「薬屋のひとりごと(日向夏)」猫猫(マオマオ)の名言・台詞をまとめていきます。
薬屋のひとりごと
一話
薬屋をやってきて思う、女の笑みほど恐ろしい毒はないと。
「部屋の中じゃあ、誰も迎えに来てくれないよ」
なにが起こるかわからない、それが人生というものだ。
二話
「用事がなければ作ればいいだけ」
「莫迦だろう、あのやぶ。后二人のあんなに近くにいて気付かないとは。いや、それ以前に知らないのか」
五話
無知なふりをしていたほうが世の中立ち回りやすいのだ。
六話
「毒が怖いなら銀にするのは基本でしょうに」
「薬屋を生業にしていたからです。かどわかされて連れてこられたのに、人さらいどもに今も給金の一部が送られていると考えると腸が煮えくり返ります」
七話
蟻のように働くことがなくなったので、栄養はそのまま肉になっていった。
「家畜にでもなった気分だ」
8話
「時間と材料と道具。それがあれば、媚薬に準ずるものなら作れます」
十一話
恋が女を美しくするのであれば、どんな薬となるだろう。
十二話
(帝の)『見てくれ』ということは、『治せ』と同義である。
食をとらねば人は死ぬ。生きる気力をなくしているのだろう。
「なんで禁止されたかわかってんのか、毒だっつってんだろ!!」
十三話
「ならば、食事をとらねばいいことです。粥を食むということは、死にたくないからでしょう」
「勝てる勝てないの問題ではないと思います。それに、間違いは学習すればいいのです」
「世には百、千の花がありますが、牡丹と菖蒲のどちらが美しいかは、決めつけるものではないと思います」
十五話
きれいなものは嫌いではない。ただ、あまりにきれい過ぎると、ほんの少しの汚点が罪悪のように感じられて許せないのである。
磨き抜かれた玉にほんの一筋の傷が入るだけで、価値が半分になるのと同じだ。
少しの工夫でいくらかましになるものなのに、皆、頭が回らず苦労していることがわかった。慣例に慣れてしまうと、ちょっとした工夫でも思いつかなくなるものらしい。
十八話
「どうせなら、河豚がいいなあ。内蔵をうまく羹に紛れ込ませて。あの舌の先がしびれる感じがたまらない」
十九話
久しぶりに食べた毒はとても柔らかく美味しかった。そのまま飲み込んでしまいそうになるくらいに。
「向上心が強いと言ってください」
「これは食べられない人間にしかわからないものですが、好き嫌い以前の問題なのです」
「今回は、蕁麻疹程度ですみましたが、ときに呼吸困難、心不全を引き起こします。いわば、知っていて与えたなら、毒を盛ったのと同じことです」
二十一話
嘘は言ってない。本当のことを言わないだけで。
二十三話
後宮にいたときはずっと懐かしがっていた花街だったが、本質は変わらない。後宮も花街も花園であり鳥かごだ。皆、閉じ込もったその空間のその空気に毒されていく。
二十六話
自分から命を絶とうとは絶対思わないし、他人から殺されるのもまっぴらだ。死を迎えるというのは、薬も毒も、もう試せないということである。
もし、自分が死ぬとするなら、まだ試していない毒を試して死にたいと思う。
平民は貴人に逆らえない。それは正しい正しくないではなく、世の理としてあるのだ。
それがひっくり返ることもあるが、今の世に革命が起きても喜ぶ者は少ないだろう。今の治世はそれほど悪いものではないのだから。
「些細な失敗で、簡単に吹き飛ぶ命です」
「する、しないではなく、できる、できないですから」
二十七話
客観的にものを見なければ、正しいことにはたどり着かない。
二十九話
「結果は変わりません。それでよろしければ、提案を受けてください」
薬屋のひとりごと2巻
一話
薬学またはそれに関わりのある知識ならともかく、歴史など習ってなにになろうか。法律などいつ変わるかわからない代物だ、覚えても意味がない。
「つまり、あなたがたは、私に嫉妬しているのですか?」
今思えばちと軽率だったかもしれない。しかし、このなんとも言えない不気味な草(冬虫夏草)への欲求には勝てるわけがない。
あの宦官はもういっそお面でもかぶって生きていけばいいのに。
二話
哀れ天上の蜜の味を知った男は、高嶺の花の顔を帳の隙間からでも垣間見ようと通うのである。
世の中、知らないだけで、不思議なことはほとんどない。不思議と言うなら、それは自分の知識がまだ足りないだけなのだ。
三話
「これから教えることに関しては女の園における秘術ゆえ、他言無用にお願いします」
四話
そのよさがわからないとは。
人間というものは相手の好みにおおらかでなければいけない。
「毒が無毒になることも世の中にはあります」
あの気持ちの悪い干からびた虫から伸びた枯葉色の茸。薬酒にしようか、それとも丸薬にしようか、考えただけで楽しくなってくる。
六話
近くで触っても無駄に綺麗だ。
世の中にはどんなに素晴らしかろうと表に出してはならないものがある。
七話
もう少し空気を読めない方向でいくか。
八話
いまだにその感情がわからない。恋という感情があるとすれば、きっと猫猫を産んだ女の体内に置いてきたのだろう。
九話
「手つかずの花だからこそ、価値があるのです。手折れば、それだけで価値は半減します。さらに、子を孕ませれば、価値などないに等しくなります」
十一話
「偶然が二つ重なることはよくあります。三つ重なることもあるかもしれません。偶然がいくつも重なればそれは必然になると思いませんか」
これはあくまで予想だ。予想に過ぎない。でも、もしその予想が的中していたらどうなるだろうか。
なにも起こらないかもしれない。でも、なにか起こったあとでは遅い。取り返しがつかないことはいつもそうだ。
十三話
「まず、これは偶然が重なり合った事件です。偶然と言っても高い確率で必然になる要素が多々含まれているものですが。そういう意味で、事故ではなく事件と言えるでしょう」
「どうせ見つかれば死罪になるのでしょう。それくらいなら、私は喜んで賭けますよ」
十五話
(賢帝でも愚帝でも)どちらでもいいけど、要は税をかけ過ぎない生活を送らせてもらえればうれしい。
愚帝は民が無限だと思い、賢帝は民が有限だと知っている。少なくとも、この皇帝は後者だ。
十六話
掃除が終わったらなにをしようかと考えた。そして、世の中うまくできているようで、厄介ごとはそのあとやってくる。
十七話
店がしっかりしているときに、うまく新陳代謝させないと、いつの間にか古い垢まみれになるだろう。
十八話
もっと早くそうすればいいものの慣例を変えることは難しい。
二十話
「女とは狡猾な生き物です。なので、狙いが外れたときは我を忘れたことだろう。自分を傷つけることすらいとわないほどに」
「味方にはできませんが、敵にしないほうがいいでしょうね」
薬屋のひとりごと3巻(日向夏)
一話
「後宮において問題なのは、その潔癖さだと思われます」
政というのは、いかに民に不満を与えずに税をむしり取るかだ。そのために、民の収入を増やす必要があり、その初期投資として税を使う。
二話
「猫好きによると、なにを考えているのかわからないところがいいようで」
「見ていると飽きず、目が離せなくなり」「そのうち触りたくなるとか」
三話
簡単にぼったくれると思うなよ。
四話
「すみません。つい興奮して相手の了承も得ずにやってしまいました」
「毒もまた少量では薬です」
「ええ、だから(効用が多いから)こそ、副作用が目に入らないのです」
五話
世の中誰もが新しいことに賛成するほど、平和ではない。
「毎度、当たる博打にのめり込む者はいません」
六話
「いえ、これは普通に自分でやった実験の痕です」
「趣味です」
聞かないほうがいいかもしれない。でもそれ以上に腑に落ちないので仕方ない。
今後、問題を起こさないのであれば、飼い殺しにするのが後宮としては一番簡単だったろう。ひどい話だが、それくらいやっていかないといけない場合もあるのが、政だ。
あるのは純粋な好奇心だ。しかし、それを大抵の人はわかってくれない。
八話
時間とは残酷なものだ。どんなに美しい女であろうとも時とともに容貌は衰え、心は荒み、金の亡者となる。
九話
一度決めた制度を覆すのはさらに面倒くさいのだろう。世の中、ことなかれ主義の人間は多い。
十話
何事も諦めてはいけないのだ。
未知の薬を作るのであれば、まずそれに似た効用を持つものを調べることから始める。
十一話
ただ、頭はよくても愚かな人間は世の中巨万といる。その多くは、感情というものに支配されて間違いを犯す。
「いえ、なんでも。ただ○さまは皇帝をよほどお慕いしているようですね」
「いえ、私には国母という立場を愛しているように見えましたので」
十三話
「私は、自分の持つ知識の中で、状況に当てはまるものを提示しているに過ぎません」
十四話
「今はなにも言えません。ただ、明日になればはっきりすることなので、それまでお待ちいただけますか?」
「私が言えるのはここまでです」
十五話
世の中、噂話にも多少の根や葉があるものである。
十九話
やめてくれ。そんな面倒事に巻き込むな! 知ってしまえば、墓まで持って行く必要がある。
何事も知りすぎることはよくない。
なにも知らず生きていくのがいい。
終話
「私は、なにも口にする気はありません。私にとって、壬氏さまは壬氏さまです」
最後まで読んで頂きありがとうございました。