「銀河英雄伝説4巻(田中芳樹)」(2/4)の名言・台詞まとめました

「銀河英雄伝説4巻(田中芳樹)」(2/4)の名言・台詞をまとめていきます。

4巻 策謀篇

→銀河英雄伝説4巻(1/4)はこちらより

第五章 ひとつの出発

「ヤン・ウェンリーの独裁者としての資質か。こいつは興味深い命題だな」

「まあ、ちょっと無理だろうな。ヤン・ウェンリーという青年は、なかなかうまいカクテルだが、独裁者になるための成分には欠けていると私は見る」

「むろん、知性や道徳性の問題じゃない。自己の無謬に対する確信と、権力への恋愛感情。このふたつが彼には欠けている」(ホワン・ルイ)

 

「あの査問会にかぎって言えば、彼は傑出した戦術家だったよ。しかし戦略家とは言えないな。戦略家なら、後日のためにどんな愚劣な連中でも味方につけようと考えるだろう」

「ところが、わが好青年ヤン・ウェンリーくんは……豚に向かって、お前は豚だ、と言ってのけたわけだ。人間としては、あれでいい」

「怒るべき場合に怒ってこそ、人間は尊厳をたもつことができる。ところがここに悲しむべき過去の事例がいくつも横たわっているのさ」

「人間としての尊厳と、政略上の成功とが、往々にして等価で交換される、というね……」(ホワン)

 
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「さしあたり、私の結論。ヤン・ウェンリーは独裁者にはなれんよ。すくなくとも本人にその意思はない」(ホワン)

 

腐敗した民主政治と清潔な独裁政治のいずれをとるか、これは人類社会における最も解答困難な命題であるかもしれない。

 

「ことわってください、こんな命令(フェザーン着任)」

「そういうことでしたら、ぼくは軍属にもどります。だったら命令にしたがわなくてもいいんでしょう?」

「わかりました。駐在武官としてフェザーンに赴任します。でも、統合作戦本部の命令だからじゃありません。ヤン・ウェンリー提督のご命令だからです」

「ご用がそれだけでしたら、さがらせていただいてよろしいでしょうか、閣下」(ユリアン・ミンツ)

 

「ユリアンの気持はわかりますわ。閣下にとって必要のない人間と思われたのではないか、と、きっとそう感じたんです」(フレデリカ・グリーンヒル)

「必要がないなんて、そんなことがあるわけないだろう。必要がなくなったから傍に置かないとか、必要だから傍にいさせるとか、そういうものじゃなくて……」

「必要がなくても傍にいさせる、いや、必要というのは役に立つとか立たないとかいう次元のものじゃなくてだね……話しあう必要があるな」(ヤン・ウェンリー)

 

「お前をフェザーンにやるのは、何よりもそれが軍命令だからだが、私自身としても、信頼できる人間にフェザーンの内情を見てきてもらいたいという気持があるんだ」

「それでも、やはり、行くのはいやかな」(ヤン)

 
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「誰でも、帝国軍はイゼルローン回廊から侵入してくるものと考えている。そんな規則や法則があるわけでもないのにな」(ヤン)

 

「ローエングラム公にとって、もっとも有効な戦略は、一軍をもってイゼルローンを包囲する一方で、他の軍をもってフェザーン回廊を突破することだ」

「彼にはそれだけの兵力があるし、そうすればイゼルローンは路傍の小石も同様、孤立して何の意味もない存在になる」(ヤン)

 

「現在の状況は古来から固定しているものと吾々は誤解しがちだ。だけど、考えてもごらん」

「銀河帝国なんて代物は500年前には存在しなかった。自由惑星同盟の歴史はその半分の長さだし、フェザーンにいたっては一世紀そこそこの歳月を経ただけだ」(ヤン)

 

「ぼくがフェザーンに行って、すこしでも彼らの政策や政略について探ることができたら、それに、帝国軍の行動についても知ることができたら、それは閣下のお役に立てますね?」

「だったら、ぼく、喜んでフェザーンへ行きます」(ユリアン)

 

「このままいくと、吾々はどうやらローエングラム公ラインハルトと死活を賭けて戦わなくてはならないらしい」
「ところでユリアン、ローエングラム公は、はたして悪の権化なんだろうか」

「そりゃそうさ。悪の権化なんて立体TVのドラマのなかにしか存在しない」(ヤン)

 

「悪というなら、こんど自由惑星同盟は帝国の旧体制派と手を組んだ」
「すくなくとも現象面においては、歴史の流れを加速させるがわでなく、その流れを逆転させるがわに与したということだ」

「後世の歴史は、吾々を善ではなく悪の陣営として色分けするかもしれない」
「そういう観点も歴史にはあるということさ」(ヤン)

 
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「絶対的な善と完全な悪が存在する、という考えは、おそらく人間の精神をかぎりなく荒廃させるだろう」

「自分が善であり、対立者が悪だとみなしたとき、そこには協調も思いやりも生まれない。自分を優越化し、相手を敗北させ支配しようとする欲望が正当化されるだけだ。(ヤン)

 

人間は、自分が悪であるという認識に耐えられるほど強くはない。人間が最も強く、最も残酷に、最も無慈悲になりうるのは、自分の正しさを確信したときだ。(ヤン)

 

「ユリアン、ノアの洪水の伝説を知っているだろう? あのときノア一族以外の人類を抹殺したのは、悪魔ではなく神だ」

「これにかぎらず、一神教の神話伝説は、悪魔でなく神こそが、恐怖と暴力によって人類を支配しようとする事実を証明している、と言ってもいいほどさ」(ヤン)

 

「だから、ユリアン、お前がフェザーンにいって、彼らの正義と私たちの正義との差を目のあたりに見ることができるとしたら、それは、たぶんお前にとってマイナスにはならないはずだ」

「それに比較すれば、国家の興亡など大した意義はない。ほんとうだよ、これは」(ヤン)

 

「どれほど非現実的な人間でも、本気で不老不死を信じたりはしないのに、こと国家となると、永遠にして不滅のものだと思いこんでいるあほうな奴らがけっこう多いのは不思議なことだと思わないか」

「国家なんてものは単なる道具にすぎないんだ。そのことさえ忘れなければ、たぶん正気をたもてるだろう」(ヤン)

 

「キャゼルヌ先輩はひとつだけいいことをしてくれたよ。お前を私のところへつれてきてくれたことさ」(ヤン)

 

「よくもまあ、ユリアンを手放す気になったな、思いきりがよすぎるのじゃないか」
「りっぱな意見だが、お前さん、ユリアンがいなくてきちんと生活していけるのかね」(アレックス・キャゼルヌ)

「グリーンヒル大尉もそうだけど、どうして誰も彼も、ユリアンがいないと私が生活無能力者になってしまうと思うんです」(ヤン)

「それが事実だからさ」(キャゼルヌ)

 
 
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軍事が政治の不毛をおぎなうことはできない。それは歴史上の事実であり、政治の水準において劣悪な国家が最終的な軍事的成功をおさめた例はない。(ヤン)

 

「酒は人類の友だぞ。友人を見捨てられるか」(ヤン)
「人間はそう思っていても、酒のほうはどうでしょうね」(ユリアン)

 

「誰だって正確な情報がほしいに決まっているだろうが。鏡の左右をとりちがえるような奴に、正確な自画像が描けるか」(キャゼルヌ)

 

「もう一年、イゼルローンにいるべきだったぜ、お前さん。やりのこしたことが多いだろう」
「そうさ。スパルタニアンの操縦なんぞより、もっと楽しいことを教えてやったのにな」

「おれは17のときに最初の敵機と最初の女を墜としたんだ。以後、戦果をかさねて、いまじゃどちらも三桁の数字にのせている」(オリビエ・ポプラン)

 

「まあ、いまだから言うが、私の任務はヤン提督の引き立て役だったんだ。いや、そんな表情をしなくていい、べつに卑下したり不平を鳴らしたりしているわけではないんだから……」(ムライ)

 

「ヤン提督は、指揮官としての資質と参謀としての才能と、両方を兼備する珍しい人だ」

「あの人にとって参謀が必要だとすれば、それは他人がどう考えているか、それを知って作戦の参考にするためだけのことさ」(ムライ)

 

「だから私としては、エル・ファシルの英雄に参謀として望まれたとき、自分のはたすべき役割は何か、と考えて、すぐには結論を出せなかった」

「それが出たのは、イゼルローン陥落以後だ。で、私は役割をわきまえて、ことさら常識論を唱えたり、メルカッツ提督に一線をひいて対応したりしたわけさ」

「鼻もちならなく見えた点もあろうが、わかってもらえるかな」(ムライ)

 

「そう、なぜかな。あまり論理的ではない言いかたになるが、君には、他人を信頼させる何かがある、ということだろうかな」

「おそらくヤン提督も他の連中も、君にはいろいろなことを話しえいると思う。そういうところを、君は大事にしていくことだ。きっと今後の財産になるだろう」(ムライ)

 

「そうだな、士官学校の一年生だったとき、門限破りをやって塀を乗りこえたら、当番のヤン・ウェンリーという上級生が見て見ぬふりをしてくれたよ」(ダスティ・アッテンボロー)

 

「ご心配なく、ユリアンの銃や格闘技の技倆は、閣下より上ですよ」(ワルター・フォン・シェーンコップ)

「いや、困るんだ。感心すればいいのか、私より上というていどなら大したことはない、と不安がればいいのか……」(ヤン)

「では言いなおしましょう。閣下よりはるかに上です。充分に自分自身を守れます。これで安心しましたか」(シェーンコップ)

 

「いいか、ユリアン、誰の人生でもない、お前の人生だ。まず自分自身のために生きることを考えるんだ」(ヤン)

 

「(ユリアン)行ってしまいましたわね」(フレデリカ)
「うん……つぎに会うときは、もうすこし背が伸びているだろうな」(ヤン)

 

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

 

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