「もしも一年後、この世にいないとしたら(清水研)」の名言をまとめていきます。
もしも一年後、この世にいないとしたら
はじめに
「自分の人生がいつ終わりを迎えるのかは誰にもわからない」
「だからこそ、今生きている瞬間をかけがえのないものとして大切にしてほしい」(がん患者)
人が長生きするようになったこと自体はもちろん喜ばしいことなのですが、
一方で弊害もあるような気がします。
誤解を恐れずに言えば、それは、人々が日々を粗末にしてしまうということです。
序章
(がん患者の)家族は第二の患者と言われ、精神的な苦痛の程度は、
患者本人に勝るとも劣らないと言われています。
第1章
「悲しみ」という感情が苦しみを癒やす。
「普通の生活ができることって、当たり前のことじゃないんですよね」
「そう思うと感謝の気持ちが溢れてきます」(白血病患者)
大きな恐れや悲しみから、子供のように泣きじゃくる方もいらっしゃいますが、
そのような姿の奥にこそ、大きな喪失と必死で向き合おうとしている力強さを私は感じます。
1つ目の課題は、「健康で平和な毎日が失われた」という喪失と向き合うことです。
この喪失と向き合うという課題に取り組む際には、
負の感情がとっても大切な役割を果たしますので、
しっかり悲しんで、しっかり落ち込むことが必要です。
第2章
10年先がないとしたら、人は何のために今を生きるのだろうか。
Oさんは将来のために「今」を生きていたんですね。
別の言葉でいうと、将来のために「今」を犠牲にしていた。
だから「今」の生き方がわからない。
あなたのこころが「絶対にやりたい」と言っているものがあるのならば、
どのような形でやれば実現できるのか、いつ始めたらよいのか、
機会をしっかりとうかがって準備されることをお勧めします。
「病気になるまでは、いろいろな方の苦労話を聞いても」
「『それは大変ですね』という通り一遍の言葉をかけて」(がん患者)
「その時はほんとうの意味で人の苦しみの意味がわかっていなかった」(がん患者)
第3章
レジリエンス(人が悩みと向き合う力)外来は、
素の自分、こころのままに生きることをいっしょに考える場です。
何がその人を足踏みさせているのかがわかると、自然とこころが自由に動き出すのです。
第4章
「こうあるべき」で生きると、「何のために生きるか」がわからない。
「人生は一回限りの旅である」
「どうせ終わりが来るんだし、旅と捉えるのであれば」
「あまりくよくよ考えず思いっきりやればいいじゃないか」
という開き直りのような感覚も芽生えました。
もし自分が今、窮屈だと感じていたら、もがいている心の声に耳を傾けることも大切です。
悲しい自分は何を失ったと感じているのか、
怒っている自分はどんなことに理不尽さを感じているのか。
心のおもむくままにいきあたりばったり、ということがとても良いと思います。
目的や時間の制限を決めず、自分の心のどこにワクワクするのか、
「want」の声を聴くことを意識することが大切なのです。
第5章
「死」をなるべく考えないようにする在り方は、現代社会のひとつの病理だと思います。
「死を見つめることは、どう生きるかを見つめることだと気づきました」(患者)
「今日一日をこの様にすごせることは当たり前ではない」ということを意識することは、
「今、ここにある自分」を大切に生きることにつながるでしょう。
最後まで読んで頂きありがとうございました。