「汚れつちまつた悲しみに……(中原中也)」の名言まとめ

「汚れつちまつた悲しみに……(中原中也)」の名言をまとめていきます。
(第一章までの一部をピックアップしています)

 

汚れつちまつた悲しみに……

序詩

汚れつちまつた悲しみに
今日も小雪の降りかかる
汚れつちまつた悲しみに
今日も風さへ吹きすぎる

 

汚れつちまつた悲しみに
いたいたしくも怖気づき
汚れつちまつた悲しみに
なすところもなく日は暮れる……

 

第一章

陽気で、坦々として、而も己を売らないことをと、
わが魂の願ふことであつた!

 

忌はしい憶い出よ、去れ!
そしてむかしの憐れみの感情とゆたかな心よ、返って来い!

 

それよかなしきわが心
いはれなくて拳する
誰をか責むることかある?
せつなきことのかぎりなり。

 

私の上に降る雪は
真綿のやうでありました

私の上に降る雪は
霰のやうに散りました

 

ながる涙は、人恋ふる涙のそれにもはやあらず……

 

それよ現実! 汚れなき幸福! あらはるものはあらはるまゝによいといふこと!

 

ゆふがた、空の下で、身一心に感じられれば、万事に於て文句はないのだ。

 

僕にはもはや何もないのだ
僕は空手空拳だ
おまけにそれも嘆きもしない
僕はいよいよの無一物だ

 

じつと手を出し眺めるほどの
ことしか私は出来ないのだ。

 

最後まで読んで頂きありがとうございました。

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