「銀河英雄伝説(田中芳樹)」の名言まとめました

8巻 乱離篇

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規制

名将の器量が他の条件に規制されるとは気の毒なことだ。

戦力不足から活動に制限が掛かるヤンの状態に、ラインハルトが考えていること。
こうすればいいということは、多くの人が知っている。
しかし資金面だったり、人的な問題から実行できないことは多い。
見方を変えれば、それを整えるのが戦略であり、敵に整えさせないのも戦略となる。
相手に規制させている時点で、ラインハルトの戦略が成功していることになる。

無能と卑劣

陛下に無能者と呼ばれるのには、おれは耐えられる。
だが卑劣漢と非難されては、今日まで生命がけで陛下におつかえしてきた意味がない。

謀略でヤンを排除する案を提案された時、ビッテンフェルトが叫んだこと。
戦いにおける策略は知能の問題になるが、駆け引きによる謀略は精神の問題なることが多い。
そのため成功した時、前者は讃えられるが、後者は嫌悪されやすい。
謀略など使わないで済むなら使わない方がよい。

建前

民主共和政治の建前──言論の自由のおかげである。
政治上の建前というものは尊重されるべきであろう。
それは権力者の暴走を阻止する最大の武器であり、弱者の甲冑であるのだから。

現在の状態はともかく、ヤンが専制政治を受け入れることが出来ない理由になる。
言論によって変わるかは分からない。
しかし言論自体が規制されると、それ以前の問題になる。
やはり非難できる状態は好ましい。
ただ現代は、その権利がおかしな方向に進んでいる気もするが。

運命と宿命

運命というならまだしもだが、宿命というのは、じつに嫌なことばだね。
どんな状況のなかにあっても結局は当人が選択したことだ。

現在の状況を宿命と問いかけるユリアンに対して、ヤンが話したこと。
簡単に意味を説明すると、宿命は生まれた時に決まっていて変えれないこと。
運命は今までの自分の選択による結果のため、変えることが出来ること。
ヤンの性格にとって、宿命は受け入れたくないだろう。

一番強い台詞

この世で一番、強い台詞さ。どんな正論も雄弁も、この一言にはかなわない。
つまりな、「それがどうした」、というんだ。

ユリアンに対してアッテンボローが話したこと。
これは勝つための言葉ではなく、負けないための言葉となる。
議論を持ち込まれても、これを言われると次が続かない。
いつも使う言葉では無いが、いざという時には役に立ちそう。

狂信者

狂信者に必要なものはありのままの事実ではなく、彼の好みの色に塗りたてた幻想である。

宗教組織である地球教の幹部が、狂信者に命令を実行させるために考えていること。
これは狂信者に限らず、弱い人なら誰もが持っている。
自分の状況が悪いのを自己責任と話すより、社会の責任と話したほうが受け入れやすい。
または親や学校のせいと話すのも受け入れやすい。
その心地よい言葉が、いい方向に向かうとは思えないのだが。

真の偉大さ

ヤン・ウェンリーの真の偉大さは、正確な予測にあるのではなく、彼の予測の範囲においてのみ、敵に行動あるいは選択させる点にある。

帝国軍の提督メックリンガーが、ヤンを評価した言葉になる。
この言葉はじゃんけんで考えると分かりやすい。
じゃんけんの勝敗はどうしても運の要素が強くなり、普通にすれば五分になる。
しかし「グーを出す」など条件をつけることで、相手に思考と選択を迫ることが出来る。
こうなると駆け引きの得意な方が、圧倒的優位に立つ。
なまじ経験があると駆け引き勝負を受けてしまい、この術中にはまってしまう。

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大軍の優位性

大軍に区々たる用兵など必要ない。攻勢あるのみ。
ひたすら前進し、攻撃せよ。

ヤンの術中にはまってしまった帝国軍のファーレンハイトが、味方に命令したこと。
これは先程の駆け引き勝負に対する、一つの正しい答えとなる。
絶対に間違えてはいけないのが、普通は多い方もしくは強い方が勝つのである。
そのため大軍は相手の策に乗るのではなく、乗らずに普通に戦うのが一番勝ちやすい。
相手と作戦勝負に出た時点で、相手のペースに乗せられてるといって間違いない。

勝利の違い

「勝利か死か、ですか、わが皇帝(マイン・カイザー)」
「ちがうな。勝利か死か、ではない。勝利か、より完全な勝利か、だ」

ヤンとの戦いに挑む前、ロイエンタールは問いかける。
ラインハルトは勝利は確定しており、違いがあるだけのことを語っていく。

作戦と実行

作戦をたてるだけでは勝てない。
それを完全に実行する能力が艦隊になくては、どうしようもない。

ラインハルトとの戦いにより、致命的な人物が亡くなったことを知るヤン。
自分の作戦も実行できなければ意味が無いことを語っていく。
ヤンの驚くべき作戦に目を奪われがちになるが、人を見る目も大きかった。
優秀な人に任せ、自分が作戦に専念できる状態を確保する。
社長や上司が結果を出せないのは、そんな体制しか作ることが出来ない方に責任がある。

平和の違い

誰もが平和を望んでいた。自分たちの主導権下における平和を。

後世の歴史家の言葉として紹介されている。
戦争が無くならないのも、平和が続かないのも納得してしまう。

戦いの目的

人間は主義だの思想だののためには戦わないんだよ!
主義や思想を体現した人のために戦うんだ。

ユリアンに対して、アッテンボローが話したこと。
人は会社のためには働かない。
しかし一緒にしている人のためなら、いくらでも働くことが出来る。
少し政治に当てはめてみる。
若くて正義感を持ち、正しいことをしたいと訴える人はいる。
しかしそういう人は方法ばかりを重視してしまい、人の感情面に配慮が向かない。
そのため人に受け入れられず、挫折してしまう。
これは訴える人の問題だろうか、それとも受け手の問題だろうか?

貴族と平民

ひとりの貴族が死んで一万人の平民が救われるなら、それが予にとっての正義というものだ。
餓死するのがいやなら働け。
平民たちは500年間そうしてきたのだからな。

没落しても浪費を止めない貴族に対する、ラインハルトの基本的な考え方。
全くその通りだが、そうしなければ民衆が治まらないという政治判断もあるだろう。
こういう敵を作ることで社会が治まるというも、一面の真実となる。

戦略と戦術

戦略は正しいから勝つのだが、戦術は勝つから正しいのだ。

戦略と戦術について、ヤンがユリアンに話したこと。
戦略は準備、戦術は直接的な戦闘と考えると分かりやすい。
ヤンは戦略で相手を上回ることを重視している。
しかし戦略面に関われなかったヤンは一度も戦略面で上回ることは出来ず、戦術面で対応するしかなかったという矛盾を持つ。

戦術から経済まで

戦術は戦略に従属し、戦略は政治に、政治は経済に従属するというわけさ。

それぞれ規制されることについて、ヤンがユリアンに話したこと。
もしこれに追加するとすれば、「経済は国民性に従属する、国民性は教育に従属する」
どこかの国は、最初が間違っているように感じますね。

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