「銀河英雄伝説」ムライの名言・台詞をまとめていきます。
3巻 雌伏篇
第六章 武器なき戦い
「もしイゼルローン要塞が失われたらどうなると思う? ローエングラム公のひきいる大軍が回廊から同盟領へなだれこんでくるぞ。そうなれば同盟は──」
第七章 要塞対要塞
「いや、やはりそれはだめだ」
「貴官は敵の工兵を数人、捕虜にした。それとは逆の事態が生じたらどうする」
「わが軍の兵士が敵の捕虜になり、自白剤なり拷問なりによって、ヤン提督が不在であることをしゃべてしまったら……」
4巻 策謀篇
第四章 銀河帝国正統政府
「メルカッツ提督のご見識はわかりました。ですが、私としては、閣下ご自身がどう選択し、どう行動なさるかをうかがいたいのです」
第五章 ひとつの出発
「まあ、いまだから言うが、私の任務はヤン提督の引き立て役だったんだ。いや、そんな表情をしなくていい、べつに卑下したり不平を鳴らしたりしているわけではないんだから……」
「ヤン提督は、指揮官としての資質と参謀としての才能と、両方を兼備する珍しい人だ」
「あの人にとって参謀が必要だとすれば、それは他人がどう考えているか、それを知って作戦の参考にするためだけのことさ」
「だから私としては、エル・ファシルの英雄に参謀として望まれたとき、自分のはたすべき役割は何か、と考えて、すぐには結論を出せなかった」
「それが出たのは、イゼルローン陥落以後だ。で、私は役割をわきまえて、ことさら常識論を唱えたり、メルカッツ提督に一線をひいて対応したりしたわけさ」
「鼻もちならなく見えた点もあろうが、わかってもらえるかな」
「そう、なぜかな。あまり論理的ではない言いかたになるが、君には、他人を信頼させる何かがある、ということだろうかな」
「おそらくヤン提督も他の連中も、君にはいろいろなことを話しえいると思う。そういうところを、君は大事にしていくことだ。きっと今後の財産になるだろう」
第八章 鎮魂曲への招待
「どうも、これからユリシーズを哨戒行動につけさせないほうがいいようですな。あの艦が哨戒に出るたびに敵をつれてくる」
5巻 風雲篇
第二章 ヤン提督の箱舟隊
「閣下のご意向に異存はありませんが、できればいますこしご説明いただけませんか」
「ですが、イゼルローンにこもって抗戦し、その戦果をもって帝国と和平の交渉にのぞむということはできませんか」
「それにしても、心理的効果というやつがあるでしょう。ヤン提督が帝国軍に追われてイゼルローン要塞を放棄したとなれば、同盟市民の受ける衝撃は大きいですぞ」
「戦わずして敗北感にさいなまれ、戦意を失うかもしれませんぞ。そうなれば後日の再戦などとうていおぼつかなくなります。そのあたりを、ご一考ください」
第六章 連戦
「うちの艦隊は逃げる演技ばかりうまくなって……」
第八章 死闘
「際限がありませんな」
7巻 怒濤篇
第三章 「神々の黄昏」ふたたび
「わざわざこのような書類をつくる必要があるのですか。形式も度がすぎるように小官には思われますが」
「ジョークとおっしゃるなら、それでけっこうですが、帝国軍に対して戦力を糾合せねばならないときに、このだけの艦艇と物資をさいたのでは、帝国軍の侵攻に対処しえないのではありませんか」
8巻 乱離篇
第二章 春の嵐
「その策を使うにしても、相手が黒色槍騎兵であれば、撒餌を持った手を肘から喰いちぎられる恐れがありますな」
第四章 万華鏡
「わが軍は緒戦においてひとまず勝利をえましたが、これは帝国軍の基本戦略に何らかの影響を与えるでしょうか」
第六章 祭りの後
「ユリアン、私はヤン艦隊における最後の任務をこれからはたすつもりだ。君の許可をもらいたいのだが」
「不平分子や動揺した連中をひきつれて、イゼルローンを出ていく」
「いや、むしろ私がいないほうがいいのだよ。もう私がいて君の役に立つことは何もない。引退させてくれんものかね」
「それに、フィッシャーやパトリチェフもいなくなった。疲れもしたし寂しくもなったよ」
「私はヤン提督の麾下にいたおかげで、才能や実績以上の地位をえた。ありがたい、と思っている」
「いま私が離脱を公表すれば、動揺している連中は私のもとに集まってくる。ムライのような幹部でさえ離脱するのだから、という自己正当化ができるからな」
「私がいないほうが、貴官らにとってはよかろう。羽を伸ばすことができて」
「なに、私は耐えるだけですむ。君らと同行する苦労にくらべればささやかなものさ」
9巻 回天篇
第七章 剣に生き……
「そうだな、なるべく早く頼むよ。腰が落ちついてしまうと、つい若い連中のやることに口を出したくなる。もう私の席はここにはないのにな」
「拒否するか、そうだろうな」
「何、私は君たちに条件を伝えるだけだ。交渉を成立させる責任はないのでね」
「じつは、ユリアン、君に謝罪しなくてはならんな。私は君が目前の利にとらわれて判断を誤るのではないか、と思ったのだ。だから、出しゃばりでも、制止せねばならんと考えたのだ」
「だが、私などの心配は無用だったな。君はやはりヤン提督の一番弟子だった」
10巻 落日篇
第九章 黄金獅子旗に光なし
「時代のひとつが終わったということだな。ささやかなものであったが、君や私にとって、イゼルローン時代というやつは、たしかにあった」
「私などにとっては最後のおつとめだったが、君らにとってはつぎの時代へのステップであってほしいな」
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。