「新史太閤記(司馬遼太郎)」より、豊臣秀吉の名言・台詞をまとめていきます。
(作中ではいろいろと名前を変えていくが、ここでは「豊臣秀吉」で統一する)
上巻
「おれはこの世で立つ何物も持ちあわせておらぬ。金も門地も。せめて律儀でなければ人は相手にすまい」
「人に奢ってやるほどの快事はないような気がする」
「死ぬ気できた。死ぬ気でこの話に乗ってくれるか」
「人の気が沈めば、戦さはしまいだ。が、ときには打って出ねばならぬ」
「殿様に、御損をかけた。倍の千貫はかせぎとらねばならぬ」
「これはしたり、貴殿ほどのお人のお言葉とも思えませぬ。愛するとは使われることではござらぬか」
(竹中半兵衛の調略に際して)
「わしは、人を裏切りませぬ。人に酷うはしませぬ。この二つだけがこの小男の取り柄でございますよ」
「ばくちよ。あたらねば、死ぬまでだ」
「まあ、五分々々だな。が、仕事はつねにそうしたものだ」
「智恵とは、勇気があってはじめてひかるものだ。おれはつねにそうだ」
「わしの神は、別にいる」「なんの、織田信長というお人だ」
信をうしなえば、天下がとれぬ。
下巻
「みろ、人がうごく。世を動かすのは、これだ」
(利益を示すことにより人が動くのを見て)
「上様は、つぎの九州征伐を考えておられる。九州の諸大名が御当家になびくかどうかは、一にこのたびの中国陣の戦勝にかかっている」
「それほどの事変である。さればおのおの、生を思うな、死を決せられよ」
「おれには籠城する気は毛頭ないゆえ、兵糧は無用である。もし上方における一戦に秀吉敗れたりと聞かば、いそぎ城に火をかけよ。わが母もわが妻も刺し殺せ」
人間一生のうち、飛躍を遂げようとおもえば生涯に一度だけ、渾身の智恵をしぼった悪事をせねばならぬ。
「官兵衛、世の事はすべて陽気にやるのよ」
「古来、貴種というものは舌が一枚ではない。言葉が違うものだ」
「家康ごとき者を相手のいくさは、わが野あそびである」
「それほどの人に、のちのち、この秀吉が長袴をはかせ、上洛せしめんこと。ひたひたとこの胸のうちにあり」
「なに、狂言よ。おれの天下も、あの狂言できまったわさ」
露と置き露と消えぬるわが身かな浪華のことは夢のまた夢
(有名な秀吉の辞世の句)
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