「告白(湊かなえ)」の名言・台詞まとめ

「告白(湊かなえ)」の名言・台詞をまとめていきます。

 

告白

第一章 聖職者

逃げ場のない現場にいる子供たちに関わっていきたい、そんな志を持っていました。私にも熱い時代があったのです。(森口悠子、先生、以降省略)

 

私は、自分にルールを設けました。子供たちを呼び捨てにしない。出来る限り同じ目線に立ち、丁寧な言葉で話す。この二つです。他愛もないことですが、ちゃんと気付いてくれる人はいました。

「何に気付くか?」自分が何者であるか、ではないでしょうか。

 

道を踏み外して、その後更生した人よりも、もともと道を踏み外すようなことをしなかった人の方がえらいに決まっています。
でも残念なことに、そういう人には日常ほとんどスポットが当てられません。

 

本当に深く陰湿な思いを抱いている生徒は教師なんかにメールを送るわけないのですから。

 

愛美は事故で死んだのではなく、このクラスの生徒に殺されたからです。

 

それよりもみんな、犯人が気になって仕方ないといった様子ですね。この中に犯罪者がいるという恐怖よりも、きっと好奇心の方が勝っているのでしょう。

 

本当に悪いのは誰ですか?
では、私はどうすればよかったのでしょう。

 

「やればできる」のではなく「やることができない」のです。

 

私は聖職者になりたいなどと思っていません。警察に真相を話さなかったのは、AとBの処罰を法に委ねたくなかったからです。

 

第二章 殉教者

澱んだ空気も定着すると、それが当たり前になり、さほど息苦しさを感じなくなっていました。(北原美月)

 

なんて私はバカだったのでしょう。みんな、異様な空気を楽しみ始めていたのです。(美月)

 

どんな残忍な犯罪者に対しても、裁判は必要なのではないか、と思うのです。
それは決して、犯罪者のためにではありません。裁判は、世の中の凡人を勘違いさせ、暴走させるのをくい止めるために必要だと思うのです。(美月)

 

ほとんどの人たちは、他人から賞賛されたいという願望を少なからず持っているのではないでしょうか。しかし、良いことや、立派なことをするのは大変です。
では、一番簡単な方法は何か。悪いことをした人を責めればいいのです。(美月)

 

愚かな凡人たちは、一番肝心なことを忘れていると思うのです。自分たちには裁く権利などない、ということを……(美月)

 

僕の罪は何だろう。やっぱり、殺人かな。じゃあ、この先、僕はどうすればいいんだろう……(渡辺修哉、犯人A)

 

第三章 慈愛者

一夜にしてわが家に向けられるようになったのは、同情でもなく、憎悪でもない……好奇の目だった。(下村直樹の姉)

 

なぜ、こんなことが起こってしまったのか。知らなければ、母の死を受け入れることができない。知らなければ、弟の罪を受け入れることができない。知らなければ、父や姉や自分、残された家族は再生することができない。(直樹の姉)

 

第四章 求道者

朝から、いや、ここ数日ずっと、僕はうきうきし通しだった。学校が楽しいなんて思えたのは、多分、中学生になって初めてだ。(下村直樹、犯人B)
(計画実行日の朝)

 

「あ、そうだ。共犯とか、気にしないでね。最初から仲間だなんて思ってないから」
「能なしのくせにプライドだけは高い、そういうヤツが一番嫌いなんだ。発明家の僕からしてみれば、君はあきらかに人間の失敗作だよ」(修哉)

 

僕はもう、笑いをかみ殺すのに、必死だった。(直樹)
(犯罪は犯したが、相手を出し抜いたと考えて)

 

泥沼の中で過ごす僕は、毎日、涙を流してばかりいる。でも、つらくて泣いているわけじゃない。(直樹)

 

先生なんか信用できない。親切なフリをして僕を学校におびき出し、みんなに殺させようとしているに違いない。(直樹)

 

でも、僕はこれ以外に、自分を守る方法を思いつかなかった。(直樹)
(先生と話していた母親を怒鳴った後)

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第五章 信奉者

殺人が犯罪であることは理解できる。しかし、悪であることは理解できない。(直樹)

 

価値観や基準というものは、生まれ育った環境によって決められる。(直樹)

 

自分はこの人を嫌いではなかった。己が馬鹿だということを知っているからだ。(直樹)
(父親の再婚相手に対して)

 

徐々に自分が馬鹿になっていくような気がしたが、馬鹿は意外と心地よく、このまま馬鹿一家の一員になってもいいと思うくらいだった。(直樹)

 

馬鹿にとっては目に見えていること、それも、己に直接関係あることだけがすべてで、中の仕組みを知ろうなどとは思いもしないのだ。(直樹)

 

立派なことで新聞に名を載せても、母親は気付いてくれない。もしも、もしも、自分が犯罪者になれば、母親は駆けつけてくれるだろうか。(直樹)

 

殺意とは一定の距離が必要な人間が、その境界線を踏み越えてきたときに生じるもの。(直樹)

 

人生において、失敗という言葉は自分には無縁だと思っていた。
失敗しないための方法を知っていたつもりだった。馬鹿とは関わらない。それなのに、証言者選びに気をとられた自分は、そのことをすっかり忘れていたのだ。(直樹)

 

この殺人の向こう側には何もない。つまり、ここが最終地点、結果としての殺人だ。(直樹)

 

第六章 伝道者

あなたはいったい自分を何様だと思っているのでしょう。あなたがいったい何を生み出し、あなたが馬鹿と言いながら見下す人たちに、何の恩恵を与えているというのですか?

 

何が、結果としての殺人でしょう。馬鹿ほど理屈をこねたがるのです。

 

これが本当の復讐であり、あなたの更生の第一歩だとはおもいませんか?

 

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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