「フランケンシュタイン(メアリー・シェリー)」の名言・台詞まとめ

「フランケンシュタイン(メアリー・シェリー)」の名言・台詞をまとめていきます。

『フランケンシュタイン』は怪物を作った科学者の姓であり、登場する怪物に名前は無い。そのため怪物は『怪物』と表記する。

 

フランケンシュタイン あるいは現代のプロメテウス

手紙1

ねえ、マーガレット姉さん、ぼくには偉大な目的を果たす資格が十分にあるのではないでしょうか?
贅沢をして気楽に暮らすこともできたかもしれないのに、ぼくは富の誘惑に負けず、栄光を求めることを選んだのです。(ロバート・ウォルトン)

 

手紙2

一つだけ足りないものがあって、これがまだ埋まっていません。これがないとどうしようもない。姉さん、友達がいないのです。(ウォルトン)

 

手紙4

「不幸な方だ! わたしと同じ狂気に取り憑かれておられる。あなたも心を酔わせるものをお飲みになったのか?」(ヴィクター・フランケンシュタイン)

 

「わたしたち人間は不完全な生き物で、中途半端な存在なのです」

「だから自分より賢く、優れた愛しい存在──友人とはそうあるべきものでしょう──が手助けしてくれなければ、自分の弱くて欠点だらけの本性を改善できないのです」(フランケンシュタイン)

 

「(私の話は)計画のための導きとなり、失敗しても慰めとなる、そんなものが得られるかもしれません」(フランケンシュタイン)

 

世界はわたしにとって一つの秘密であって、それを見極めたいと思ったのです。(フランケンシュタイン)

 

そのときにわたしは、こうした学問を続けることが悪であり、それを捨てることが幸福につながるということを学ぶべきだったのだと思います。(フランケンシュタイン)

 

やがて時が至ると、悲しみは、むしろ甘えに変わります。口元に笑みを浮かべるのは冒涜かもしれませんが、それでも消すことができなくなる。(フランケンシュタイン)

 

(現代の学問は)限りのないスケールを持つ幻想を捨てて、ほとんど価値のない現実を受け入れよと迫っているのです。(フランケンシュタイン)

 

「天才たちの努力がたとえ間違った方向に向かっていたとしても、究極的に人類の確固たる利益となることは間違いがないのです」(クレンペ教授)

 

いいですか、わたしは今狂人の夢を語っているのではありません。

昼も夜も信じられないほどの努力と苦労を繰り返し、わたしは生命発生の原因を発見することに成功しました。そして、生命の通わぬ物質に生命を吹き込むことができたのです。(フランケンシュタイン)

 

どうかわたしから学んでいただきたい。

知識を得ることがいかに危険なことであるかを知り、人間にとって、本性が許す以上の大きな存在となろうという野心を抱くことより、生まれた町が世界だと信じているほうがずっと幸福であることを、理解して欲しいのです。(フランケンシュタイン)

 

人生にはさまざまなことが起こるとはいうものの、人間の心ほど移ろいやすいものはありますまい。

二年近くの間、命を持たない身体に生命を吹き込むために、一生懸命努力をしてきたのです。

だが今、それが完成した途端、美しい夢は消えて、息も止まるほどの恐怖と嫌悪感とで胸がいっぱいになったのです。(フランケンシュタイン)

 

「あの子のことを哀れに思うのはよそう。哀れに思う気持ちは、残された不幸な人間たちに取っておこう」(クラーヴァル)

 

「懐かしい山々よ! わたしの美しい湖よ! このさまよえる男をどのように迎えてくれるのか? おまえたちの頂上はくっきりとして、空や湖は静謐だ」

「これは平和の予兆なのか、それともわたしの不幸をあざ笑おうとするものなのか?」(フランケンシュタイン)

 

ただ一つ気づかずにいたことがありました。
自分が思い描き、恐れていた悲惨さは、わたしがこれから耐えるべく運命づけられた苦しみの百分の一にもいたっていなかったのでした。(フランケンシュタイン)

 

実際、あの怪物をつくりだしたわたし以外に、わたしの話を信じる人間がいるでしょうか。

わたしがこの世に生み出した生ける記念碑、思い上がって徹頭徹尾無知なあの怪物は、自分の目や耳で確かめない限り、信じられるものではないのです。(フランケンシュタイン)

 

「ああ! ジュスティーヌが犯人だというなら、無実の人間などいませんわ。わたしは自分に罪がないのと同じように、あの娘が無実だと信じています」(エリザベス・ラヴェンツァ)

 

「神様はわたしの潔白をご存じです。けれどもわたしは自分の言葉によって、無罪放免を得ようとは思っておりません」

「わたしにとって不利な証拠とされている事実をはっきり簡潔にご説明して、身の証を立てたいと思います」(ジュスティーヌ・モーリッツ)

 

「これだけはっきりしていれば、自白などいらないようなものですが、それでもよかった」

「判事さんたちにしても、これだけ明白とはいえ、自白もなしに状況証拠だけで有罪を宣告するのは寝覚めが悪いでしょうから」(ジュスティーヌ) 

 

「もしわたしのことを覚えてくださり、無実の罪を着せられたと思ってくださるなら、運命にこの身を委ねます」
「お嬢様、天のご意志に耐えるわたしを見て、何かを学んでいただければ」(ジュスティーヌ) 

 

「あなたと一緒に死ねたら。こんな惨めな世界では生きていくこともできない」(エリザベス)

 

人間にとってもっともつらいのは、次々に事件が積み重なって感情が高ぶったあと、死んだような静けさが訪れて身動きならず、魂から希望も恐怖も失われたときではないでしょうか。

ジュスティーヌは死んで安らかに眠っていますが、わたしは生きています。(フランケンシュタイン)

 

孤独こそが唯一の慰めでした。それも深く暗い、まるで死のような孤独です。(フランケンシュタイン)

 

「偽りがこれほど真実のように見えてしまうのなら、確かな幸福を確信できる人などいる?」(エリザベス)

 

10

「みんな惨めなやつを嫌うのだ。だとすればどんな生き物よりも醜いこのおれが、嫌われないわけがないだろう?」(怪物)

 

「なぜそのように生命をもてあそぶのだ? おれに対する義務を果たせ。そうすればおれもおまえと人類すべてに義務を果たそう」(怪物)

 

「命は苦しみの積み重ねでしかないが、それでもおれには愛しいものだ。だからおれは守るのだ」(怪物)

 

「おれだって優しく善良だったのに、惨めな境遇のために悪魔となったのだ。どうかおれを幸せにしてくれ。そうすればもう一度善良になろう」(怪物)

 

「おまえはおれを人殺しと非難するが、それでいて自分がつくったものを破壊しようとし、良心の呵責を感じない。まったく人間の永遠の正義とは、大したものだ」(怪物)

 

「おれが人間の世界を永久に去って平和な生活を送るか、それとも人類の鞭となって、おまえを一気に破滅させるか。おまえ次第で決まるのだ」(怪物)

 

11

おれは哀れで、頼る人間もいない惨めな存在だった。何もわからないし、区別もできない。あちこちから苦痛が襲いかかってきて、おれは座り込んで、泣いた。(怪物)

 

どんなに惨めな場所(小屋)とはいっても、つらい天候を避けることができるし、なにより野蛮な人間の襲撃から逃れられたことがうれしかったのだ。(怪物)

 

13

こうした驚くべき(歴史の)話を聞きながら、おれは奇妙な思いを抱いた。
人間は確かに強く高潔、そしてすばらしいものでありながら、同時に、何と悪辣で卑怯な存在だったのか?(怪物)

 

16

おれは敵に対して優しい気持ちを抱くべきなのか? いや。違う!

その瞬間、おれは人間に対して永遠の戦いを挑むことを宣言した。誰よりも、このおれをつくり出し、これほど耐え難い悲惨な目に遭わせたやつと戦うのだ。(怪物)

 

これが善意の報いだ! 破滅から救ってやったのに、その代償として肉と骨を砕かれ、耐え難い傷の痛みに苦しむことになる。(怪物)

 

「おれにも悲しみをつくれるのだ」
「敵も不死身ではない。こいつが死んだことで、やつも絶望するだろう。これからいくつも惨めな思いをさせて、あいつを苦しめ、破滅させてやるのだ」(怪物)

 

おれは孤独で惨めだ。おれと交わる人間はいない。だがおれと同じくらい醜く恐ろしいならば、おれを拒否することはあるまい。

伴侶となるのはおれと同じ生き物、同じ欠陥を持った生き物だ。それをおまえにつくってもらうのだ。(怪物)

 

17

「何の絆も愛情も得られないというなら、憎しみと悪徳を手にするより仕方ない」(怪物)

 

19

旅から旅への生活には、楽しいなかにも大きな苦痛があることを彼は理解しました。

気持ちはいつも張りつめたままで、少し休んだと思っても、そこを去って新しい楽しみを見つけなければならず、そうなればまたしても神経を張りつめることになる。

それが延々と続くのです。(フランケンシュタイン)

 

苦労というものは、人間の最低の感覚すら鈍らせてしまうのです。(フランケンシュタイン)

 

20

「おれが悲惨のどん底を這いつくばっているとき、おまえが幸せになるなどあり得ないのだ」(怪物)

 

「復讐、それこそがこれからは光よりも、食べ物よりも大事なものだ」(怪物)

 

すでに心のなかでは、あれと同じ怪物をもう一つつくるのは自己満足以外の何ものでもなく、恥ずべき最低の行為だと思っていました。

これ以外の結論に至る考えは、すべて排除していたのです。(フランケンシュタイン)

 

「悪魔よ、おまえの仕事はすでに終わった」(フランケンシュタイン)

 

21

「ありがとうございます。でも結構です。どんなに慰められても、わたしには無駄なのです」(フランケンシュタイン)

 

「とてつもなく恐ろしい運命がぼくに降りかかっているのです。だからその運命が終わるまでは生きなければならない」(フランケンシュタイン)

 

22

お従兄様が自由なお気持ちで(私を)選んでくださらない限り、わたしたちの結婚は、わたしには永遠の不幸をもたらすことになるのです。(エリザベス)

 

23

理性に目覚めると同時に、復讐にも目覚めなければ、自由になったことも何の利益ももたらさなかったでしょう。(フランケンシュタイン)

 

「こちらの正当な要求を拒否するというなら、残る手は一つです。生きようと死のうと、この命をかけてあいつを滅ぼすしかない」(フランケンシュタイン)

 

24

放浪の旅が始まりました。この旅が終わるのは、わたしの命が果てるときです。(フランケンシュタイン)

 

「哀れなやつめ! 生きることを決めたのだな。こちらはそれで満足だ」(怪物)

 

「準備をするのだ! これはまだほんの入り口だ。毛皮を身にまとい、食事を準備しろ」
「まもなく始まる旅では、おまえの苦しみがおれの永遠の憎しみを満足させてくれることになろう」(怪物)

 

やつは言葉巧みに人をたぶらかすのです。わたしも一度はそれに乗せられたこともある。しかし信じてはいけません。

あいつの魂はその身体と同じく腐っています。裏切りと悪魔のような策謀で満ち溢れているのです。(フランケンシュタイン)

 

ウォルトンの手紙の続き

「わたしがやらなければならないのは、自分が生み出した怪物を追いかけ、それを破滅に追いやること」
「それが終われば、この地上でのわたしの運命は果たされて、死ぬことができるでしょう」(フランケンシュタイン)

 

「それなら(イングランドに)戻りなさい。しかしわたしは戻らない」

「あなたは自分の目標を捨てても構わないが、わたしの場合は天が与えた目的ですから、捨てるわけにはいかないのです」(フランケンシュタイン)

 

「こいつもおれの犠牲者なのだ」
「こいつが死んで、おれの犯罪は完成した。おれの惨めな生もこれで終わりだ!」(怪物)

 

「心配は要らぬ。もはや悪事を働くことはない。仕事はほとんど終わった」
「この生涯を全うし、やるべきことをやり終えるには、おまえはもちろん、もう誰の死も必要ではないのだ」(怪物)

 

最後まで読んで頂きありがとうございました。

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