「銀河英雄伝説」キャゼルヌの名言・台詞まとめ

「銀河英雄伝説」アレックス・キャゼルヌの名言・台詞をまとめていきます。

 

1巻 黎明篇

第四章 第一三艦隊誕生

「まだ完全に目が覚めていないようだなアスターテの英雄は」

「おれの前に立っている人物さ。電子新聞を見る間もなかったらしいが、ジャーナリズムはこぞってそう書き立てているぞ」

 

「そう、同盟軍は敗れた。よって英雄をぜひとも必要とするんだ。大勝利ならあえてそれを必要とせんがね」

 

「有史以来初めて、お前さんの家が清潔になったじゃないか。親が無能ならその分、子供がしっかりするというのは真実らしいな」

 

第五章 イゼルローン攻略

「(フェザーンの紅茶は)毒気で味つけしてあるだろうよ」

 

第七章 幕間狂言

「何しろ三ヶ月後に統一選挙がある。ここしばらく、対内的に不祥事が続いたからな。勝つためには外界に市民の注意をそらす必要がある。それで今度の遠征さ」

 

第八章 死線

「では手短かに申し上げます。閣下、わが軍は危機に直面しております。それも重大な危機に」

 

「ええ、たしかに(本国から)送ってくるでしょう。しかし、それらの物資がイゼルローンにまでは届いたとして、その先どうなりますか」

「敵の作戦が、わが軍に補給上の過大な負担をかけることにある、ということです!」

 

ヤン、頼むから生きて還れよ。死ぬにはばかばかしすぎる戦いだ。

 

2巻 野望篇

第一章 嵐の前

「ユリアンの唯一の欠点は……ヤンを崇拝していることだ。まったく、悪い趣味だ。あれがなければ、おれの娘を嫁にやってもいいんだが」

 

「おたがいに(捕虜を)食わせるのが大変だからな」

 

3巻 雌伏篇

第三章 細い一本の糸

「あいつ(ヤン)は首から下は非必要な男だ」

 

「とんだ贅沢だ。30歳を過ぎて独身だなんて、許しがたい反社会的行為だと思わんか」

 

「おれは、家庭を持った上に社会に貢献した人間を、もっと多く知っているよ」

 

「……ヤン、お前さんは組織人としては保身に無関心すぎる。そいつはこの際、美点ではなくて欠点だぞ」

 

「暇のあるなしじゃないだろう。お前さんは、嫌なんだ。それについて考える必要を充分に承知しているくせに、考えたくない、と、そういうことだろう」

 

「おれがこんなことを言うのもな、われらが敬愛する元首、トリューニヒト閣下のことが気になるからだ」

「奴には理想も経綸もないが、打算と陰謀は充分にあるだろう。笑ってくれてかまわんが、じつのところ、最近、おれは奴が少々こわいのだ」

「詭弁と美辞麗句だけが売り物の二流の政治屋だと思っていたが、このごろ何やら妖怪じみたものを感じる」

「とんでもないことを平気でやらかすのじゃないか、と、その危惧が強まる一方さ。何と言うか、そう、悪魔と契約を結びでもしたような印象だ」

 

「お前さんの保護者は昨日のことはよく知っている。明日のこともよく見える。ところが、そういう人間はえてして今日の食事のことはよく知らない。わかるな?」

 

第六章 武器なき戦い

「だが意表を突かれたこと、敵の兵力が膨大なものであること、これは確かだ。しかもヤン司令官は不在。留守番の吾々だけで、すくなくとも当面は敵をささえなくてはならない」

 

「要塞砲と要塞砲の撃ちあいか……?」

 

「ざっと計算して、吾々は最低でも四週間、敵の攻撃をささえなくてはならない。しかも、この期間は、長くなることはあっても短くなることはないだろう」

 

第七章 要塞対要塞

「しかし、いまの(敵主砲の破壊力)を見たろう。双方で主砲を撃ちあえば共倒れになってしまうぞ」

 

「コーヒーの味に注文をつける余裕があるうちは、まだ大丈夫だな」

 

4巻 策謀篇

第四章 銀河帝国正統政府

「たった7歳の子供が、自由意志で亡命などするわけがない。救出とか脱出とか言うが、まあ誘拐されたと見るべきだろう。忠臣と自称する連中によってな」

 

「首都では騎士症候群が蔓延しているらしい。暴虐かつ悪辣な簒奪者の手から、幼い皇帝を守って正義のために戦おう、というわけさ」

 

「慎重論もないではないが、口を開いただけで非人道派よばわりされてしまう。7歳の子供、というだけで、おおかたは思考停止してしまうからな」

 

「昔から童話では王子や王女が正義で、大臣が悪と相場が決まっているからな。だが童話と同じレベルで政治を判断されたらこまる」

 

第五章 ひとつの出発

「よくもまあ、ユリアンを手放す気になったな、思いきりがよすぎるのじゃないか」
「りっぱな意見だが、お前さん、ユリアンがいなくてきちんと生活していけるのかね」

 

「それが事実だからさ」

 

「誰だって正確な情報がほしいに決まっているだろうが。鏡の左右をとりちがえるような奴に、正確な自画像が描けるか」

 

第七章 駐在武官ミンツ少尉

「ヤンは将来のことが、ときとして見えすぎる」

 

第八章 鎮魂曲への招待

「いくらでも、優秀な敵というのはいるものだな」

 

5巻 風雲篇

第七章 バーミリオン

「……そうか、とうとうヤンの奴、なけなしの勇気を総動員したか」
「まあ基本的にはめでたいことだ。ひとつ乾杯といこうか」

 

「そりゃヤンにはめでたいさ。何とあいつに嫁さんのなりてがあったんだからな。それも特上のな」

「グリーンヒル少佐にしても、まあ物好きの極致ながら好きな相手と結婚できるわけで、まことにめでたい。なにしろ、葬式はひとりでできるが結婚式はふたりでないとできないしなあ」

 

「それは、お前さんが乾杯の前に一杯あけてしまった、その理由さ」
「ミス・グリーンヒルのこと、あこがれていたんだろう、お前さん」

 

「こいつはおせっかいと承知で言うんだがな、恋愛にかぎらず、人の心のメカニズムは数学じゃとけない。方程式などたちやしないんだ」

「お前さんの場合はあこがれですむ段階だから、まあ、きれいな想い出というやつで消化される」

「ところがもっと深刻になると、ひとつのものに対する愛情が、他のものへの愛情も尊敬も失わせてしまう。善悪の問題じゃない。どうしようもなく、そうなってしまうんだ」

「正直、そうなってはちょっとこまると思っていた。お前さんは頭もいい、性格もまずりっぱなものだ。だが、そんなものとかかわりなく、火ってやつは燃えあがるものでね」

 

「ふむ、まあ、わかるのはいいことさ、たとえ頭のなかだけでもな」

 

「しかし、あのふたりは結婚しても提督とか少佐とかよびあうのかな」
「いや、おれの家内も、結婚した当初は、おれをキャゼルヌ大尉と呼んでいたものさ。呼ばれるたびについ敬礼したくなったね」

 

第九章 急転

「軍閥化の第一歩だな、国家や政府でなく個人に忠誠を誓うというのは。こまったものだ」

 

「私は残る。というより残らざるをえん。将官が大量に消えては帝国軍の疑惑を招くだろう。ヤン司令官とともに処置を待つさ」

 

6巻 飛翔篇

第二章 ある年金生活者の肖像

「そいつはお前さんが悪い。現役のときに結婚しておけば、軍服姿ですんだのさ、おれみたいにな」
「お前さん、いまにしてみると、まだしも軍服のほうが似あっていたんだな」

 

「独身生活10年でさとりえぬことが、一週間の結婚生活でさとれるものさ。よき哲学者の誕生を期待しよう」

 

「父さんは負けたんじゃないぞ。ここで引きさがって女房の顔をたてるのが家庭の平和をたもつもとだ。お前たちにも、いまにわかるさ」

 

第八章 休暇は終りぬ

「おれがいなくて、ヤンの奴がやっていけるはずがないだろう」

 

「反乱部隊などとごたいそうに呼ばれているが、おれの見るところ、家出息子の集団にすぎんね」

 

7巻 怒濤篇

第四章 解放・革命・謀略その他

「おい、資金がないぞ。これからどうするか決めてくれ」

 

「なに、いったん借りれば、こちらのものだ。フェザーン人は利にさとい。おれたちに皇帝ラインハルトを打倒する可能性ありとみなせば、かならず将来にそなえて投資してくる」

「そしてひとたび投資すれば、それをむだにしないためにも、つづけて投資せざるをえない。先に投資した資金、それ自体が双方のつながりを増大させる最初の一滴になる」

 

「美人局の成功は、女性の魅力しだいだな」

 

第八章 前途遼遠

「吉報はひとりでしか来ないが、兇報は友人をつれて来る」

 

「まったくそうさ、ばかな連中だ」

 

8巻 乱離篇

第五章 魔術師、還らず

「やれやれ、こいつら全員をめざめさせるには、キスしてくれる王女さまが100万人ぐらい必要だな」

 

「まあ、いいだろう。皇帝から会談を申しこませたことは、吾々の実質的な勝利を意味する。それに、会談が成功するとはかぎらないにしても、その間に時間はかせげるわけだ」

「フェザーンや旧同盟領で帝国軍に対するゲリラ活動でもおきてくれれば、吾々の立場はさらに有利になる。過剰な期待は禁物だがな」

 

第六章 祭りの後

「なあ、ユリアン、もともとヤンの奴は順当にいけばお前さんより15年早く死ぬ予定になっていたんだ。だがなあ、ヤンはおれより6歳若かったんだぜ」

「おれがあいつを送らなきゃならないなんて、順序が逆じゃないか」

 

「ユリアン、いいか、政治における形式や法制というものは、二代めから拘束力を持つのだぜ。初代はそれを定める立場にある」

 

「いいさ、脱落したい者には脱落させよう。数が力と言いきれるような状態ではないからな。少数でもとにかく核を確立しておかんことには……」

 

9巻 回天篇

第一章 辺境にて

「はっきりわかっているのは、これだけだ。おれたちは、全員そろって、あきらめが悪い人間だということさ」

 

第三章 鳴動

「(彼女たちは)よくもまあ、あんなしょうもないゲームに熱中できるもんだ」
「……しかし、まあ、笑声のほうが、泣声よりずっとましではあるがね」

 

10巻 落日篇

第二章 動乱への誘い

「善政の基本というやつは、人民を飢えさせないことだぞ、ユリアン」

「餓死してしまえば、多少の政治的な自由など、何の意味もないからな。帝国の経済官僚たちは、さぞ青くなっているだろうよ。もしこれが帝国本土まで波及したら、と」

 

第九章 黄金獅子旗に光なし

「ああ、まかせておいていただこう、ヤン夫人。帝国軍が指先で埃をさがしてもけちのつけようがないほど、完璧に整理してやるさ」

 

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

 
 
 
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