「仮説思考(内田和成)」の名言をまとめていきます。
仮説思考
はじめに
最初は立てた仮説が的外れなものになることも多いはずだ。
しかし、人間というものはおもしろいもので、失敗するとそこから学べる。
なぜ失敗したか、うまくいかなかったかを考え、次はあそこを変えてみよう、
今度は別のやり方を取り入れてみようと試行錯誤しながら、進歩していくのである。
序章
多くのビジネスパーソンは、情報は多ければ多いほど、よい意思決定、
間違いのない意思決定ができると信じている。
できるだけ多くの情報を集めてから物事の本質を見極め、
さらに、そこで明らかになった問題に答えを出すために、
また必要な情報を集める、という作業を繰り返す。
まだ十分な材料が集まっていない段階、あるいは分析が進んでいない段階で、
自分なりの答えをもつ。
こうした仮の答えを、われわれは仮説と呼ぶのだが、
その仮説をもつ段階が早ければ早いほど、仕事はスムーズに進む
何も実行しないことが大きなリスクになる今日、いつまでも選択肢を拡げる情報収集を続け、
意思決定のタイミングを遅らせるわけにはいかない。
第1章
仕事の進め方で大事なことは答えから発想することだ。
課題を分析して答えを出すのではなく、まず答えを出し、それを分析して証明するのである。
意思決定をするときには、いますでにある選択肢を狭めてくれる情報だけが役立つのだ。
頭のよい人が多い企業、たとえば伝統的大企業ほど網羅思考の傾向が強い。
結果として理屈先行で、意思決定に時間がかかったり、
人の提案にはまず批判やあら探しから入る傾向がある。
もちろん本人は悪気があるわけではなく、完璧を期しているつもりなので、余計たちが悪い。
同時にあれこれ手をつけるよりも、ここだけは直さなくてはという一点に集中して、
そこを手直ししていったほうがうまくいくものである。
仮説思考で最初から自分なりにある程度まで踏み込んだストーリーを組み立て、
それが正しいかどうか調べ、間違いに気がついたらただちに軌道修正し、
あらためて他のストーリーを考える。
この方法が最も効率的だ。
第3章
最初から非現実的な仮説や突拍子もない仮説を除いて考えると、
常識的な考えしか思い浮かばず、真の課題や原因にたどり着かないことがある。
だから最初は枠を外し、あえて幅広く考えてみるのだ。
その後で、非現実的な仮説やすぐに反証のでる仮説を除いていく。
よい仮説の条件とは、「一段深く掘り下げたものである」ことと、
「具体的な解決策あるいは戦略に結びつく」ことの二つだ。
第4章
ディスカッションの目的は勝つか負けるかではなく、仮説の検証と進化である。
ディスカッションを行うときはそのことを忘れずに、
場合によっては「負けて実を取る」ことも必要になる。
第5章
なぜ問題の答えが直感的にわかるかといえば、それは仮説と検証の経験によるものだ。
よい仮説は、経験に裏打ちされた直感から生まれる。
最後まで読んで頂きありがとうございました。