「星の子(今村夏子)」の名言・台詞まとめ

「星の子(今村夏子)」の名言・台詞をまとめていきます。

 

星の子

わたしの湿疹が金星のめぐみのおかげで完治した話は、奇跡の体験談として顔写真付きで会報誌に掲載された。

カメラのほうを向いてにっこり笑う小さなわたしの体を、父と母が両側からぎゅっと抱きしめている写真だ。

ふたりともわたしのほっぺたに顔をくっつけて、幸せいっぱいの笑顔を見せている。(林ちひろ)

 

「落合さんのおかげです。ありがとうございます」(ちひろの父)
「わたしはなにもしておりません。水の持つパワーと、ご両親の熱意のたまものです」(落合)

 

「お試しになりますか?」
「巡っていくのがわかるでしょう」
「特別な生命力を宿した水ですからね」(落合)

 

「それ金星のめぐみじゃありませんよ」
「それ、公園の水道の水ですよ」
「入れかえたんだ。あそこの段ボールに入ってる分、全部」(雄三おじさん)

 

こんなことをするには協力者が必要だった。あとでわかったことだけど、協力者はまーちゃん(姉)だった。(ちひろ)

 

「うまくいくと思ったんだけどね」
「逆効果だったかなあ……」(まーちゃん)

 

わたしが最後に見たまーちゃんの手は、無数の傷と謎のラクガキに覆われていて、本当の皮膚の色は下に隠れてしまっていた。(ちひろ)

 

「すべては宇宙の意のままに」(海路さん)

 

「気づくときがくるの。気づいた人から変わってゆくの」(昇子さん)

 

「(好きな人は)なにかっていうと、すぐため息つくの。あえ~っていうため息」
「すっごくだるそうで、そのため息きいてると、ああこいつほんとうにだるそうでいいやつだって思うの」(まーちゃん)

 

色々手を尽くしたけど、結局、(出ていった)まーちゃんは見つからず、本人からも連絡ひとつこなかった。(ちひろ)

 

「なんにも知らないんだな」
「教えてやる。おれとおまえ、将来結婚するんだよ」(ひろゆき)

 

告白する勇気はないけれど、じつはひそかに考えていることならあった。

(卒業式に)似顔絵とモンブランを受け取った(想像の南)先生は、「サンキュ」と照れくさそうに笑い、わたしの頭をくしゃくしゃポンポンしてくれるのだった。(ちひろ)

 

「だからね、人からあんたのことをこの人誰ですかってきかれても、なんて説明したらいいかわかんないのよ。友達ですって言葉がすぐにでてこないの。わかる?」(渡辺、愛称:なべちゃん)

 

10

「あんたはどう?」
「だまされてるの?」(なべちゃん)
「わたし? だまされてないよ」(ちひろ)

 

13

「心配なんかしないで。しんちゃん、わたし大丈夫だよ。誰にも迷惑かけないし、お金のことだったら自分でなんとかできると思う」(ちひろ)

 

「考えても同じです」(ちひろ)

 

14

「わからないけど、お父さんもお母さんも全然風邪ひかないの。わたしもたまに(頭にタオル)やってみるんだけど、まだよくわからないんだ」

「そうだね。ほんとだったらほんとにすごいんだけど」(ちひろ)

 

15

「(事件を)信じてはないけど、どこまでがほんとで、どこからがうそなのか……」(ちひろ)

 

「だめだよう。みんなで一斉に宇宙のエネルギーを取りこむんだから」
「開会式で会長もいってたでしょ。神聖な場所で見る神聖な星は人の運命を変える力を持ってるって」(宗教の友達)

 

わたしのいる場所(星空の下)はあたたかく、目を閉じればそのまま眠ってしまいそうだった。

このまま眠ってしまえばいいのだろうか。そうしたら、薬を飲まされ、ICチップを埋め込まれ、催眠術をかけられて、明日の朝にわたしは変わっているのだろうか……(ちひろ)

 

最後まで読んで頂きありがとうございました。

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