「みだれ髪(与謝野晶子)」の名言まとめました

「みだれ髪(与謝野晶子)」全399首より、30首を厳選しました。
(個人的なフィーリングで選びました)

みだれ髪

臙脂紫

夜の帳にささめき尽きし星の今を下界の人の鬢のほつれよ

その子二十櫛にながるる黒髪のおごりの春のうつくしきかな

臙脂色は誰にかたらむ血のゆらぎ春のおもひのさかりの命

春の国恋の御国のあさぼらけしるきは髪か梅花のあぶら

やは肌のあつき血汐にふれも見でさびしからずや道を説く君

人かへさず暮れむの春の宵ごこち小琴にもたす乱れ乱れ髪

うつくしき命を惜しと神のいひぬ願ひのそれは果してし今

ゆるされし朝よそほひのしばらくを君に歌へな山の鶯

ひく袖に片笑もらす春ぞわかき朝のうしほの恋のたはぶれ

なにとなく君に待たるるここちして出でし花野の夕月夜かな

恋か血か牡丹に尽きし春のおもひとのゐの宵のひとり歌なき

その日より魂にわかれし我れむくろ美しと見ば人にとぶらへ

人ふたり無才の二字を歌に笑みぬ恋二万年ながき短き

蓮の花船

紅に名の知らぬ花さく野の小道いそぎたまふな小傘の一人

のろひ歌かきかさねたる反古とりて黒き胡蝶をおさへぬるかな

春はただ盃にこそ注ぐべけれ智慧あり顔の木蓮や花

人の歌をくちずさみつつ夕よる柱つめたき秋の雨かな

白百合

次のまのあま戸そとくるわれをよびて秋の夜いかに長きみぢかき

はたち妻

露にさめて瞳もたぐる野の色よ夢のただちの紫の虹

神にそむきふたたびここに君と見ぬ別れの別れさいへ乱れじ

わがいだくおもかげ君はそこに見む春のゆふべの黄雲のちぎれ

歌にねて昨夜梶の葉の作者見ぬうつくしかりき黒髪の色

二十とせの我世の幸はうすかりきせめて今見る夢やすかれな

『あらざりき』そは後の人のつぶやきし我に永久のうつくしの夢

このおもひ真昼の夢と誰か云ふ酒のかをりのなつかしき春

春思

手をひたし水は昔にかはらずとさけぶ子の恋われあやぶみぬ

恋と云はじそのまぼろしのあまき夢詩人もありき画だくみもありき

かたちの子春の子血の子ほのほの子いまを自在の翅なからずや

わかき子が髪のしづくの草に凝りて蝶とうまれしここ春の国

そと秘めし春のゆふべのちさき夢はぐれさつる一三絃よ

最後まで読んで頂きありがとうございました。

アマゾンリンク
みだれ髪 (角川文庫)

→吾輩は猫である(夏目漱石)
→人間失格(太宰治)
→金閣寺(三島由紀夫)
→羅生門・鼻(芥川龍之介)
→蟹工船(小林多喜二)
→雪国(川端康成)
→李陵・山月記(中島敦)
→堕落論(坂口安吾)
→檸檬(梶井基次郎)
→インデックス

スポンサーリンク

関連記事&スポンサーリンク