「生き方(稲盛和夫)」の名言をまとめていきます。
生き方
プロローグ
「この世へ何をしにきたのか」と問われたら、私は迷いもてらいもなく、
生まれたときより少しでもましな人間になる、
すなわちわずかなりとも美しく崇高な魂をもって死んでいくためだと答えます。
試錬を「機会」としてとらえることができる人──
そういう人こそ、限られた人生をほんとうに自分のものとして生きていけるのです。
(成功に理由を求めるとすれば)私には才能は不足していたかもしれないが、
人間として正しいことを追求するという、
単純な、しかし力強い指針があったということです。
第1章
心が呼ばなければ、やり方も見えてこないし、成功も近づいてこない。
だからまずしっかりと願望することが重要である。
完成形がくっきりと見えるようになるまで、事前に物事を強く思い、深く考え、
真剣に取り組まなくては、創造的な仕事や人生での成功はおぼつかない。
いままでだれも試みなかった前例のないことに挑戦するときには、
周囲の反対や反発は避けられません。
それでも、自分の中に「できる」という確固とした思いがあり、
それがすでに実現しているイメージが描けるならば、大胆に構想を広げていくべきです。
「楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に実行する」ことが物事を成就させ、
思いを現実に変えるのに必要なのです。
継続と反復は違います。
昨日と同じことを漫然とくり返すのではなく、今日よりは明日、明日よりは明後日と、
少しずつでいいから、かならず改良や改善をつけ加えていくこと。
第2章
二つの道があって、どちらを選ぼうか迷ったときに、おのれの利益を離れ、
たとえそれが困難に満ちたイバラの道であろうとも、「本来あるべき」道のほうを選ぶ。
そういう愚直で、不要領な生き方をあえて選択する。
人生では、「知識より体得を重視する」ということも大切な原理原則です。
「知っている」ことと「できる」ことはかならずしもイコールではない。
知っているだけで、できるつもりになってはいけないという戒めでもあります。
「好き」こそが最大のモチベーションであり、意欲も努力も、ひいては成功への道筋も、
みんな「好き」であることがその母体になる。
込み入って複雑そうに見える問題こそ、
原点に立ち返って単純な原理原則に従って判断することが大切。
さじを投げたくなるようなむずかしいことに直面したら、
素直な目と単純明快な原理に基づいて、事の是非、善悪を判断すればいいのです。
第3章
感謝の心が幸福の呼び水なら、素直な心は進歩の親であるかもしれません。
自分の耳に痛いこともまっすぐな気持ちで聞き、改めるべきは明日といわず、
今日からすぐに改める。
そんな素直な心が私たちの能力を伸ばし、心の向上を促します。
「その思いには、おのれの欲が働いていないか、私心が混じっていないか」
と自問することが大切なのです。
第4章
他人から「してもらう」立場でいる人間は、足りないことばかりが目につき、
不平不満ばかりを口にする。
しかし、社会人になったら、
「してあげる」側に立って、周囲に貢献していかなくてはならない。
お金は儲けるより使うほうがむずかしいといいます。
利他の精神で得たお金はやはり利他の精神で使うべきであり、
そうやって財を「正しく」散じることでわずかながらでも社会貢献を果たしていきたいと考えています。
私は、これからの日本と日本人が生き方の根に据えるべき哲学をひと言でいうなら、
「足るを知る」ということであろうと思います。
また、その知足の心がもたらす、感謝と謙虚さをベースにした、
他人を思いやる利他の行いであろうと思います。
第5章
因果が応報するには時間がかかる。
このことを心して、結果を焦らず、日ごろから倦まず弛まず、
地道に善行を積み重ねるよう努めることが大切なのです。
最後まで読んで頂きありがとうございました。