「居酒屋ぼったくり(秋川滝美)」より名言・台詞をまとめていきます。
1巻
一見だった客が二度目に来てくれたときに、
「また来てくれてありがとう」と迎えることは客商売の原則だ。
季節と思い出は確かに繋がっている。
旬のものを見るたびに、人は思い出をたぐり寄せる。
ものには相応しい値段がある。この町では価格の差はストレートに質の差だ。
質の悪いものに高い値を付けるような店はさっさと潰れていく。
いいんですよ、下手でもなんでも。
自分で作らなくていい食事はそれだけで星三つです。
お客さんに下手に出させちゃいけないなあ…。
2巻
酒は呑むもんじゃない。
売るもんだ。
客を欺くことで利益を得られたとしても、
その結果、信頼を失うほうがずっと怖いとわかっているからだ。
包丁の手入れは全ての基本だ。
その基本を怠るような料理人の作る料理が美味しいわけがない。
大きな舞台で戦うのは疲れる。
癒やされる場所がないと、とてもじゃないけど続かない。
でも、そういう場所を見つけることは意外と難しい。
父から暖簾を引き継いで早七年、店のやりくりにもそれなりに慣れたと思っていた。
その「慣れ」が悪いほうに出かけているのかもしれない。
何でも食えるってことはさ、食いたいものがどんどんなくなるってことなんだよ。
3巻
誰からも叱られないというのは、楽なように見えるが、成長の機会を失うことでもある。
店で注文する人が減ったって構わない。
大事なのは、日本酒をもっと身近に感じてもらうこと。
悩みのない仕事なんてない。
楽しいばかりだったらそれは仕事じゃない。
料理上手の人なら、レトルトを使って上手に工夫できるんじゃないですか?
同じ酒なのに価格によって崇めたり蔑んだりするなんて、馬鹿馬鹿しいにもほどがある。
現実から遠いからこそ、現実に立ち向かうための英気を養えるという場合もある。
インパクトがあるのに影響を残しすぎない。
酒も、客と店との付き合いもそんな感じがいいと思うよ。
4巻
どんな意見も評価も、こうやって他人の思いに余地を残して表せば、
押しつけがましく聞こえないし、喧嘩にもならない。
大変ですねえ…。
でも、ここは会社じゃないんですから、泣きごとぐらい、いくらでもどうぞ。
うちでは食べて美味しければそれが正義です。
あたしら常連は、この店の良さなんて知り尽くしている。
今さらちっとやそっとじゃ評価は変わらない。
だから、新しいお客がいるときはそっちに気を遣ってくれればいい。
5巻
この場所をそれほど大事に思ってくれてありがとう。
お礼にできることなんて何もないけれど、
あなたにとっての居心地の良さを保てるように努力します。
あなたが疲れてやってきたときには、ちょっとだけ元気にして送り出せるように…。
満足しちゃったらそこで終わりだもん、多少の文句は必要だよ。
せいぜい応援させてもらうし、うちだって商売だ。
割にあわねえと思ったらとっくに縁を切ってるよ。
6巻
知らないことが多すぎると臆病になる。
居酒屋の女店主が現実的じゃなくてどうするんですか。
お酒も料理も夢よりは現実のほうがいいでしょ?
いろんな酵母で造られた酒は面白いし、いろんな考え方の人が住んでる町も面白い。
最後まで読んで頂きありがとうございました。