「恐怖の谷(コナン・ドイル)」の名言・台詞をまとめていきます。
恐怖の谷
第一部 1
「まったく、ねえホームズ、きみという人間は、ときとして、いささか気にさわる存在になるね」(ジョン・H・ワトスン)
「おいおい、ワトスン、赤面させるなよ」
「おやおや、一本とられたね──みごとな突きだ! きみも隅に置けなくなってきたな──そのとぼけたユーモアのセンス、意表をつかれたよ」(シャーロック・ホームズ)
「それがなにより貴重だったのは、その情報が犯罪への報復のためというよりは、むしろ犯罪を予知し、それを予防するためにこそ役だったという点なんだ」(ホームズ)
「暗号文なら新聞の〈私事広告欄〉を見ればいくらでも目につくが、そんなのは、鍵なんかなくたって、簡単に解けるからだよ」
「その程度のお粗末な暗号なら、頭の体操として楽しめはしても、頭が疲れるなんてことはない」(ホームズ)
「実体はなにもない。すべては心のやましさのなせるわざ。自分の行為を裏切りだと自覚しているから、相手の目のなかに、非難の色を読みとってしまうというわけだ」(ホームズ)
「当然さ。あの一味のなかで”彼”と言えば、だれをさすかわかりきってる。仲間うちで支配力を持った”彼(モリアーティー教授)”は、ただひとりしかいないんだから」(ホームズ)
「だったら、いくらかその範囲をせばめられないだろうか。じっとこの一点に精神力を集中してゆくと、これがあながち絶対不可侵の壁というわけでもないのがわかってくる」(ホームズ)
ホームズという男、つねづね仕事がうまくいったときには、真の芸術家らしく、ただ純粋かつ無邪気な喜びにひたる傾向がある。
もっとも、逆に結果が自分のめざした高い水準に達していないときには、すっかり不機嫌になって、ろくに口もきかなくなるのだが。(ワトスン)
2
「ぼくはいつの場合も信義を重んじる男だからね。はじめに先方から連絡してきたとき、今後ともきみの身元をつきとめようとすることはしない、そう約束したんだ」(ホームズ)
「探偵にとっては、およそどんな知識でも、有用でないということはないんだ」(ホームズ)
「まず指摘しておきたいのは、モリアーティーが配下のものたちを鉄の鞭で支配しているということだ」
「規律はとてつもなくきびしい。掟に定められた懲罰は、ただひとつ。死あるのみだ」(ホームズ)
4
「ぼくが事件にかかわる目的はたったひとつ、正義を成し遂げ、警察の仕事を助けること、それに尽きる」(ホームズ)
6
「どうして彼らの話が嘘だとわかるのか、って? それはね、作り話にしてもあまりにお粗末で、とても真実ではありえないからだよ」(ホームズ)
「これまでの人生経験から、これだけは言える──夫の遺体が目の前にころがってるのに、ほかの男の言うことに耳を傾ける女性なんて、めったにいるもんじゃない、って」(ホームズ)
「きみの質問は、いつも単刀直入で、どきっとさせられるよ、ワトスン。まるで弾丸みたいにまっすぐ飛んでくる」(ホームズ)
「これがたんなる想像にすぎないことは認める。とはいえ、想像から真実が導きだされることだって、これまでにもたびたびあったことなんだ」(ホームズ)
7
「きょうこの朝、あらためて進言させてほしいんだ。その進言とは、ただ一言──この事件の捜査は断念したまえ」
「きみたちの捜査は見込みがないというのさ。ただし、いずれ真実に到達できる見込みなら、あると思う」(ホームズ)
「それはね、マック君、いたって単純な理由からなのさ。きみはそもそも捜査の第一歩がわかっていない」
「いったいなにを捜査しているのか、そのへんがじつはつかめていないんだ」(ホームズ)
「われわれの職業ってのはね、マック君、いたって単調で、ぱっとしないものだ」
「ときには派手な演出をして、手柄を誇示することでもしないかぎり、やっていられたものじゃないよ」(ホームズ)
「いつまでつづくかなんて、ぼくにだってわかるものか。犯罪者がいつも列車みたいに時間どおりに動いてくれてたら、それはたしかにわれわれ一同には好都合だけどね」(ホームズ)
「それは過去の物語ですね。いまわれわれが聞きたいのは、過去ではなく、現在の物語なんです」(ホームズ)
エピローグ
「絵筆の使いかたを見れば、それが巨匠の作だと知れるように、ぼくもモリアーティーの仕業なら、一目でそれと見破れる」(ホームズ)
「あの男を倒せるものはいない、などと言うつもりはありませんよ。ただ、それには時間がかかる──ぼくに時間をください!」(ホームズ)
最後まで読んで頂きありがとうございました。