「銀河英雄伝説2巻(田中芳樹)」(4/4)の名言・台詞をまとめていきます。
2巻 野望篇
第九章 さらば、遠き日
特権意識を持ってはいけない。
下の者が上の者に対等の関係を求めてはならないのだろう。しばらくは耐えよう。ラインハルトさまなら、一時の迷いや誤りはあっても、いずれわかってくださる。
いままで11年間、ずっとそうだったではないか。
いままで?
いままではたしかにそうだったし、それは永遠のものと信じていた。だが、それはうぬぼれであったかもしれない……。(ジークフリード・キルヒアイス)
「私は帝国の軍人です。閣下が帝国の軍権をにぎられたうえは、つつしんでしたがいましょう。いささか遠まわりしたような気がしますが、これからはそれをとりもどしたいものです」(アーダルベルト・フォン・ファーレンハイト)
「ラインハルトさま……ご無事で」
「もう私はラインハルトさまのお役にたてそうにありません……お許しください」(キルヒアイス)
「ラインハルトさま……」「宇宙を手にお入れください」
「それと、アンネローゼさまにお伝えください。ジークは昔の誓いを守ったと……」(キルヒアイス)
「いやだ。おれはそんなこと伝えない。お前の口から伝えるんだ。お前自身で。おれは伝えたりしないぞ。いいか、いっしょに姉上のところへ行くんだ」(ラインハルト・フォン・ローエングラム)
「嘘をつくな、ミッターマイヤー。卿は嘘をついている。キルヒアイスが、私を置いて先に死ぬわけはないんだ」(ラインハルト)
「だが正直なところ、侯にあれほどもろいところがおありとは思わなかった」(ナイトハルト・ミュラー)
「おれや卿が死んでも、ああおなりではあるまいよ。ジークフリード・キルヒアイスは特別だ──特別だった。侯は、いわば自分自身の半分を失われたのだ。それも、ご自分のミスで」(ウォルフガング・ミッターマイヤー)
「ローエングラム侯には立ちなおっていただく。立ちなおっていただかねばならぬ。さもないと、吾々全員、銀河の深淵に向かって滅亡の歌を合唱することになるぞ」(オスカー・フォン・ロイエンタール)
「オーベルシュタインもふくめて、吾々はローエングラム号という名の宇宙船に乗っているのだ。自分自身を救うために、船を救わねばならぬ」
「もしオーベルシュタインが、この危機に乗じて、自分ひとりの利益を図るというなら、こちらも相応の報復手段をとるだけのことだ」(ロイエンタール)
「卿らの討議も、長いわりに、なかなか結論がでないようだな」(パウル・フォン・オーベルシュタイン)
「なにしろわが軍には目下ナンバー1、ナンバー2がおらず、まとめ役を欠くのでな」(ロイエンタール)
「卿を敵にまわしたくはないものだ。勝てるはずがないからな」(ミッターマイヤー)
権力はそれを獲得した手段によってではなく、それをいかに行使したかによって正当化される。
「帝国の権威か。昔はそういうものもあったようだな。だが、結局、実力あっての権威だ。権威あっての実力ではない」(ミッターマイヤー)
「軍隊は湧いてくるものじゃないわ。ローエングラム侯の軍隊以外に、これほどの人数がいるはずないでしょう」
「活気に満ちた時代が来そうね。もっとも、少々騒がしいけど、沈滞しているよりはるかにましだわ」(ヒルデガルド・フォン・マリーンドルフ、通称:ヒルダ)
「(グリューネワルト伯爵夫人に)お会いください。閣下、私はあなたをまだ見離してはいません。ご自分をお責めになるだけで、私に責任を押しつけようとなさらないのはごりっぱです」
「ですが、これ以上過去ばかりをごらんになって、未来に立ち向かおうとなさらないなら、あなたもそれまでのかただ。宇宙は他人の手に落ちるでしょう」
「キルヒアイス提督がヴァルハラで情けなく思うことでしょうな」(オーベルシュタイン)
「かわいそうなラインハルト……」
「あなたはもう失うべきものを持たなくなってしまったわね、ラインハルト」
「そう、わたしたちはおたがいの他に、もうなにも持たなくなってしまった……」(アンネローゼ・フォン・グリューネワルト)
「ラインハルト、わたしはシュワルツェンの館をでます。どこかに小さな家をいただけるかしら」
「そして、当分はおたがいに会わないようにしましょう」(アンネローゼ)
「わたしはあなたの傍にいないほうがいいのです。生きかたがちがうのだから……わたしには過去があるだけ。でもあなたには未来があるわ」
「疲れたら、わたしのところへいらっしゃい。でも、まだあなたは疲れてはいけません」(アンネローゼ)
「わかりました。姉上がそうおっしゃるなら、お望みのとおりにします。そして、宇宙を手に入れてからお迎えにあがります。でも、お別れの前に教えてください」
「姉上はキルヒアイスを……愛していらしたのですか?」(ラインハルト)
「帝国宰相たるかたを死刑にはできまい。自殺をお勧めせよ。苦しまずにすむ方法でな」
「(一族の)女子供は辺境に流刑。10歳以上の男子は、すべて死刑」(ラインハルト)
「……御意。9歳以下はよろしいのですか」(ロイエンタール)
「私が幼年学校にはいったのは10歳のときだった。その年齢までは半人前と言っていいだろう。だから助命する。もし、成長して私を討とうとするなら、それもよい」
「実力のない覇者が打倒されるのは当然のことだからな」(ラインハルト)
「卿らも同様だ。私を倒すだけの自信と覚悟があるなら、いつでも挑んできてかまわないぞ」(ラインハルト)
「私はいままで多くの血を流してきた。これからもそうなるだろう。リヒテンラーデ一族の血が数滴、それに加わったところでなんの変化があるか」(ラインハルト)
人間は死ぬ。恒星にも寿命がある。宇宙そのものですら、いつかは存在をやめる。国家だけが永遠であるわけがない。巨大な犠牲なくしては存続できないような国家なら、さっさと滅びてしまって、いっこうにかまうものか……。(ヤン・ウェンリー)
正論を吐く人間はたしかにりっぱであろう。だが、信じてもいない正論を吐く人間は、はたしてどうなのか。(ヤン)
「今日は危なかった」
「トリューニヒトと会ったとき、嫌悪感がますばかりだったが、ふと思ったんだ」
「こんな男に正当な権力を与える民主主義とはなんなのか、こんな男を支持しつづける民衆とはなんなのか、とね」
「我に返って、ぞっとした。昔のルドルフ・フォン・ゴールデンバウムや、この前クーデターを起こした連中は、そう思いつづけて、あげくにこれを救うのは自分しかいないと確信したにちがいない」
「まったく、逆説的だが、ルドルフを悪逆な専制者にしたのは、全人類に対する彼の責任感と使命感なんだ」(ヤン)
「なにをあわてている。世の中には、あわてたり叫んだりするにたるようなものは、なにひとつないぞ」(ヤン)
「無礼な! なにを言うか。メルカッツ閣下は捕虜ではない。自由意志によって亡命していらしたのだ。客人として遇するのが礼儀だろう」
「それとも、自由惑星同盟には、礼儀などというものは存在しないのか」(ベルンハルト・フォン・シュナイダー)
「私はおだてに弱いんでね」(ヤン)
「わが友」(キルヒアイスの墓碑名)
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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