「海の見える理髪店」の名言まとめました

「海の見える理髪店(荻原浩)」より名言をまとめていきます。

とある海辺の小さな町。
その理髪店は海の見える場所に、時代遅れの洋風造りで建っている。
高齢だが背筋の伸びた店主は僕を迎え入れ、過去を語りだしていく。
散髪中の二人だけの時間を表現した、表題作を含む6編の短編集。
第155回直木賞受賞作品になります。

散髪

長年この商売をやっていて私、つくづく思うのです。
転機に髪を切るのは女性の専売特許ではなくて、男も同じだと。

髪というのは不思議なものです。特別な時や変化の時には、髪型がよく変わります。
一番印象が変わりやすいから?
たしかに、これに男女は関係ないですね。

鏡に映る姿

こうありたい自分と、現実の自分というのは、往々にして別ものなのでしょうねぇ。
ちゃんと鏡に映っているんですけれど。

理想と現実です。
ナルシストの人はともかく、鏡に映る自分を認めたくないことはよくあることですから。
現実を見れるようになるのは、いつからなんですかね?

昔の父親

昔の父親は、子どもに可愛いだの、期待しているだのなんて、金輪際言ってくれないものです。
でも、人さまには負けたくなくても、息子にだけは負けてもいい、心の中じゃそんなことを思っているものなんですよ、いや、ほんとに。

昔がどれぐらいかは難しいですが、よく分かります。
もちろん人にもよるが、昔の父親は無口ですから。
ただこれを読むと、ただの表現ベタなだけですかね?

時代の流れ

私ら古い床屋は、東から昇ったおてんとさまが、この先もずっと西に沈むと信じきっていて、世間の流れから目を背けていたのかもしれません。

斜陽産業の悲哀ですね。
「髪を切る」とう産業は確実に続くが、個人経営の床屋が生き残ることは難しい時代です。
特別なことがないと確実に廃れる、といっても間違いではないでしょう。
何もこれは床屋だけに限りません。あらゆる産業が同じ運命を辿ります。
停滞し、安心した時点から下っていくのかもしれません。

無口な人

ですが、お客さま。後学のためと思って聞いてください。
無口でおとなしい女ほど恐ろしいものはありませんよ。

無口ということは、ストレスを溜めるということ。それは、いつか爆発する。
相手が反論しないことを、都合よく解釈したらダメですね。
もちろん、これは男でも同じですが。

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ええ、私、いろんな方を見てきました。ずっと、鏡ごしに。
きっと私はなんでも鏡越しに見ていたんだと思います。真正面から向き合うとつらいから。

鏡にちなんだ言葉を続けてピックアップしました。
床屋の店主が言いますと、なんか深い。自信と自嘲、そして歴史を感じさせます。

独立と生活

画家として独立したからといって、職業として成り立つかどうかは別の話だ。

独立というと聞こえはいいが、成功している人は少ない。
言い方を変えれば、少ないからこそ聞こえがいいのだろう。
絵にしろ、音楽にしろ、上手い人は多いが、すごい人は少ない。
だから独立は諦めろ、と言うつもりはない。
むしろ自分を確認する意味でも独立はしたほうがよい。
ダメだったら戻ればいいだけですから。

嫁と姑

きっと嫁目線では、「いいお姑さん」なんて、この世に存在しないのだ。

私は結婚していないので、本当のことは知らない。
そして本格的に調べたこともないので、あくまで噂のレベルだ。
しかし、これは本当だと思う。
夫の母親なんて、関わりたいと思うほうがおかしい。
せいぜい、「ましなお姑さん」「楽なお姑さん」ぐらいが限界だろう。

父と娘

父とは議論はできない。地球外生物とコンタクトするようなもの。
そもそもこっちの言葉は聞こうともしない。

父親にとっては厳しい言葉だが分かる気がする。
そもそも父と娘で議論して、意見がまとまることは無いだろう。
娘は、「いてくれるだけでいい」と思うしかない。

幸せな期間

次に会えるまでの長い時を数えて過ごす日々は短い。
一緒に暮らす毎日に照れ笑いを交わし合う時間はもっと短い。

恋人時代と家族の時についてです。惰性と普通になる、と言うことですかね?
その「普通」が、良い意味での「普通」であってほしいものです。

冒険家

あんた、冒険家失格。確かめないうちに、決めつけるのは、冒険家のやることじゃないよ。

冒険家きどりの少女の言葉です。
多くの人は聞いただけで諦めてしまう。初めから出来ないと考えて、行動すら起こさない。
しかし行動して、自分自身で確かめることには意味がある。
諦めていたことに一歩踏み出すのは、早いほど可能性が高まる。

知ってる?
虹のたもとを見た人間は、まだ誰もいないんだよ。

ちょっとフレーズがきれいだったのでピックアップしました。
けど調べてみると、虹のたもとは見れるみたいです。
ネットで「虹のたもと」で調べれば出てきます。
虹のたもとには、「宝が埋まっている」という話もあるみたいですね。

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子ども

笑って、泣いて、また笑って。子どもはほんとうに忙しい。

幸せの言葉ですね。
この時代が一番いい時なのでしょう。そして、残念ながら長くは続かない。

感想

不思議な気分になる話でした。夫婦や家族、友達などにまつわる人間ドラマ。
また表題作の「海の見える理髪店」の僕と店主は、お客さんと店主の関係になります。
もちろん、それ以上のことは何も書かれていない。
しかし、ある余韻を感じさせてくれる。
他の5編も、それぞれの悲哀を感じさせてくれる作品達です。

海の見える理髪店

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最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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