シャーロック・ホームズの名言まとめました

シャーロック・ホームズの冒険

ボヘミアの醜聞

観察

「そりゃそうだろうさ。きみはたしかに見てはいる。だが観察はしない。見るのと観察するのとでは、大ちがいなんだ」

ワトソンに対して、自分との違いを話すホームズ。
例えば、すずめは誰でも知っているが、すずめの外見的特徴を話せる人は少ない。
これと同じこと。

データ

「まだデータがそろっていない。判断の根拠となるデータもなしに、やみくもに理論を立てるのは、愚の骨頂だよ。それをやると、事実にそって理論を立てるのではなく、つい事実のほうを理論に合わせてねじまげるようになる」

似たようなことを前にも話しているが、改めてワトスンに話すホームズ。
犯人を決めた後、事実を探すのはよく見かけることですね。

美女

「このときちらっと目にはいっただけだが、たしかにきれいな女だったよ──あれならば男が焦がれ死にしても無理はない、そんな美貌だった」

今回のターゲットとなる美女、アイリーン・アドラーを見たホームズの感想になる。
ホームズが外見を褒めるのは珍しい。

比較

「たしかに、ぼくの見たかぎりでも、陛下とあの女性とでは、”月とすっぽん”とお見受けいたします」

今回の依頼人はアイリーン・アドラーと自分が、釣り合わないことを残念がっていた。
もちろん自分が上と考えてホームズに同意を求めたが、ホームズはどちらを上と考えたか?

写真

「いや、これよりもぼくにとって、もっと価値のあるものを陛下はお持ちです。この写真です」

捜査についてはアイリーン・アドラーに、してやられたホームズ。
くやしがるどころか、報酬としてアイリーンの写真を要求する。
そして以後アイリーンのみ、「あの女性」なる敬称をつけるのだった。

赤毛組合

主張

「しかしだ、それでもきみは、結局ぼくの主張に同調せざるを得ないのさ。さもないと、ぼくがきみの前に事実をつぎからつぎへと積みあげて、ついにはその重みできみの論理を破綻させ、こっちが正しいと認めさせることになるからだよ」

ある発言に反論したワトスンに対して、ホームズが語ったこと。
ホームズに理論武装で攻撃されたら、するまえから勝てる気がしない...

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説明

「近ごろぼくは、なまじ説明なんかするのはまちがってるって、そうさとりだしたところなんだ。諺にも言うじゃないか──”なべて未知なるものこそ偉大なれ”って。なのにぼくはばか正直が過ぎて、おかげでせっかくのささやかな評判も、いずれうたかたの露と消えることになるだろう」

依頼人に対して外見的推理を披露したところ、依頼人は説明を求めてきた。
気軽に話したホームズだが、あまりにも簡単なことだったので相手は落胆してしまう。
それに対するホームズだったが、今後も同じことが繰り返されることになる...

特徴

「一般論として言えば、見かけが奇っ怪な事件に見えれば見えるほど、本質的には単純なものなんだ。ほんとうに不可解な謎は、ありふれた、なんの特徴もない事件のなかにこそあるんだよ──ちょうど、平凡な顔だちほど見分けがつけにくいようにね」

持ち込まれた謎めいた事件に対する、見解を話すホームズ。
似たような意味の言葉は多いが、まったく同じではないため今後も取り上げていきます。

ロンドン

「ここの建物の配置だが、これをよく覚えておこう。ロンドンという街について、正確な知識を持っておくというのが、ぼくの趣味のひとつなのさ」

探偵という仕事上、土地勘を大切に考えるホームズ。それは趣味、それとも仕事?

賭け

「まあ見ておいでなさい。今夜のあなたは、いまだかって経験したことのない、大きな賭けをすることになりますから。しかもこの勝負は、ブリッジなどよりもはるかにエキサイティングなゲームになる」

警察と協力して、ある捕物をこれから始めようとするホームズ。
警官に対して、ちょっと大げさな表現で説明している。

退屈

「まあ退屈しのぎにはなったがね。おやおや、その退屈が早くもぶりかえしてきたぞ! 思うにぼくの一生というものは、平々凡々たる生きかたからのがれようとする闘いの、そのはてしなき連続じゃないのかな。その闘いでぼくを助けてくれるのが、こうしたささやかな事件なのさ」

事件解決後、ワトスンに退屈が嫌いなことを話すホームズ。
被害者が聞けば怒りそうですね...

花婿の正体

人生

「人生というのは、およそひとの心が思いつけるようなどんなものよりも、はるかに不思議なものだね。実際には日常のごくありふれた事柄でしかないものにも、われわれの想像ではとても追いつかない部分がある」

ふいにホームズがワトスンに語ったことになる。
いろいろな事件に関わり、人より多くの不思議を体験しているホームズでも、知らないことの方が圧倒的に多いですからね。

仕事

「いや、ご心配なく。物事を知るというのがぼくの仕事ですから。たぶん、ほかのだれもが見落とすようなことでも、仔細に見てとるという訓練ができているんでしょう。でなければ、あなただって、わざわざぼくの助言をもとめにいらしたりはしないはずです」

依頼人の女性に対して、得意の外見的推理を指摘するホームズ。いつもの「つかみ」ですね。

気づき

「見えなかったんじゃなくて、気づかなかったんだよ、ワトスン。どこを見るべきかを知らないから、大事なところをみんな見落としてしまう」

依頼人の観察に対して、ワトスンにホームズが語ったこと。
見えていても自分に興味が無ければ、見えていないと一緒ですからね。

逮捕

「じつに見え透いた犯罪だったし、しかも言うに事欠いて、そんな単純な事件がこのぼくには解決できっこない、とは、ずいぶんなご挨拶じゃないか。さあ、いいかげんに観念して、そこにすわりたまえ。ゆっくりその点について話しあうとしようか」

事務所に訪れた犯人を、電光石火で捕えたホームズ。
相手の迂闊さに、むしろ怒り気味のホームズだった。

法律

「法律ではそういうきみをどうすることもできない。しかし、重罰にあたいするといえば、きみほどそれにふさわしい人間もあるまい。かりにあの娘さんに男の兄弟か友人でもいれば、そのきみの背中に思いきり鞭打ちを食らわせて然るべきところさ。まったくいまいましい!」

犯人は捕えたが、法律的に裁くことが困難なことを知っているホームズ。
しかし女性を傷つけたとして、騎士道精神を発揮し、鞭打ちを実際にしようとする。

報告

「かりに話したところで信じないだろうね。ペルシアの古い諺にもあるとおりさ──”虎子を得んとするものに災いあり、女より幻想を奪わんとするものにも災いあり”って。ハーフィズの言葉には、ホラティウスのそれにも劣らぬ含蓄があるし、おまけにこの詩人は世間をよく知っているよ」

依頼人には結論を話さないと決めたホームズ。
話すことによる問題より、話さないことの問題の方が小さいと判断したのですね。

ボスコム谷の惨劇

ワトスン

「やあワトスン、ありがたい、よくきてくれた。心から信頼できる友人がそばにいてくれるかどうかで、ぼくの気持ちには天と地ほどのひらきが出てくる。現地の警察だって、てんで役に立たないか、先入観に目が曇らされてるかのどっちかだしね」

ボスコム谷での調査が発生した時、ワトスンが来てくれると知ったホームズが話したこと。
いろいろ言っているが、やっぱり頼りになるのはワトスンになる。

状況証拠

「ところが、その状況証拠なるものこそ曲者なのさ。それはひとつところをまっすぐ指し示しているかに見える。しかるに、視点をほんのすこしずらしてみると、そのおなじ証拠が、まったくおなじ揺るぎのなさで、それとは正反対のなにかを指し示しているとわかるんだ」

明らかな状況に納得するワトスンに対して、ホームズが反論したことになる。
小説の定番ですが、現実ではどうですかね?

迷い

「ねえ、ワトスン、ちょっとその椅子にすわって、しばらくぼくの話を聞いてくれないか。どうしたらいいものか、いささか迷っているんだが、きみのアドバイスは、とても参考になるからね。まあ葉巻でもやりながら、聞いていてくれたまえ」

事件の目星は付けたが、犯罪と犯人をどう扱えばいいか悩んでいるホームズ。
ワトスンは常識人であり、また聞く能力も優れているので、自分の頭をまとめるには最適の人物ですね。

裁き

「結構です。ですが、あなたを裁くのはぼくの役目ではありません」

犯人を特定し、相手から自白も受けたが、警察には連絡しなかったホームズ。
悪を憎むホームズだが、自分の正義と法律を天秤にかけた時、正義を優先することもある。

五つのオレンジの種

友達

「ぼくの友達といえば、きみしかいないよ。べつに客を呼んだりすることもないしね」

雨の強い日に呼び鈴が鳴った時、ワトスンに対してホームズが話したこと。
事実かもしれないが、サラッといいますね。

事件

「ここへ持ちこまれる事件で、尋常な事件などありませんよ。いわばぼくは、究極の控訴裁判所といったところですから」

依頼人が「尋常ならぬ事件」と話した時、ホームズが返したこと。
自信もあるが、相手を落ち着かせる効果もありそうですね。

焦り

「なんだってきみはここへきたりしたんです。いや、その前に、なんだってすぐにここへ駆けつけてこなかったんです?」

警察に訴えたが受け付けてもらえず、家に見張りをつけてくれているだけの依頼人。
家を出たことに怒り、自分への連絡が遅かったことへの焦りを感じているホームズだった。

危険

「そこで、まず真っ先に考えるべきは、あなたの身にひしひしと迫っている危険を取り除くこと。謎を解いたり、悪人どもを懲らしめたりするのは、二の次、三の次です」

事件の解決より、依頼人の安全を第一に考えるホームズ。
ホームズにとって一番大切なのは、解決ではなく予防ということが分かる。

推理

「今回の事件では、これまでの出来事の結果がどうなるか、それはまだつかめていない。それは推理によってのみ到達できるものだからね。五官に頼って解決をもとめる連中が、ことごとく行きづまったような難問でも、書斎にいるだけで解けることはあるんだ」

突然訪れた緊急で、また異常な事件に対して、方向性を見つけることが出来ないホームズ。
まず分かっている情報から、何かを導き出そうとしている。

プライド

「ぼくはプライドを傷つけられたよ、ワトスン。もちろん、けちな感情ではあるんだが、それでもプライドが傷ついたことはまちがいない。こうなれば、もはやぼく自身の問題だ。ほうっておくわけにはいかない。今後はこの命あるかぎり、いつかぜったいにこの悪党一味をこの手で捕えてみせる」

せっかく依頼を受けていたが、捜査を始める前に相手に先手を打たれたホームズ。
プライドが傷つき、そして報酬に関係なく、相手を捕まえることを宣言する。

空腹

「飢え死にしそうだよ。食べることなんか忘れてた。朝からなにも食べていない」

朝から捜査に没頭し、夜まで何も食べていないホームズ。
この集中力や行動力が、事件を解決に導いていく。

くちびるのねじれた男

沈黙

「ねえ、ワトスン、きみは沈黙というすばらしい資質に恵まれているね。だからこそきみは、かけがえのない旅の道連れなんだ。実際、ぼくにとっては、話したいときに話し相手になってくれるだれかがいてくれる、これほどありがたいことはない」

急な依頼でも受けてくれるワトスンに対して、ホームズが語ったこと。
話したい時に話せるというのは、話したくない時に話さなくていいとのセットになる。

事件

「じつはこの事件、うわべはばかばかしいほど単純に見えるが、そのくせ、どこから手をつけたらいいのか、さっぱりわからないときている。いってみれば、糸口は山ほどありそうなのに、どれもしっかりつかめない、といったところかな」

単純であり、また情報が多いために、返って混乱しているホームズ。
それをまとめるのにワトスンと話すのは、最良の手段となる。

直観

「これでもぼくはいろんな経験をしてきましたから、女性の直観のほうが、分析的推理による結論よりも値打ちがある場合もある、それを知らないわけではありません」

まだ結論に達していないホームズに対して、依頼人の女性は自分の考えを話しだした。
それは論理的なものではなかったが、それゆえに真実をついている可能性も示唆していた。

テスト

「じつは、ちょっとした思いつきをテストしてみたいのさ。いいかい、ワトスン、いまきみはヨーロッパ一の大ばか者の前に立っているんだ。ここからチャリング・クロスあたりまで蹴とばされたって、文句は言えないくらいだよ。それでもどうやら今度の鍵だけはつかめたみたいなんだ」
「さあ行こう、出発だ。ぼくのその鍵がはたして鍵穴に合うかどうか、それを確かめるとしようじゃないか」

昨日まで方針すらつかめなかったホームズだが、今日になり自信をみなぎらせていた。
ホームズは時々、このような冗談と芝居がかったセリフを言う。

青い柘榴(ざくろ)石

犯罪以下

「いやいや、犯罪は関係ない。そりゃね、このわずか数平方マイルという狭い土地に、四百万もの人間が押しあいへしあいして暮らしているからには、ちょっとした奇妙な事件というのには事欠かないけれど、これもそのひとつにすぎないよ。これだけ多数の人間がぎっしり集まって、たがいに作用と反作用をくりかえすそのうちには、いろんな事象がありとあらゆる組み合わせで起きてくるだろうし、犯罪にはならないまでも、あっと驚くような奇怪な出来事が、あまた発生する可能性だってある」

少し長いが、ホームズがある帽子を調べていた時のことになる。
ホームズの事件の中には、犯罪には問えないがその人にとって奇怪なものが多数ある。

推論

「それはちがうぞ、ワトスン。きみにはすべて見えているはずだ。だだ、見たものから推理を組み立てることに成功していない。思いきって推論を導きだそうとすることに臆病なんだ」

同じように帽子を見ていても、何も思いつかないワトスンにホームズが話したこと。
といっても一般人には分からないですよね...

商売

「シャーロック・ホームズというものだが、他人の知らないことを知るというのがぼくの商売なんでね」

ある人物に対してホームズが話したこと。少し冗談っぽい感じですね。

報酬

「いまはクリスマス──ひとを許す季節だ。ひょんなことから、すこぶる珍しくて風変わりな事件が、ぼくらの手にころがりこんできた。だから、その解決それ自体がひとつの報酬なのさ」

ある犯罪を解決したホームズだが、犯人を警察には突き出さなかった。
善意ばかりではないが、自身の正義と合えば、必ずしも法の番人ではないホームズだった。

まだらの紐

解決

「すぐになにもかも解決してさしあげますからね、ご心配には及びません」

不安で落ち着かない女性の依頼人に対し、優しく話しかけるホームズ。
女性嫌いのホームズだが、紳士としての振る舞いは完璧にこなしていく。

脅迫者

「はは、なかなか愉快なご仁だね。あともうすこしここで辛抱していてくれれば、ぼくも体の大きさでは及ばないまでも、腕力ではたいしてひけをとらないことを証明してやれたんだが」

ホームズを脅迫に来た人物は、暖炉の火かき棒を二つ折りに曲げてから帰っていった。
それに対してホームズは、曲がっている火かき棒を元に戻しながら話したのだった。

医者

「隠微も隠微、忌まわしさもじゅうぶん、まさにお釣りがくるくらいさ。医者が悪の道に走ると、最悪の犯罪者になる傾向がある。なにしろ度胸もあり、知識にも事欠かないからね」

医者が犯人と考え、警戒しているホームズ。
確かにいつも生命と向き合っているため、良くも悪くもあっていますね。

暴力

「暴力を用いれば、畢竟(ひっきょう)、それがおのれにはねかえってくる。他人のために穴を掘るものは、自らその墓穴に落ちる。因果応報さ」

ある人物の状況に対してホームズが語ったこと。全てがそうあればいいのだけれど...

不十分なデータ

「ぼくも一時はまったく誤った結論に達していたんだが。これはね、ワトスン、不十分なデータから推論をくだすというのがいかに危険なことか、それを教えてくれている」

いつも情報が集まるまで推理を行わないホームズだが、今回は違ったようだ。
シリーズを通して見ると、ホームズもいろいろとミスをしていますからね。

技師の親指

間違い

「諸君はみんなまちがっている。いいや、それがありうるのさ」

犯罪が行われた場所を特定しようとして、それぞれが方向を予想した。
全方向に予想が別れた後、ホームズが話したことだが、その真意は?

経験

「経験を得たさ。間接的ながら、それがいずれ役に立ってくれるときがくる。今回の経験を言葉にして語るだけで、これから先一生、座談に長けたひととして評判を得られるだろうからね」

結果として依頼人はケガをした上に、何一つ得るものが無かった。
そんな依頼人に対してホームズが語ったことだが、ようは考え方次第ですね。

独身の貴族

手紙

「これはどうも、あまりありがたくない社交的なご招待と見たね──そういう場所に出ると、退屈させられるか、心にもない嘘を強いられるかするだけなんだ」

高級そうな手紙が来ていたのでイヤな予感がするホームズだったが、予想外の相手だったため、好奇心が上回る。
しかしホームズの性格がよく分かる言葉ですね。

高貴な依頼人

「いやね、ワトスン、気どって言うわけじゃないが、依頼人の身分なんてのはこのぼくにとって、事件への興味ほど重みもないんだ。」

依頼人の身分にはまったく興味を持たないホームズ。
実際、高貴な依頼人の案件も平気で断るし、また報酬が低くても興味があれば引き受ける。

ドラマティック

「なるほど。これは予想よりもおもしろくなってきそうだ。いや、ドラマティックだよ、まさに」

依頼内容を調べていくことにより、興味を持ち始めるホームズ。
言い直したのは不謹慎と考えたのですかね?

興味

「いやまったく、聞けば聞くほどおもしろそうな事件だ。このぼくが乗りださずにいてどうなるものか」

事件をさらに調べていくことにより、興味を増してゆくホームズ。
ホームズの場合、探偵は仕事というより趣味ですからね。

解決

「それならすでに解決しております」「難問はすでに解決している、そう申しあげました」「その点も、いずれ早急にお答えをさしあげられるでしょう」

依頼人の話を聞いただけで、問題は解決したと話すホームズ。
小説として読むのはいいけど、実際に言われたら焦れったく感じるかも?

同列

「かたじけなくもあのお殿様、ぼくの頭をご自分の頭と同列に扱ってくれたよ」

ホームズの言い方が気に入らず、少し怒り気味で帰った依頼人。
しかし不満を持っているのは、ホームズも同じだった。

虎の巻

「ぼくには虎の巻があるからね──これに似たケースは、それを見ればいくつも出てくる」

過去の犯罪や事例について、膨大な知識があるホームズ。
今回の場合は「解決した」ではなく、「知っている」が正しいのかもしれない。

何もない?

「たしかになにもないと見えるかもしれない。それでもやはり、きわめて重要なんだ」

レストレード警部が持ってきたメモを見た時、ホームズが話したこと。
ホームズがよく言っているように、見えていても観察できていない。

解決の後

「今度の事件はなかなかおもしろかった。なぜかというと、はじめはほとんど不可能としか思えない事件でも、きわめて明快かつ単純な説明が可能だということを、これがはっきり教えてくれたからさ」

事件の内容にも、結果にも満足しているホームズ。
不可能に見えることでも、一つキッカケがあれば単純なことは多いのかもしれない。

緑柱石の宝冠

問題

「問題があなたや警察の当初考えたのよりも、はるかに底の深いものであると、まだお気づきにならないのはなぜでしょう。あなたには、事件は単純なものと見える。ぼくにはそれがきわめて複雑なものと見える」

依頼人が単純な考えに固執し、また冷静さを欠いていることに対して、苛立ちを隠せないホームズ。
こういう場合、少し辛辣な表現を使うホームズだった。

事実

「残念ながら、ありうるありえないの問題ではない。事実なのです」

ある事実を信じない依頼人に対して、ホームズが話したこと。
事実は残念ながら、残酷な要素も含んでいる...

橅(ぶな)の木屋敷の怪

技術

「ぼくが自分の技術にたいして正当な評価をもとめるのは、それがぼく個人とは無関係なもの──ぼく個人を超越したものだからなんだ。犯罪はありふれたもの。だが的確な論理はまれなもの。だからきみも、犯罪そのものより、それを解明する論理のほうにこそ重きをおいて書くべきだ、そう言いたいのさ」

ワトスンの書いている事件記録に対して、ホームズが話していること。
ホームズはいつも面白さを追求するワトスンの書き方について、不満を漏らしている。

危険

「それがわかっていれば、もはや危険とは言えませんよ。とはいえ、万一のときには、電報一本くだされば、昼夜を問わず、すぐにかけつけますから」

条件の良すぎる家庭教師の依頼を受けたことにより、不安になっている依頼人の女性に対して、ホームズが話したこと。
明確なことは分からないので止められないが、良い条件には裏がありますからね。

田園風景

「あいにくだけどね、ワトスン、ぼくはなにを見ても自分の専門分野と結びつけて考えなきゃいられないという、いたって因果な性分なんだ。きみはああして点在する家々を見る。そしてその美しさに感嘆する。ぼくもおなじ景色を見るが、そのときぼくの頭に浮かぶのは、あれらがいかにも孤立して見えるということと、だからあそこなら犯罪が起きても、発覚せずに終わることもずいぶんあるだろうなということ、それだけなのさ」

依頼により田園風景が広がる場所に来た、ホームズとワトスン。
ワトスンは純粋に風景を見ているが、ホームズには別の風景が見えていた。

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田園風景の実態

「ぼくはいつだってそうなんだ──いつ見ても、なんだかぞっとさせられる。これは経験から言うんだけどね、ワトスン、こういう明るく美しい田園のほうが、ロンドンの最低、最悪の裏町なんかより、よほどおそるべき悪の巣窟だと言うべきなんだよ」

改めて、田園風景が広がる田舎の恐ろしさを語るホームズ。
日本の小説でも残忍は犯罪は、町より村で起こるイメージですからね。

親子

「いいかいワトスン、きみも医学者として、両親を観察することで子供の性向を診断するということは、たぶん日常的にやっているはずだ。なら、逆もまた真なり、とは思わないか? ぼくにはたびたびそういう覚えがある──子供を観察することで、両親の性格をはじめて正しく認識することができた、という覚えがね」

親子の性格の関連性を話すホームズ。
大人は性格を隠すこともあるので、子供から見るという考えもありますね。

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