを悟っているヤンが話したこと。
ただ自分以外のシステムに関しては、出来る限りの万全は考えている。

「あの二時間で、一生分の忍耐心を費いはたしたような気がするよ」

同盟と帝国で大規模な捕虜交換が行われた。それに出席していたヤンが話したこと。
必要かもしれないが、なぜ人は形式が好きなのか?

第三章 ヤン艦隊出動

「世の中の半分以上は、兵士を多く死なせる司令官ほど苦労をしていると考えるのさ」

内乱の鎮圧を命令されるが、敵も元々の味方のために双方の被害を減らしたいと考えるヤン。
ユリアンから苦労すると言われるが、世間はそう見ないことを嘆いてしまう。

「君がいてくれないと困る」
「私はものおぼえが悪いし、メカにも弱いし、有能な副官が必要なんだ」

ある事件により、副官のグリーンヒル大尉の処遇が問題視されていた。
それに対してヤンは、本人には関係ないこととして引き続き副官を依頼する。

「私はベストよりベターを選びたいんだ」
「いまの同盟軍の権力がだめだってことはたしかにわかっている」
「だけど、救国軍事会議とやらのスローガンを君も見たろう」
「あの連中は、いまの連中よりひどいじゃないか」

同盟領内で「救国軍事会議」と名乗る組織によるクーデターが発生した。
その対応を考えているヤンに対してシェーンコップが別の意見を出したが、ヤンはこのような考え方により却下する。

「独裁者ヤン・ウェンリーか。どう考えても柄じゃないね」

シェーンコップは今回のクーデターを利用することにより、ヤン自身が最高権力者になれる道を話し出す。
しかしヤンには能力以前に、性格的なものが欠落していた。

「最終的にはハイネセンへ」

各地に発生している反乱を鎮圧するため、イゼルローンを発進するヤン艦隊。
最終的な目的地を尋ねられ、ヤンは明確に答える。

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第五章 ドーリア星域の会戦

「未来のヤン・ウェンリーがいるかもしれないさ。平和な時代なら、まだ私は無名のままさ」
「歴史学者の卵で、まだひよこにすらなっていないだろう」

クーデター鎮圧に同行しているユリアンは、敵に対して低い評価をしていた。
それに対してヤンは未来の可能性について話していく。
経験や実績などは、機会があって初めて出来ていく。

「ヤン・ウェンリーとかいう奴は、ずいぶんと偉い奴らしいな」
「あんたと同姓同名で、たいへんな差だ」

鏡を見ているヤンが、自分自身に対して皮肉ったこと。
世間ではヤンの評価は頂点に達しているが、本人は浮かれるどころか冷めきっている。

「やった! わかったぞ!」
「そうさ、勝つんだ。ヤン・ウェンリーは勝算のない戦いはしない、そうだろ?」
「喜んでくれ、作戦が決まったぞ。どうやら勝てそうだ」

敵艦隊の情報を得て勝利を確信したヤンは、喜びのあまりユリアンと踊ってしまう。
それを見ていた幕僚がいたので、最後の言葉は少しすました感じになる。

「もうすぐ戦いが始まる。ろくでもない戦いだが、それだけに勝たなくては意味がない」
「勝つための計算はしてあるから、無理をせず、気楽にやってくれ」
「かかっているものは、たかだか国家の存亡だ」
「個人の自由と権利に比べれば、たいした価値のあるものじゃない」

敵艦隊との戦いを前にしてヤンが語ったこと。
本来なら味方同士であり、また国家というものに価値を見ていないヤンだった。

第七章 誰がための勝利

「人間は誰でも身の安全をはかるものだ」
「この私だって、もっと責任の軽い立場にいれば、形勢の有利なほうに味方しよう、と思ったかもしれない」
「まして他人なら、なおさらのことさ」

日和見主義的な人を批判する幕僚に対して、ヤンが話したこと。
この程度のことで排除していたら、トップには立てない?

「信念で勝てるのなら、これほど楽なことはない。誰だって勝ちたいんだから」

「必勝の信念」などの考え方を、全否定するヤン。少なくとも人に求めるものではない。

「政治の腐敗とは、政治家が賄賂をとることじゃない。それは個人の腐敗であるにすぎない」
「政治家が賄賂をとってもそれを批判することができない状態を、政治の腐敗というんだ」

救国軍事会議のメンバーに対して、政治の腐敗を説いている。
個人の腐敗なら対処すればいいだけだが、対処すら出来なければ力による争いに発展する。

「人それぞれの正義さ」

救国軍事会議のメンバーと、「正義」が噛み合わないことに対してヤンが語ったこと。
正義など、人の数だけ存在する曖昧なもの。

第九章 さらば、遠き日

「今日は危なかった」
「トリューニヒトと会ったとき、嫌悪感がますばかりだったが、ふと思ったんだ」
「こんな男に正当な権力を与える民主主義とはなんなのか、こんな男を支持しつづける民衆とはなんなのか、とね」

「我に返って、ぞっとした。昔のルドルフ・フォン・ゴールデンバウムや、この前クーデターを起こした連中は、そう思いつづけて、あげくにこれを救うのは自分しかいないと確信したにちがいない」
「まったく、逆説的だが、ルドルフを悪逆な専制者にしたのは、全人類に対する彼の責任感と使命感なんだ」

少し長いが、ヤンが自国の民主主義に感じていること。
帝国の専制ではなく、同盟の民主主義を支持しているヤンとしてはやりきれない。

「なにをあわてている」
「世の中には、あわてたり叫んだりするにたるようなものは、なにひとつないぞ」

あわてているユリアンに対して、ヤンが語ったこと。
しかし報告を聞いたヤンは、同じようにあわててしまう。

「私はおだてに弱いんでね」

帝国から亡命してきたメルカッツ提督を、受け入れることにしたヤン。
自分を頼りにしてきてくれたためだが、もちろんこれは冗談だろう。

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3巻 雌伏篇

第一章 初陣

「抵抗できない部下をなぐるような男が、軍人として賞賛に値するというなら、軍人とは人類の恥部そのものだな」
「そんな軍人は必要ない。すくなくとも、私にはね」

新兵に対する訓練の時、殴るような上官を認めないヤン。
迷惑をかけたならともかく、ミスで殴るのは何かが間違っている。

「一度も死んだことのない奴が、死についてえらそうに語るのを信用するのかい?」

ユリアンに「死」ついて聞かれた時、ヤンが返したこと。
これは他のことにも、同じことが言えるだろう。

「いいさ、逃してやろう」

ユリアンも参加する新兵の訓練時に、敵との遭遇戦が発生した。
急いで援軍として駆けつけたヤンは、敵を追撃することなく逃がすことを選択する。
圧倒的に勝てる時は力を使いたくなるが、それは戦闘とは呼べるものでは無い。

「なに、単に一生分の好運をまとめて費いはたしただけだろう」
「これで戦いを甘く見るようになったら、かえって本人のためにならない」
「真の器量が問われるのはこれからだ」

ユリアンが予想以上の戦果を挙げて盛り上がる幕僚達に対して、ヤンが話したこと。
言ってることは正論だが、喜びを押さえている以外の何物でもない。

第三章 細い一本の糸

「ですが、ただでさえ忙しいんですよ」
「そんなことまで考えていたら...昼寝をする暇もなくなってしまう」

責任ある立場として、身の回りに気を配ることを指摘するキャゼルヌに対して、ヤンが話したこと。
これは冗談だが、自分のことを考えるのが面倒くさいだけ。

「志を継ぐのは、べつに血を分けた息子である必要はないでしょう」
「...志があれば、の話ですがね」

キャゼルヌから結婚と子供を作ることを提案された時、ヤンが返したこと。
ユリアンに血のつながりに近いものを感じている。

第五章 査問会

「将兵の生命より無人の衛星が惜しいとおっしゃるなら、私の判断は誤っていたことになりますが...」

査問会に呼び出されたヤンは、クーデター鎮圧の作戦について疑問を突きつけられた。
それに対するヤンの答えになるが、この単純で分かりやすいことは以外に理解されない。

「それが非難に値するということであれば、甘んじてお受けしますが、それにはより完成度の高い代案を示していただかないことには、私自身はともかく、生命がけで戦った部下たちが納得しないでしょう」

査問会では作戦の非難が続いていたが、ヤンは代案も無い非難は受け付けない。
この非難と同じ光景を、よく見ますね。

「人間は国家がなくても生きられますが、人間なくして国家は存立しえません」

前回の戦いの前、国家よりも個人を優先する発言をしたため、その点を追求されたヤンが返したこと。
人間にとって必要なのは互いの協力であり、国家では無いと考えるヤンだった。

「無用な誤解とは、どういうものか、具体的に教えていただけませんか」
「何か証拠があっての深刻な疑惑ならともかく、無用の誤解などという正体不明のものに対して備える必要を、小官は感じません」

副官のグリーンヒル大尉の処遇に対して疑問を突きつけて来た時、ヤンが返したこと。
具体的なことは書かないが、ヤンは本人しか見ていない。

「それでは、ひとつ、お願いがあるのですが」
「模範解答の表があったら、見せていただけませんか」
「あなたがたが、どういう答えを期待しておいでか知っておきたいんです」

査問会の質問があまりにもくだらないため、相手に対して要求したこと。
明らかに「ケンカを売っている」としか思えない。

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第六章 武器なき戦い

「すばらしいご意見です」
「戦争で生命を落としたり肉親を失ったりしたことのない人であれば、信じたくなるかもしれませんね」

平和と自由は堕落を生み、戦争こそが進歩につながると話す人物に、ヤンが反論したこと。
一面の事実ではあるが、だからと言って認める訳にはいかない。

「人間の行為のなかで、何がもっとも卑劣で恥知らずか」
「それは、権力を持った人間、権力に媚を売る人間が、安全な場所に隠れて戦争を賛美し、他人には愛国心や犠牲精神を強制して戦場へ送り出すことです」
「宇宙を平和にするためには、帝国と無益な戦いをつづけるより、まずその種の悪質な寄生虫を駆除することから始めるべきではありませんか」

我慢の限界を超えたヤンが、査問会のメンバーに対して語ったこと。
明らかに相手のことであり、権力者に対して不満を持つヤンの本心となる。

「わかりました。イゼルローンにもどりましょう。あそこには私の部下や友人がいますから」

帝国軍の侵攻により査問会を中止し、イゼルローンに戻るように指示する権力者達。
先程まで退役を覚悟して不満を語っていたが、仲間が待つイゼルローンに戻ることにする。

「何にしても、わが同盟政府には、両手をしばっておいて戦いを強いる癖がおありだから、困ったものですよ」

常に限られた状況で戦いに望まざるを得ないヤンは、ビュコック提督に不満をもらしている。
ただ気心の知れた老提督に対する、気楽さによるものになる。

「おっしゃるとおりです。何と言ってもイゼルローンは私の家ですからね」
「じゃあ、大尉、わが家に帰るとしようか」

ヤンがビュコック提督に話したことだが、行くのではなく帰るという気持ちになっている。

第八章 帰還

「もっとも、それですでにやられていたら、むろん対策はないんだが、これからその策で来る、ということであれば、ひとつだけ方法はあるけどね」

イゼルローンに戻る途中、敵はヤンが考えるもっとも過激な方法を採用しなかった。
しかしその過激な方法も、既に過去の物に変えるヤンだった。

「気づいたな……だが、遅かった」

ヤンが考えるもっとも過激な案に気づいた帝国軍。しかし、遅かった。

第九章 決意と野心

「これが名将の戦いぶりというものだ」
「明確に目的を持ち、それを達成したら執着せずに離脱する。ああでなくてはな」

敵軍の見事な行動に対して、ユリアンに語っているヤン。優秀なのは敵ばかり。

「ああ、何にもいいことのない人生だった」
「いやな仕事は押しつけられるし、恋人はいないし、せめて酒でも飲もうとすれば叱られるし」

風邪を引いたヤンは酒を飲もうとしたが、ユリアンに止められた。その時の愚痴になる。

「なあ、ユリアン。あんまり柄にない話をしたくはないんだが」
「お前が軍人になるというのなら、忘れてほしくないことがある」
「軍隊は暴力機関であり、暴力には二種類あるってことだ」
「支配し、抑圧するための暴力と、解放の手段としての暴力だ」
「国家の軍隊というやつは...本質的に、前者の組織なんだ」
「残念なことだが、歴史がそれを証明している」

軍人志望のユリアンに対して、ヤンが国家の軍隊を語っている。
ヤンは戦い自体を否定してはいないが、国家の軍隊は基本的に否定している。
ただ自分自身が、その一員である矛盾も含んでいる。

「ルドルフ大帝を剣によって倒すことはできなかった」
「だが、吾々は彼の人類社会に対する罪業を知っている。それはペンの力だ」
「ペンは何百年も前の独裁者や何千年も昔の暴君を告発することができる」
「剣をたずさえて歴史の流れを遡行することはできないが、ペンならそれができるんだ」

歴史家を目指していたヤンは「ペンの力」を信じており、ユリアンに話している。
ただペンの力は強力であるがゆえに、間違って使われると大変なことになる。

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