オーギュスト・デュパン(エドガー・アラン・ポー作品)の名言・台詞をまとめていきます。
モルグ街の殺人事件
「たいていの人間は自分から見ると、胸に窓をあけているのだ」
「じゃあ説明しよう。君にはっきりわかるように、まず、僕が君に話しかけたときから、あの果物屋と衝突したときまでの、君の考えの経路を逆にたどってみることにしよう。鎖の大きな輪はこう繋がる」
「こんな見せかけだけの調査で、手段を判断してはならない」
「パリの警察は明敏だと褒められているが、ただ小利口なだけなんだよ。彼らのやり方には、ゆきあたりばったりの方法以上に、方法というものがない」
「彼らの達した結果には、ときには驚くべきものがある。が、その大部分は単なる勤勉と活動とで得たものなんだ。二つが役に立たないときには、彼らの計画は失敗する」
「真理は必ずしも井戸のなかにはない。事実、重要なほうの知識となると、それはいつも表面にあるものだと僕は信じる」
「この殺人事件について言えばだ、それについての僕たちの意見を立てる前に、僕たち自身で少し調べてみようじゃないか。調査は僕たちを楽しませてくれるだろうよ」
「あの『ガゼット(新聞)』はこの事件の異常な恐ろしさを理解していないようだよ」
「この怪事件は解決が容易だと思われるのだが、そう思われる理由のために──つまり、その外観が異様な性質なので──かえって不可解だと考えられている」
「彼らは、異常なことと難解なこととを混同するという、あの大きな、しかしよくある誤ちに陥っているんだ。だが、かりに理性が真相を探してゆくとすれば、ありきたりの面から離れている点こそ問題なんだよ」
「『どんなことが起ったか』ということよりも、『在ったことのなかで、いままでにまったく起ったことのないのはどんなことか』と尋ねなければならない」
「いま『正しい推定』と言ったが、これでは僕の言いたいところは十分に言いあらわせない。僕は、その推定は唯一の正しい推定であるということ、また、その手がかりはそのただ一つの結果としてそれから必ず起ってくるものであるということ、を言いたかったのだ」
「それが一見不可能に見えるという理由でしりぞけるということは、僕たち推理家のすべきことではない。この一見『不可能』らしく見えることが実際はそうではないということを証明することが、僕たちに残されているだけなんだ」
「僕の最後の目的は真実だけだ」
「こういう推測を僕はこのうえつづけないことにする。なぜなら、この推測の基礎になっているぼんやりした考察は、僕自身の理知で認めることのできるほどの深さを持ってはいないのだし、また、それを他人に理解させようなんて、できることとは思えないからね」
「勝手にしゃべらせておくさ。それでご自分の気が安まるだろうよ。僕は奴さんの城内で奴さんをうち負かしてやったのだから満足だ」
「奴さんのやり口というのは『あるものを否定し、ないものを説明する』というのさ」
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