宮本武蔵「五輪書」の名言まとめました

宮本武蔵「五輪書(鎌田茂雄)」より名言をまとめていきます。

五輪書

地之巻

何時にても、役にたつやうに稽古し、万事に至り、役にたつやうにをしゆる事、
是兵法の実の道也。

いつでも実戦の役に立つように稽古し、あらゆることについて役に立つように教えること。
これこそが兵法の真の道である。
稽古のための稽古ではなく、あくまで実戦に役に立つ稽古を訴えている。

剣術一ぺんの利までにては、剣術もしりがたし。

剣術にしか役に立たないようでは、剣術すら知ることは出来ない。

兵具をもたしなまず、其具々々の利を覚えざる事、武家は少々たしなみのあさき物か。

武器も用意できず、武器の特性も知らないようでは、武士としてのたしなみがない。
大工を例に出しているが、プロである以上は道具にもこだわらないといけない。

先ず片手にて太刀をふりならはせん為に、二刀として、太刀を片手にて振覚ゆる道也。

片手で太刀を使うには、二刀を想定して、太刀を片手で振ることが大切である。
当たり前のようだが真理でもある。いくら頭で覚えても、片手で刀を振ることは出来ない。

太刀の道といふ事、はやくふるにあらず。
太刀はひろき所にてふり、脇差はせばき所にてふる事、先ず道の本意也。

太刀の道は速く振ることではない。
太刀は広い所で振り、脇差は狭い場所で振ること、それが道の本意となる。
刀にはそれぞれに用途があり、どちらが上とかではない。
これは人に当てはめることも出来るだろう。

道具以下にも、かたわけてすく事あるべからず。
あまりたる事はたらぬと同じ事也。

道具などを含めて、区別して好んではいけない。
必要以上に持ちすぎるのは、不足するのと同じことである。
好ましいからと言って、同じものばかりでは他のことに対応できない。
それぞれの用途に応じて、バランスよくするのがよい。

物毎のさかゆる拍子、おとろふる拍子、能々分別すべし。

物事にある栄える拍子と衰える拍子は、よくよく分別しなくてはならない。

水之巻

兵法の道において、心の持ちやうは、常の心に替る事なかれ。

兵法の道において心の持ちようは、平常心と変わってはいけない。

千日の稽古を鍛とし、万日の稽古を錬とす。

「鍛錬」という言葉の語源になります。

火之巻

いづれも先の事、兵法の智力を以て、必ず勝つ事を得る心、能々鍛錬あるべし。

どのような場合でも先手というものは、兵法の智力によって、必ず勝つということ。
よくよく鍛錬しないといけない。
武蔵において受けから始まるという思想は無い。

兵法、戦の内にも、とをこす事肝要なり。

兵法は戦いの時にも、渡を越す気持ちが大切である。
「渡」とは、難所もしくは問題と捉えて下さい。

同じ事二度は是非に及ばず、三度するにあらず。

同じことを二度することは仕方ないが、三度してはいけない。
二度失敗すれば三度目は自然にしないが、二度成功すれば三度目をしてしまう。
成功体験ほど恐ろしいものはない。

剣術実の道になつて、敵とたたかひ勝つ事、此法聊か替る事有るべからず。

剣術の正しい道は、敵と戦って勝つことであり、これは絶対に変わらないこと。
正しい方法で負けるのと、間違った方法で勝つこと。
後者の方がいいに決まっているが、世間的には前者を良しとしがちである。

風之巻

物毎に勝つといふ事、道理なくしては勝つ事あたはず。

戦いに勝つということは、正しい道理なしには勝つことは出来ない。
先程、正しいと間違いの表現をしたが、本来戦いに負けたのに正しいことはあり得ない。
勝利する方法が正しい道理となる。

兵法勝負の道においては、何事も先手先手と心懸くる事也。
かまゆるという心は、先手を待つ心也。

兵法勝負の道では、何事も先手を心がけること。
構えることは、先手を待っている心の状態になる。
太刀の構えを重視しない武蔵。構えること自体を消極的と考えている。

其道上手になりては、はやく見えざる物也。

どのような道でも、上達すれば速く見えないものである。
本当に要領のいい人は、落ち着いて効率よくしている。
要領の悪い人は、忙しくしているが効率が悪くなっている。
しかし後者の方が頑張ってるように見えてしまう。

空之巻

ある所をしりてなき所をしる、是則ち空也。

ものが有る所を知って初めて、無い所を知ることが出来る。これがすなわち空である。
知識で考えると分かりやすい。
知識は増えれば増えるほど、自分が多くを知らないことを知る。

独行道

我事において後悔をせず。

自他共にうらみかこつ心なし。

仏神は貴し、仏神をたのまず。

身を捨ても名利はすてず。

常に兵法の道をはなれず。

独行道二十一箇条の内、五ケのみをピックアップしました。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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