君たちはどう生きるか(吉野源三郎)

何ごとにも興味を持つ、好奇心旺盛な中学生のコペル君。
日々の出来事を、叔父さんと共に語り合っていく。
若い人、特に学生などに読んで欲しい、おすすめの一冊です。

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中心

自分ばかりを中心にして、物事を判断してゆくと、世の中の本当のことも、ついに知ることができないでしまう。
大きな心理は、そういう人の目には、決してうつらないのだ。

ほとんどの人は、あらゆる判断を自分軸で行う。
好き嫌い、良い悪いなどは、全て「自分にとって」となる。
しかし自分の判断が正しい訳ではなく、人それぞれに考え方はある。
より良いことを知りたければ、もう少し俯瞰的な視点が必要だ。

書物

数学や科学を学ぶように、ただ書物を読んで、それだけで知るというわけには、決していかない。

偉人の言葉や書物についての考え方になる。
学校の勉強などは、常に答えがある。
しかし書物によっては、言葉を理解しても本質を理解しているとは限らない。
特に哲学書などは、もっと深い真実が隠されているかもしれない。
しかしその真実も、人によって違うことがある。まず自分としての真実を感じたい。

あたりまえ

あたりまえのことというのが曲者なんだよ。
わかり切ったことのように考え、それで通っていることを、どこまでも追っかけて考えてゆくと、もうわかり切ったことだなんて、言っていられないようなことにぶつかるんだね。

これはニュートンとリンゴの木の話からだが、長くなるので省略する。
人はあたりまえのことを常識として、深く考えようとしない。
しかし改めて考えると、よく分からないことは多い。
もちろんそんなことを考えていると際限が無くなるので、いちいち考える必要はない。
しかし何かを発見したい場合、題材はそこら中にある。
世の中のことは、意外と何も分かっていない。

発見

偉大な発見がしたかったら、いまの君は、何よりもまず、もりもり勉強して、今日の学問の頂上にのぼり切ってしまう必要がある。
そして、その頂上で仕事をするんだ。

現代の知識や科学は、全て過去からの情報が元になっている。
全てをゼロの状態から始めたら、現代科学のほとんどは無くなってしまうだろう。
例えば、自動車を考えてみる。
現在では動くだけではなく、あらゆる装置がついている。
しかし知識がゼロになった場合、現代人に車が作れるだろうか?
そもそも車という発想が出るかが疑問になる。
このように現代の発見は、全て過去の情報の上書きとなる。
全ての発見は、基礎がある人だけが行える。

自尊心

貧しい暮らしをしている人というものは、たいてい、自分の貧乏なことに、引け目を感じながら生きているものなのだよ。

人間として、自尊心を傷つけられるほど厭な思いをすることはない。

コペル君が通っている中学校は、裕福な子供がたくさんいる。
その中の友人に、貧乏な家庭の子供がいることに対してになる。
「自分は貧乏で」と自虐的に話す人はいる。
しかし、「お前の家は貧乏だ!」と言われて、怒らない人はいない。
表面的には分からなくても、内面に怒りがあるのは間違いないだろう。
事実だからといって、許せることではない。
いや事実だからこそ、許せない気持ちになるのだ。

弱者

世間には、悪い人ではないが、弱いばかりに、自分にも他人にも余計な不幸を招いている人が決して少なくない。

この弱いには精神的なものはもちろん、物質的な面もある。
「衣食足りて礼節を知る」という言葉がある。
これは絶対的な差ではなく、相対的な差でも生まれてくる。
上を見れば、「足りる」ことはあり得ない。
人はまったく弱い生き物である。

結果

その結果がどうなるか、それは、いまは考えちゃあいけない。

ある卑屈な行動をしてしまって悩んでいるコペル君。
友人に謝るべきかで悩んでいる。そんな時、叔父さんが語った言葉になる。
人は「こうしたい」と考えても、実行出来ないことがある。
その結果が怖くて、動けないことがある。その結果、何も出来ずに終わることも多い。
しかし本当に大切なのは結果ではなく、「自分がどうしたいか」
それが分かっているなら、勇気を持って行動に移したい。

絶望

だから、どんなときにも、自分に絶望したりしてはいけないんですよ。

悩んでいるコペル君に対して、母親が話したこと。
人に言われるのは、仕方がないことがある。
周りが全て批判的になることも、受け入れないといけない時がある。
しかしそれと、「自分に絶望する」とは直結しない。
世界中で自分だけは、「自分に絶望してはいけない」

感想

まず全体的な内容として若い人向けである。
正直、20歳を超えた人が読んでも、あまり入ってこないかもしれない。
また古い本のため時代背景も違うので、その点は考慮したい。
また若い人にとってストーリーは簡単だが、思想部分は理解できないかもしれない。
しかし理解できなくても、考えることに意味がある。
そういう点では、思考の書として良書である。
若い人、特に学生などに読んで欲しい、おすすめの一冊です。

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君たちはどう生きるか

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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