「君に友だちはいらない(瀧本哲史)」の名言をまとめていきます。
君に友だちはいらない
はじめに
私たちは、コモディティ化から逃れ、人間としてより豊かに、幸福に生きるためにどうすればいいのだろうか。
その答えこそが、「仲間」をつくることだ。
第1章
大きな世の中のパラダイム・シフトというのは、「世代交代が引き起こす」ということである。
古いパラダイムを信じている前の世代を説得して意見を変えさせるのは、不可能であるし、それに労力を注ぐのは時間の無駄だということだ。
失敗を恐れて萎縮する人ばかりの社会は、硬直化し、減退していくだけだ。
これからの日本は何より、チャレンジする人の母数が増え、たとえ失敗しても何度でも敗者復活戦を挑める社会にすることが大切なのである。
本質的にノマドやフリーランスは「強者」にのみ許される働き方であることに注意しなければならない。
人間は合理的に動いていない組織に長期間属していると、物事をロジカルに考える能力が確実に低下していく。
そういう組織に順応すればするほど頭が悪くなり、組織に順応することができなければ精神を病むことになる。
順応しきってしまった人は自覚症状を持つことができないまま、言い訳能力と、自己欺瞞力だけが向上していくのである。
仲間をつくるために、仲間を探すのではない。まず最初に目的があり、そのために仲間を集めるというのが正しい順番のはずだ。
第2章
ダメなチームでは役職や年次で選抜されるが、よいチームはあくまで「何ができるのか」でメンバーが決まる。
よき友は探すのではなく、ともに働いていくなかでつくられていく。
人脈維持のボトルネックは、情報処理能力ではなく、その人の持っているパワーそのものなのである。
自分自身の力で世の中にまだない知見、発見を生み出したい、と思うならば、まず「世の中ですでに明らかになっている知識は、徹底して効率的に学べ」
女性が経営に参画したほうが企業にとってよいのは、女性に対する「恩恵」ではないし、そうすることが女性の「権利」だからでもない。
結果的に女性が経営に参加したほうが、組織全体のパフォーマンスが高くなることが、さまざまな研究で証明されているからだ。
転職においては自分と似通ったバックグラウンドの人に相談するよりも、まったく自分の業界とは関係のない人に相談したほうが、その後の転職活動がうまくいく。
ネットワークというものは、作ろうと意図して作れるものではなく、自然とできあがってしまうものなのだ。
第4章
不確実な状況のなかでは、自分でいかに必要な仕事を見つけるかが大切となる。
卓越したチームでは「凡庸な人」が居心地の悪さを感じるぐらいの厳しさが必要だ。
チームに貢献することへのプレッシャーがないところでは、「非凡な人」は退屈し、「凡庸な人」だけが残ることになる。
「楽しさ」を求める人だけでチームをつくると、全員が「お客さん」モードになってしまい、当事者意識が失われてしまう。
ダメな営業マンは、多くの人に商品を買ってもらおうとして、10%の努力を10人に対して振り分ける。しかしできる営業マンは、ここぞと決めた人に全力で100%の努力を傾ける。
「よいチーム」は永続的な存在ではない。「組織のための組織」ではなく、目的のためにあるのが「よいチーム」である。
「倫理」にかかわる問題は、自分が直接の当事者でなくても、参加者全員の評判に傷をつける。
だから「倫理」については、メンバー全員が、けっしてぶれてはならない強い軸を、心の中に持ち続けなければならないのである。
第5章
今の日本企業には、「志が大きなチャレンジを数多く繰り返す」という姿勢が欠けている。
だからかつてのウォークマンのような革新的な製品が生み出せずに、どうでもいいような付加機能を”てんこ盛り”したモデルチェンジ商品ばかりが発売され続ける。
「冒険」に出たものだけが、大きな果実を手にすることができるというのは、大航海時代と何も変わらない。
それが情報革命によって21世紀に初めて上陸した”むきだしの資本主義”の本質なのである。
夢を語り合うだけの「友だち」は、あなたにはいらない。あなたに今必要なのは、ともに試錬を乗り越え、ひとつの目的に向かって突き進んでいく「仲間」だ。
最後まで読んで頂きありがとうございました。