「匠のこころ(水野和敏)」の名言をまとめていきます。
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匠のこころ
はじめに
お客さまが他では得られない感動体験をどうすれば生み出せるか。
第1章
ハウツー論をいくら積み重ねても、物事の本質的な解決には至らない。
本来、日本人が得意とするモノづくりの本質は、ハウツーなどの方法論より、もっと上位概念に、日本の教育と文化があることを忘れてはいけない。
設計者は顧客に接してものを考えろ。
(データでは)〈人が感じる価値〉というものは数値化できないから、本当の意味での〈モノの価値〉を企業や経営者が見失った。
実際の市場では、商品は〈感性〉で値段が付けられる。
人の感性を根底にするしかブランドという価値は創れないのに、コンピュータで理解できないからといって、本来〈価値そのもの〉である部分を捨てるからブランドステータスが創れない。
価値というのは、決して金額ではない。
本来、日本は高い技術を集約した高付加価値型のヨーロッパ型でしか生きられないはずなんです。
〈責任〉というキーワードが今の日本には欠けているのです。
「お客さまのいないところ、部下のいないところ、一人になってどれだけ汗水流すかがお客さまに与える感動の原点だよ」
「会社の中での責任を果たす」ということと「お客さまに対する責任を果たす、価値を受け止める」ということは、必ずしもイコールではありません。
「車を作っている人間も、開発している人間も商品である」
第2章
モノを作る時にかける手間だとか、かける原価に対して顧客はお金を払う。この単純な方程式を経営者が見誤った。
大事なのは、(販売後の)その先「この人が何人に自慢したか」ということです。
顧客満足の〈その先〉に本当の商品力がある。
メーカーが自分の商権裁量で一時的に付けられるのが〈価格〉
メーカーの手の届かないところで、顧客が付けるのが〈価値〉
お金を10使ったら、20儲けることが企業活動の本質です。
無駄なお金は使わない。でもいいお金を使った分だけ利益も増える。使わなければ利益は出ないという、こんな単純なことを忘れている。
モノというのはパラメーター=媒介でしかない。でもみんなモノづくり、モノづくりと言って、モノばかり見る。
それよりもまず、〈お客さまにどういう体験をしてもらうか〉ということをシーンで発想するほうが大事なんです。
市場というのは「欲しい!」「買いたい!」と思う人のこころだけがすべての結論で、いくらいいモノを作っても、欲しいと思われなければ、誰もそれは買わない。
第3章
人の感性というのはファジーなもので常に変化するというのが前提です。この変化についていけるのは人の想像力しかない。
僕は信頼がなければ選ばない。値段では絶対に選ばない。なぜかというと、信頼があれば最終販価を上げられるからです。
第4章
リーダーは自分の中で、「こうすれば実現できる」という目処を立てたこと以外やってはいけない。
プロの定義というのは、まず人のため。お金はなぜもらえるかというと、人のために働くからです。だから脱サラして、自分が好きな蕎麦を打って開いたそば屋はまず潰れる。
「時速300キロで隣の人と会話が楽しめる」(新車発表時のコメント)
人を育てるには失敗でしか教えられない。
「過去は未来に起らない」
「日本はまだアメリカやヨーロッパから学ぶところはある」と言われますが、学んではいけないんです。パートナーシップを組まなきゃいけないんです。
「少しずつやります」という改革はあり得ない。
やるならその日からやる。やらないなら何もやるな。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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