かくしごと(住野よる)

ちょっと不思議なちからを持っている、高校の同級生五人組。
あまり役に立たない、相手の感情が記号として見えてしまうちから。
それぞれが持っているかくしごとと、それぞれの想い。
五人の男女がおりなす、特別ではない青春物語。

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アクション

どんな形であれ気になっている人にはアクションを起こせなくなってしまうものなのだ。

これは誰もが同じでしょう。
ただ気になっている人にも、普通に接することが出来る人はいる。
そんな人は自分は無理なのでうらやましい。

気遣い

二人とも人を気遣いすぎなんだよ。
もっとさ、こう、私とかパラみたいに超適当にやってりゃ適当に上手くいくこともあるよ。

内気な友人に、ムードメーカー的な子が話した言葉です。
この適当が難しい。もちろん「出来るか出来ないか?」ではなく、「するかしないか?」と言うことは分かっている。
しかし人によって、このハードルはとてつもなく高い。
私自身にとっても、とてつもなく高い。
適当と割り切って行動できる人は、ある意味すごい。

あれ

あれって、どれ?

片思いの人との会話で、この言葉が出てくると悩みます。
気にならない人もいるかもしれない。しかし、自分なら気になる。
なにか、「間違ったかな?」となってしまう。
「本当のことを言っていいのかな?」と戸惑ってしまう。
おそらく何でもないことが、ほとんどなんでしょうけど。

納得と容認

納得は出来るんだけども、やっぱり、それと容認出来るかっていうのはまた別の話で。

理解は出来るけど認めたくない、という感じでしょうか。
頭では正しいと分かっていても、心が許せない時はあります。
これを気にしても意味が無いのは分かっていても、考えずにはいられない時があります。
これは若者だけではないですよね?

友達

友達が困ってんのに損得とか難しく考えたら、きっと私は馬鹿になるよ。

ちょっと悩む表現だったのでピックアップしました。
「損得とか考えるほど馬鹿じゃないよ」ということだろう。
何かのときに、サラッと言いたいものです。

やりたいこと

人生なんてさ、やりたいことだけやっててもきっと時間足りないんだ、やりたくないことやってる時間なんてないさ。

全くの正論です。しかしこれは、出来る人だけが言える言葉。
もしくは、学生の時だけ言える言葉。現実でも出来たらすごいですけどね。

やれること

やれることはなんでもやってやれ。やって後悔することなんてこの世にほとんどない。

「いやいや、いっぱいあるよ」とツッコミを入れたくなる言葉です。
ただ後悔というのは、失敗を悔やむ人だけがすること。
逆に言えば、失敗を悔やまない人は後悔もしない。
この人にとっては正しい言葉なのでしょう。

頑張り

頑張らなきゃ、なんて心の中で唱え続けたのは、きっと、もう疲れていたのだろう。体と一緒に、心も。無理をした。
いや、正確に言えば、これまで無理をして頑張っていたことをはっきり自覚した。

頑張りについて続けてピックアップしました。
頑張ることは必要です。目標がある時には、特に必要になるでしょう。
しかし、心と体は必ずしも一致しません。
「しんどい」ならいいけど、「疲れた」は結構危険。
そして自分では、ボーダーラインがなかなか分からない。
周りからの「頑張れコール」はほどほどに。

気遣い

友達だと思ってる相手から過度に気を遣われることは、馬鹿にされることなんかよりずっときつかったりする。

自分がされたら嫌なことでも、人には平気でする。
「その経験がないから?」なのか、「気は使うもの」と考えているのかは分からない。
慰めなども、ほとんどの人から言われるのは迷惑でしかない。
言っている方は意外と気持ちがいいから、止めないでしょうけど。

行動と後悔

(相手のことは)知るべきだし、行動は起こさないといけない。
なにもできずに後悔なんて一番駄目だ。

まったくその通りです。行動を起こして失敗するほうが、後悔するよりマシである。
もちろん、そんなことは分かっているけど。

行き先

行き先は、本当は一つしかないのに。
その行き先が、あまりにも遠く感じられて、あまりにも深く感じられる。

どんな人にも、こうなりたいという望みはある。
しかし一つつまずくと、「無理では?」という想いばかりが強くなる。
本当は、「後もう一歩」だったとしても諦めてしまう。
確かに、割り切りは必要です。しかしそれと同じぐらい、後一踏ん張りがほしいところです。

隠し事

暴かれる度にどんどん馬鹿らしくなっていく隠し事、どれも私達が勝手に複雑なものだと勘違いをしていた。

必ずしも正しくはないけど、難しく考えすぎるのはよくあること。
しかし聞いた後、実は大変な場合もあるので、なかなか聞けない。
知るのと知らないの、どちらがいいんですかね?

感想

非常に評価が難しい作品です。設定は面白い。
それぞれのキャラクターの内面も、細かく表現されている。ただ物語に入り込めなかった。
キャラクターに共感出来ず、また魅力も感じなかった。
学園生活における日常が書かれているだけで、特別な事件もどんでん返しもなかった。
そして一番の問題は、読んでいるときに喜怒哀楽の感情が湧かなかった。
ただこれは、私の年齢と感性の問題かもしれない。
同年代及び若い人には共感できる部分も多いだろう。
特別ではない日常系の青春物語が好きな方には、読んで見る価値はあるだろう。

か「」く「」し「」ご「」と「
住野 よる
新潮社
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最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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