「義経(司馬遼太郎)」より源義経の名言まとめました

「義経(司馬遼太郎)」より、源義経の名言をまとめていきます。
(作中ではいろいろと名前を変えていくが、ここでは「源義経」で統一する)

上巻

鏡の宿

自分には、ただ一つのことしかない。

16歳になっている義経は、吉次に連れられて奥州に向かう。
いろいろな思いが湧き上がるが、平家打倒の一点だけを思い自分を鼓舞する。

「賊が百人いようと、おもだつ者三、四人も討ち取れば崩れ立って退くだろう」

奥州に向かう途中で賊に襲われた時、吉次たちは逃げ出そうとした。
しかし義経は戦う姿勢を示し、勝利する根拠も話していく。

「すべて将来のためだ」
「ゆくゆく平家を討とうという者が、その程度の殃におびえていて何ができるだろう」

賊を撃退した後、自分を誇示するために捨札をすると話す義経。
吉次からは今の危険を指摘されるが、義経にとっては将来の平家打倒しか見えなかった。

「おれは源氏の世を興そうと思ってはおらぬ」
「驚くことではない。おれはただ亡父の仇相国入道清盛殿を討てばそれでいいのだ」

現在は平氏の世のため、源氏の世にすることは難しいことを話す吉次。
しかし義経にとって、源氏の世にすることも興味の無いことだった。

弁慶

「地獄にゆく覚悟です」
「それが、武門というものでありましょう」

奥州に来て藤原秀衡に会う義経は、仏は嫌いなことを話し出す。
驚く秀衡に対して、武門の覚悟を語っていく。

何の遠慮があろう。京の権威など、倒せばよいではないか。

圧倒的な兵力と財力を持ちながら、白河ノ関を超えた途端に卑屈になる奥州の人達。
この感覚は京で育った義経には理解できないことだった。

鎌倉の新府

「いや、私は行きたいのです」

兄・頼朝が挙兵したため合流したい義経だが、秀衡は慌てないように忠告する。
しかし義経に政治的配慮はなく、ただ気持ちだけが優先し向かうことになる。

下巻

旭将軍一騎

迅速こそ、勝利である。

源義仲がいる京に向かう義経は、軍監・梶原景時からはもう少し遅くするように言われる。
しかし義経は自分の行動原理を優先し、黙殺して進軍を続ける。

堀川館

「なんのことがありましょう」

京にいる法皇は平氏が瀬戸内海を中心に勢力が拡大してることを話していく。
討伐は難しいと判断したため追討命令を出さなかったが、義経は問題ないことを語っていく。

鵯越

「知るものか。ひとにはみな、そうせずにはいられぬものがある。それだけだ」

義経の特殊な軍事思想に驚く弁慶は、中国の兵法を学んだかを問いかける。
しかし義経は「六韜」を見たことはあるが、理解できなかったことを話し出す。

「比率などはいい」

一の谷を攻めるため、景時は本体と別働隊の比率を提案する。
しかし別働隊として質を優先したい義経は、少数精鋭が好ましいことを話す。

「言えぬ」
「当然のこと。その道は、わしにもわからぬ。それゆえ言おうにも言いようがない」

別働隊のルートを聞く景時に、言えないことを伝える義経。
さらに追求された時、自分も分からないことを話していく。

「道なくば岩をよじ、山をつらぬいてゆくまでよ」

地元民からこの先は人馬では通れるか分からないことを聞く。
判断を仰ぐ臣下に対して、進む以外の選択肢は無いことを伝える。

「なぜそうと決まっている」

敵陣よりかなり離れている場所で、物見を出すことを命令する義経。
敵がいるはずが無いと話す臣下に、義経はむしろ不思議そうに問いかける。

「常法は、殿輩が守られよ。私は常法よりも勝つことのほうが大事である」

義経の作戦は軍事の専門家・土肥実平により、陣立の常法ではないとして否定される。
しかし義経に常法は無く、勝つことだけを考えていた。

人よりも百倍臆病であるとすれば、百倍勇気をふるい立たせればいいではないか。

平氏の水軍を見て、怯えを感じてしまう義経。
しかし怯えを否定するのではなく、それを上回る勇気を持つことを考える。

「鹿すら通う。馬が通れぬことはあるまい」
「鹿も四つ足、馬も四つ足」
「ただちがうといえば尾髪のなきとあると、蹄の割れたると円きとの差のみ、おそるな」

道は無かったが地元民から鹿は通ってると聞き、前進することを伝える義経。
臣下に対して、後に有名となる言葉を話す。

「見たか、ここに一つの運がある」
「まず義経が落す、わが馬の立ちかたを見よ」

一の谷城が見える所まで来るが、そこは断崖と呼べる場所。
テストとして二頭の馬を降ろさせると、一頭は無事に立ち、一頭は倒れて動かない。
義経は運を叫び、自分が先頭をきって駆け下りていく。

讃岐の海

「私は、死にたいのです」

義経と会う大蔵卿泰経は、大将が攻撃に参加する必要がないことを問いかける。
それは法皇の言葉を代弁したに過ぎないが、義経は予想外の言葉で返答する。

「必勝の戦法は敵を包囲するにあり」
「そのためにはいかに兵力僅少でも二手にわけねばならぬ」

屋島を急襲する義経は、少ない兵力を二手に分けることを伝える。
弁慶にも反対されるが、義経は独自の理論を話していく。

源氏八百艘

「古来の法は知らず、この義経は義経の法でやってきたし、今後もやる」

手柄を立てるため先陣を希望する景時を制して、自分が先陣と話す義経。
大将が先陣には立たないという常識を話す景時に、義経は自分の考えを話していく。

波の上

「大将はいのちを惜しむものだ」

壇ノ浦での勝負は決したが、平氏の能登守教経が義経に接近してきた。
まともに戦えば剛勇の教経に敵わないため、義経は逃げることを選択する。

「わしがうまれてきた意義は、この日のためにあった」

長年の悲願だった平氏討伐を完了し、歓喜を話す義経。
しかし後のことは何も考えていなかったため、幸せな未来は訪れなかった。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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