「天空の舟(宮城谷昌光)」より伊尹の名言まとめました

「天空の舟(宮城谷昌光)」より、伊尹の名言をまとめていきます。
(作中ではいろいろと名前を変えていくが、ここでは「伊尹」で統一する)

天空の舟 上巻

王宮での生活

「できることをできぬといわれましては、有莘に仕える者として主君にあわせる顔がありませぬ」

少年にして牛を割ける伊尹だが、大人が大げさに言ってると思い帝発は無理にさせなかった。
しかし伊尹は異なるとして事実を話していく。

──では、人の偉さはどこから生じるのか。
「本当に偉い人が王になるべきである」

決められた身分で全てが決まることに疑問を持つ伊尹。
自身は料理人として下位の立場にいるが、高位の人と差を感じていなかった。

これからは神、対、わたしだ。

貴族の子供たちに入り伝習を受ける伊尹だが、そこに学ぶべきものを感じない。
しかし神の目は常に見てると知り、自分の行いを正そうとする。

北からの凶風

「日が十ありますように、ものごとは十が限界であり、風が告げる凶事も十日以内にあきらかになるでありましょう」

莘邑に大難が訪れることを指摘する伊尹。
結果として正しいことが判明するが、凶事の予言のため伊尹自体に危険を及ぼすことになる。

莘邑の危機

「一、二載も、諸方をめぐってきて、わたしに、帰るところがありましょうか」
「まもなく、この邑が、地上から、消滅してしまうといいますのに……」

凶事を予言したため危険な立場にいる伊尹に、1~2年ほど諸国にいるように提案する后女。
しかし伊尹は戻ってきた時、既に国は無いことを予言する。

「庶人とは、草です。草の心情が、おわかりになりますか」

邑人のために尽力した伊尹だが、ピンチの時に邑人は誰も助けてくれない。
后女は人の恩のはかなさを話すが、伊尹には別のものが見えていた。

「どんな凡愚な君主でも、おもいやりさえあれば、明君に近づけるのです」

伊尹が考える明君の最低条件。
しかしこれは、それを持ち合わせない王や主君に対する批判となる。

「世をうるおす雨は、下から上へは、降りません」

上の不備ばかりを話す伊尹に、后女は下からの思いやりの無さを指摘する。
しかし伊尹は、まず上が変わる必要があることを話していく。

いけにえの使者

「その玉は、男の手ではとてもうごきますまい。しかしながら……」

夏王・桀に対して、どのような言葉を尽くしても翻意させることは不可能と考える伊尹。
しかし桀が心動かされるほどの美女なら、それが可能なことを指摘する。

野人二人

あの后女にこだわっているかぎり、わたしはどこまでいっても亡者にすぎぬ。

夏王・桀に后女を差し出すことで、国の窮地を救った伊尹。
しかし自身は手の届かない立場になっても、后女に対する呪縛から逃れられなかった。

商からの脱出

天が認めねば、王朝ではないのだ。

勢力を伸ばしてきた商の湯は王朝を開く。
しかし武力を優先する湯では、長く続かないと考えていた。

土笛の少年

「そんなに正しい臣庶がいて、どうして王や后が不正なのでしょう」
「また逆に、上が正しく、下が不正であるということがあるでしょうか」

「今の世に、上下なんぞないということです」
「あるのは上のみで、下は存在しないにひとしい」

一緒にいる顎は、下は正しいことを話す。
しかし伊尹に下も正しいとは見えないが、今は下が存在しないことを指摘する。

西方の花

「臣は、ここぞというときには、争臣となり、必死に諫言をたてまつらなければなりません」

夏王・桀には、いろいろと不遇に扱われた伊尹。
しかしいざという時には、命を賭けて諫言することを考えていた。

楽園の夢

わたしがなにをしてきたというのか。そしてこれからなにができよう。

后女は王妃までのぼりつめたが、新しい美女を手に入れた桀は遠ざけてしまう。
そんな王妃の前にいる伊尹は、虚脱感におそわれる。

天空の舟 下巻

湯の訪問

「武で成った者は、武で滅びる、それが定めでございましょう」

伊尹を召し抱えたいと考える湯は、何度も直接出向いていく。
その時に伊尹は武を使いすぎる湯に対して、このままでは滅びることを指摘する。

「ひごろスキを持つ手に、矛をにぎらされて、よろこぶ民がおりましょうか」

湯は民が遠征に喜んで奉仕してくれていると話す。
しかし民として生きる伊尹は、本質が見えていないことを話していく。

有洛氏の怪

「手の内をしれば、なんだ、というようなことだ」

雀に矛を向けた伊尹は、さらに雀を手元まで呼び寄せることに成功する。
驚く咎単に、伊尹はトリックがあることを話す。

腐った樹の、腐った実でも、わしは捨てられまいよ。

夏王・桀に対して、決して良い感情は持っていない伊尹。
しかし打倒しようとは考えず、あくまで共存の道を探していく。

関龍逢の死

「人民の声に従うだけです」

王都を攻めようとする湯に従う伊尹に、自身の考えを問いかける顎。
伊尹は判断基準を民の望む方に従うことを話していく。

摯の結婚

「逃げたのではない。ゆえなき災いを避けたのだ」

従えていた関龍逢を桀に殺された顎は、逃亡することを選択する。
師である顎の行動を批判する咎単だが、伊尹は無駄な死を避けたとして弁護する。

夏台の囚人

「陰謀の主はわかっております。まんまと欺かれました」
「この詐謀によって、夏はみずからの命運を絶ったことになるでしょう」

夏が話し合いに来た湯を捕らえたのを知る伊尹は、信頼する終古の元を訪れる。
そして共存の道が絶たれたことを指摘する。

商軍の敗退

「軍紀のゆるんだ師旅には、死者が多く出る。わしの下には各族のたいせつな嗣子もいる」
「わしはこの戦いで、一人も殺したくないのだよ」

商に協力する貴族の子弟たちは、小柄で見栄えの冴えない伊尹を軽んじる。
伊尹は軍紀を厳しくしてひきしめたが、目的はそれぞれを生かすためだった。

死を恐れず、なおかつ、死なぬことに、勝ることはない。

突出しようとする子弟を抑えて慎重に戦ったため、他の軍から役に立たないと罵られる。
しかし伊尹はそれぞれが生き残ったことを良しとする。

昆吾連邦の崩壊

「これらはすなわち、天帝が商に夏の征伐をお命じになっているのです」
「もし后がこの命をこばめば、天帝のお咎めは、かえって商にくだりましょう」

夏を伐つ決断がつかない湯に対して、最近に起こった現象を説明する伊尹。
3年という短い期間の内に夏を倒さなければ、逆に商が滅びることを予言する。

「天与の利というものです」

今までさんざん苦しめられた昆吾軍に対して、驚くほど簡単に勝利する商軍。
不思議に思う湯に、伊尹は時勢が変わったことを話していく。

桑林の雨

「幸せとは、喜びだけからくるものではありません」
「人民が苦しんでいるとき、ともに苦しむことのできることが、すなわち真の幸せなのです」

やりたいことも出来ず、現在も干ばつに苦しむ湯は、桀とどちらが幸せかを問いかける。
伊尹はやりたいことをするのが幸せでは無いことを話していく。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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