「シャーロック・ホームズの冒険」の名言まとめました

「シャーロック・ホームズの冒険(コナン・ドイル)」より名言をまとめていきます。

ホームズシリーズの3作目であり、初の短編集になります。
全12作が収められており、タイトルは次になります。

  • ボヘミアの醜聞
  • 赤毛組合
  • 花婿の正体
  • ボスコム谷の惨劇
  • 五つのオレンジの種
  • くちびるのねじれた男
  • 青い柘榴(ざくろ)石
  • まだらの紐
  • 技師の親指
  • 独身の貴族
  • 緑柱石の宝冠
  • 橅(ぶな)の木屋敷の怪

今回もホームズとワトスンの名コンビによる推理を楽しんでください。

ボヘミアの醜聞

あの女性

シャーロック・ホームズにとって、彼女はいつの場合も「あの女性」である。
それ以外の呼び方で、彼女のことを口にすることはめったにない。

ホームズファンなら誰もが知っている、「アイリーン・アドラー」に対して。
ホームズ物に恋愛シーンはない。女性に心奪わるシーンもない。
その中で唯一、恋愛感情ではなくても意識させた女性が「アイリーン・アドラー」になる。
唯一、ホームズを負かした女性としても有名でしょう。
一見、悪女っぽく扱われているが、どのように感じるかは人それぞれ。

観察

そりゃそうだろうさ。きみはたしかに見ている。だが観察はしない。
見るのと観察するのとでは、大ちがいなんだ。

ホームズの言葉の中でも有名な一つです。
見ているだけと観察しているのでは、まったく違う。
たとえば、「すずめ」を見れば、誰でも「すずめ」と分かる。
しかし「なぜすずめと分かったのか?」と聞いたら、言葉で表現出来る人は少ないでしょう。
あくまでイメージで判断しているだけで、細かい所を理解しているわけではない。

事実と理論

まだデータがそろっていない。
判断の根拠となるデータもなしに、やみくもに理論を立てるのは、愚の骨頂だよ。
それをやると、事実にそって理論を立てるのではなく、つい事実のほうを理論に合わせてねじまげるようになる。

ホームズが最後まで、自分の推理を話さない理由になる。
自分なりの理論により結果を先に考えてしまうと、その結果にとって都合のいい物だけを採用し、そうでないものを無視する傾向に陥ることを示唆している。
少し違うが、「勘」というものがある。
勘を信じて行動すると、正解の場合は最短距離でたどりつけるが、間違っている場合は、取り返しのつかないことになる。
勘の全てを否定しないが、危険性も認識したい。

赤毛組合

タネ明かし

近ごろぼくは、なまじ説明なんかするのはまちがってるって、そうさとりだしたところなんだ。
諺にもいうじゃないか───「なべて未知なるものこそ偉大なれ」って。

ホームズがワトスンや依頼人について、気づいたことを話した後、決まって驚かれる。
その後、分かった理由を話したら、いつもがっかりされることについて。
相手の状態やマジックもタネ明かしをすると、単純な場合が多い。
本当は、その単純なことがすごいのだが、なかなか気づかない。
まったく、タネ明かしは厳禁ですね。

不可解な謎

見かけが奇っ怪な事件に見えれば見えるほど、本質的には単純なものなんだ。
本当に不可思議な謎は、ありふれた、なんの特徴もない事件のなかにこそあるんだよ。

奇っ怪な事件は、それだけ情報があるともいえる。逆に平凡であるほど、情報が少ない。
推理とは少し違うが、戦いでも完全に防御に回って動かない敵を攻略するのは困難です。
逆に相手に動きがあると、何らかの対応が出来る。普通や平凡は、意外と強敵になる。

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ささやかな事件

思うにぼくの一生というものは、平々凡々たる生きかたからのがれようとする闘いの、そのはてしなき連続じゃないのかな。
その闘いでぼくを助けてくれるのが、こうしたささやかな事件なのさ。

ホームズは報酬より、事件そのものに価値を見ている。
探偵業の職人であり、趣味人ですね。

花婿の正体

知らないこと

見えなかったんじゃなくて、気づかなかったんだよ、ワトスン。
どこを見るべきかを知らないから、大事なところをみんな見落としてしまう。

観察することについて、ホームズが経験の大切さを語っている。
一見、すごいことみたいが、ほとんどの人がしていること。
大工なら家の不具合をすぐ見抜くし、設計士なら図面の不備がよくわかる。
これは特殊能力ではなく、いままでの経験から来る法則を、その人達が知っているだけ。
言い方を変えれば、病気についてならワトスンの方が、患者を判断することが出来るでしょうからね。

ボスコム谷の惨劇

明白な事実

いや、明白な事実と言うが、じつはこれほどあてにならないものはないんだよ。

明らかに犯人が示されている状態について、ホームズが反論しているところ。
現実はどうか知らないが、小説やドラマでは間違っていることが定番ですね。

五つのオレンジの種

最終場所

ここへ持ちこまれる事件で、尋常な事件などありませんよ。
いわばぼくは、究極の控訴裁判所といったところですから。

依頼人が「尋常ならざる事件」と表現したことに対して、ホームズが語ったこと。
普通の事件なら警察が対応しているから、自分のところにはそれ以外しか来ないよ、という意味になる。
見方を変えれば、「自分の後ろはいない」、ということだから究極の自信ですね。

人命優先

そこで、まず真っ先に考えるべきは、あなたの身にひしひしと迫っている危険を取り除くこと。
謎を解いたり、悪人どもを懲らしめたりするのは、二の次、三の次です。

ホームズの依頼人と事件に対する考え方が分かります。
ホームズと言えば、事件を解き明かすことばかりクローズアップされているが、このような予防的な事件も数多く対応している。
逮捕よりも依頼人のことを考えるホームズには、共感が持てます。

書斎の人

五官に頼って解決をもとめる連中が、ことごとく行きづまったような難問でも、書斎にいるだけで解けることはあるんだ。

ホームズが行動重視の警官を皮肉った言葉になります。
ホームズも必要に応じて、非常に行動的になる。
言いたいことは、警官はただ動き回っているだけ。
自分は意味を持って行動している、というところですかね。

計算違い

ぼくはプライドを傷つけられたよ、ワトスン。
もちろん、けちな感情ではあるんだが、それでもプライドが傷ついたことはまちがいない。

ホームズにしては珍しく、計算違いをした後に語ったこと。
人である以上、失敗は仕方ない。
しかしホームズのような自信家にとって、自分を許せないのでしょう。
もちろん、このままにしないのがホームズですが。

くちびるのねじれた男

糸口

じつはこの事件、うわべはばかばかしいほど単純に見えるが、そのくせ、どこから手をつけたらいいのか、さっぱりわからないときている。
いってみれば、糸口は山ほどありそうなのに、どれもしっかりつかめない、といったところかな。

ホームズにしては珍しく、取っ掛かりに苦しんでいる。
何度か出ているように、単純だから問題点が分からない典型ですかね。

出発

さあ行こう、出発だ。
ぼくのその鍵がはたして鍵穴に合うかどうか、それを確かめるとしようじゃないか。

事件の全容を掴んだホームズが、ワトスンと共に出かける場面になります。
もちろん、鍵とは推理のこと。
ホームズは、このような芝居がかった言葉が好きですね。

青い柘榴(ざくろ)石

宝石の魔力

いい宝石といのは、みんなそうさ。 悪魔が好んで餌に使いたがる。
これよりももっと大きくて、古い宝石ともなると、カットされた切り子面のひとつひとつに、それぞれ血なまぐさい犯罪の歴史が宿っているほどだ。

宝石と犯罪のついて、ホームズの考えるところになる。
宝石は美しい。そして、なにより価値がある。人を迷わせるのには十分ですね。

まだらの紐

力自慢

はは、なかなか愉快なご仁だね。
あともうすこしここで辛抱していてくれれば、ぼくも体の大きさでは及ばないまでも、腕力ではたいしてひけをとらないことを照明してやれたんだが。

力自慢が脅迫してきた後、ホームズが語ったこと。
ホームズは不健康な生活をしているが、格闘技の達人であり腕力も強い。
また、負けず嫌いでもあるみたいですね。

技師の親指

経験

経験を得たさ。間接的ながら、それがいずれ役に立ってくれるときがくる。
今回の経験を言葉にして語るだけで、これから先一生、座談に長けたひととして評判を得られるだろうからね。

苦労の末に得るものがなかった依頼人に対して、ホームズが語ったこと。
話のネタになる。ホームズは本心で言ったのか?、それともなぐさめか。

独身の貴族

社交界への招待

これはどうも、あまりありがたくない社交的なご招待と見たね。
そういう場所に出ると、退屈させられるか、心にもない嘘を強いられるかするだけなんだ。

ホームズの性格が分かります。そして毒舌。
本当にそのような場所に出ると、みんな社交的なお世辞か誰かのうわさ話ばかりですからね。
自分もそのような場所が嫌いであり、苦手でもある。
すぐ、本当のことを言ってしまうので。

解決の後

ぼくのバイオリンをとってくれたまえ。
もはやわれわれに残された未解決の問題といえば、この物寂しい秋の夜長を、いかにしてやりすごすかということだけだからね。

事件解決の後、ワトスンに語った言葉になります。
探偵であり、科学実験が趣味であり、バイオリンなどの音楽を嗜む。
ホームズは多趣味ですね。

橅の木屋敷の怪

ワトスンへ

事件の調査に関して唯一注目すべきなのは、じつをいうとその、原因から結果にいたるまでの厳密な分析なんだけどね。

犯罪はありふれたもの。だが的確な論理はまれなもの。
だからきみも、犯罪そのものより、それを解明する論理のほうにこそ重きをおいて書くべきだ、そう言いたいのさ。

ワトスンが事件を発表している書き方について、ホームズが考えていること。
簡単に言えば、「面白おかしく書きすぎ!」、となる。またこれは、見方を変えると面白い。
ワトスンの発表をホームズが批判するということ、それはドイルが書いた話を、登場人物に批判させているのだから。

独創性

大がかりな犯罪なんて、もはや過去のものだからね。
人間は、あるいはすくなくとも犯罪者は、やる気も独創性もなくしてしまった。

ホームズの中にある矛盾になる。
犯罪者を憎む気持ちと、もっと頑張れという気持ち。
相反する考えだが、どちらも本心のはず。
強敵に勝つ自分にこそ、価値を見出しているのでしょう。

職業病

あいにくだけどね、ワトスン、ぼくはなにを見ても自分の専門分野と結びつけて考えなきゃいられないという、いたって因果な性分なんだ。

これは経験から言うんだけどね、ワトスン、こういう明るく美しい田園のほうが、ロンドンの最低、最悪の裏町なんかより、よほどおそるべき悪の巣窟だと
言うべきなんだよ。

依頼人のいる田舎に列車で向っている時、田園風景を見たホームズが語ったこと。
ワトスンは美しさに見とれているだけだが、ホームズは違うみたい。
田園風景を見て犯罪をイメージするのは、職業病で合っているのかな?
また田園風景とは違うが、日本でも田舎の方が残酷な話にあっている。

感想

全12編で500ページを超す大作であり、読み応えがありました。
ホームズが関わる事件も殺人事件ばかりではなく、日常の些細な物事から事件に発展しているものもありバラエティー豊かです。
確かに現代の小説に比べたら、少し読むのは大変。
訳本の上、説明書きも多いので、なかなか進まないでしょう。
しかし、それを上回るぐらい魅力あふれる作品たち。
いきなり長編から入るより、短編の方がホームズシリーズにスムーズに入れるかもしれない。
取り敢えず、一度は読んで欲しい作品です。

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最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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