「ビジネスマンの父より息子への30通の手紙(キングスレイ・ウォード)」の名言をまとめていきます。
ビジネスマンの父より息子への30通の手紙
実社会に出発する君へ
成功を勝ちとるために努力が欠かせないことは言うまでもない。しかしさらに大切なのはその努力をどのようにして成功に結びつけるかである。
夢を見るがいい。試すがいい。失敗するがいい。成功するがいい。
第2通
事業はこわれやすい花瓶のようなもので、無傷であれば美しいが、割れるともとの形を取り戻すことがやたらに難しい。
第3通
好ましい、生産的な態度を身につけることは、90%の人間にとって容易なはずだが、実際に身につける人は少ない。
人は失敗するたびに何かを学ぶ。なかには貴重な教訓を学ぶ失敗もある。
人は成功者のいまの姿だけを見がちである。彼らの長年の努力、失敗、欲求不満、そしてこれまでに遭遇し、克服してきた多くの困難は目に入らない。
第4通
あと数年もすれば、君は人生が登り坂の戦いであることを知るだろう。ひとつの課題を完了したと思うまもなく、つぎの課題が迫ってくる。
第5通
仕事で喜びを見出すためには、三つのことが必要である。適性がなければならない。やりすぎてはいけない。そして、達成感がなければならない。
未来の巨人たちのなかには、実社会に出たからといって、しっかりした勉強を今日で終りにする人はひとりもいないだろう。
第6通
もう二、三年この世界で経験を積めば、君は全幅の信頼をおける人がごくわずかしかいないことを知るだろう。
実業界は狭い世界である。誠実さを欠く行動の報いはいずれ受けないではいられない。
もし君が怒り、あるいは衝動的な復讐欲にかられて、我を忘れれば、もっと多くのものを失う危険性がある。
第7通
この世界には、優れたアイデアを持っている人が驚くほど多数いるが、それを商品化する方法を心得ている人はごく少数である。
私の大きな試みは、ことごとく友人に嘲られ、反対された。
幸福であれ、金であれ、満足感であれ、その最大の勝利というべきものは、ほとんど全世間の冷笑を浴びながら手にしたのであった。(クロード・ホプキンズ)
第8通
成功からは、それを繰り返せるように、失敗からは、同じ失敗を二度としないように。
第9通
部下は貴重品である。煉瓦やモルタルなどの材料なみに扱ってはいけない。機械設備と同じ扱いをしてはいけない。
第10通
私たちは儲け話になると、奇妙にも、その肯定的な面を30分ですべて数えあげるが、否定的な面を見落として、しばしば長年くやむことになる。
この段階では友情の入り込む余地はない。ごくまれな状況を除いて、事業では友情は破壊的な投資になりかねないからである。
第12通
有能な実業家としての腕を鈍らせないためには、ある程度の欲がなければならないが、強欲の修羅場に足を踏み入れることほど悲惨なものはない。
第13通
会社の繁栄ぶりを示すことは大切だが、贅沢に見えたり、金を浪費する愚か者に見えたりしてはいけない。
賢い人は金持ちになれるが、人は金持ちになると愚かになる(あるいは妻が愚かになる)ことが多い。
円満な家庭、健康、真の友人、忠実な社員、真実の愛、あるいは心からの敬意といった窮極的な宝物を金で買えた人はいない。
第15通
どのような攻撃力も礼を尽くすことには及ばない。
第17通
間違いは認めなければならないが、自分は正しいという確信があったら、あくまでそれを、君自身の考えを主張するように。
第20通
技術的進歩をという考えにつられて、設備の購入のため資金面で無理をし、その後まもなく景気が後退したおかげで、倒産に追いこまれた経営者はひとりや二人ではない。
第21通
人生の挑戦に対してどう対応するか。それを選びとる自由こそ、すべての人間の力の中核である。
人生の合言葉は決断である。そこに君の人生の成功がかかっている。
第22通
人を解雇することは決して快い任務ではない。しかし、それが正当と認められるときには、顔をそむけてはいけない。いくら引き延ばしても、容易になる任務ではない。
第23通
一緒に泣いてくれる人は多いが、心から一緒に喜んでくれる人は少ない。したがって、私の考えでは、親友は君の成功を、嫉妬心を交えないで喜べる人である。
人は生きていくうえで、どうしても新しい友人を作る必要がある。さもないと、自分で望む以上に孤独を心の友としなければならないだろう。
第24通
私の推定では、批判に関するかぎり、人生の途上で出会う人のうち、聴く価値があるのは10%程度だろう。
残りの90%の人たちの動機は、羨望、悪意、愚かさ、あるいはただの無作法である。
第28通
優れた指導力は、人びととの意思の疎通をはかることから始まる。
第29通
私には、自然はこの世の中で最高の経営顧問だと思っている。
第30通
いま私が後を君ひとりに任せる理由は、実に単純である。やがて君は目覚めても、私は目覚めない朝が来る。
最後まで読んで頂きありがとうございました。