「四人の署名」の名言まとめました

「四人の署名(コナンドイル)」より名言をまとめていきます。

ホームズシリーズの2作目(長編)になります。
自らの頭脳に見合う犯罪に出会えず、退屈な日々を過ごすホームズのもとに、奇妙な依頼が舞い込んできた。
ミス・メアリーと名乗る知的で魅力的な女性の語るには、6年前より毎年真珠を送ってくる人物から会いたいとの連絡が入ったという。
それに対して、ホームズとワトスンは同行することになる。
不可解な殺人事件、謎のメモなど、事件は難解な様相を見せるのだが。
おなじみの名推理から白熱の追跡劇まで、魅力たっぷりの作品です。

スポンサーリンク

ホームズの退屈な日常

ぼくの精神はね、停滞を嫌うのさ。
だからなんでもいい、ぼくに問題を与えてくれ。仕事を与えてくれ。
最高に難解な暗号文を与えてくれ。
でなきゃ、最高に込み入った化学分析の問題でもいい。
そうすれば、たちまち本来の自分をとりもどしてみせるさ。

ホームズは退屈な気持ちをまぎらわすために、薬まで打っている。
当時は法律的に問題無くとも、身体に悪いことだけは分かっている。
その点をワトスンに指摘された時に語ったこと。
「天才と狂人は紙一重」の典型であり、ホームズは善良なだけの人ではない。
極端な例を挙げれば、犯人逮捕のために泥棒すらしてのける。
善し悪しは別にして、そのストイックともいえる姿勢が、魅力的でもある。

報酬の価値

ぼくはけっして名利はもとめない。ぼくの名が新聞紙上を飾ることもない。
ただ純粋にその仕事そのもの、ぼくの独特の能力を発揮できる舞台を見いだす喜び、それだけがぼくにとってのこのうえない報酬なんだから。

ホームズの価値観がわかりますね。プロというより職人という感じでしょうか?
といっても、お金にこだわらない訳ではない。
誰にでも高額を要求するわけではないが、相手によってはとんでもない高額を要求している。
優しいのか、抜け目がないのか。

消去法

他の要因をすべて排除してしまえば、残ったひとつが真実であるに決まってるのさ。

ホームズの中でも、もっとも有名な言葉です。
最近ではコナンくんの言葉として、有名かもしれないですね。
もちろんコナンくんが、大好きなホームズを真似ているのですが。
ただこの方法には問題があって、可能性の全てを考えることが実際には限りなく難しい。
他の可能性に気づかないまま、ひとつだけ残ったら間違い確定。

論理的思考

ぼくはけっして当て推量はしない。当て推量なんて、とんでもない悪習だよ───論理的能力を損なうだけのものさ。

ホームズの考え方がよく分かります。
ホームズの特徴として論理的に考え方がまとまるまで、自分の考えを話さない。
これは一見秘密主義みたいだが、可能性の段階で話をするのは外れることも多いため、当て推量になる。
そこから話さないのは、理論的に当たっている。
もちろん、「小説として読者に秘密にしたいだけ」でもありますが。

個人的資質

なによりたいせつなことはね、相手の個人的資質によって、その相手への判断を狂わされないようにすることさ。
依頼人というのはこのぼくにとって、ある問題を構成するひとつの単位、ひとつの因子にすぎない。
好悪の感情なんてものは、明晰な推理の敵以上のなにものでもないんだから。

ホームズの人に対しての判断基準になる。
多くの人は相手の第一印象で好悪を感じてしまい、判断にベクトルがかかってしまう。
相手が持っている本質ではなく、目に見えるもので判断してしまう。
たとえば、詐欺師は人当たりがいいのものです。
逆に生真面目な人は、無口で無愛想なことも多いでしょう。
そんなことから、正しいのはホームズの考えになる。
しかし大悪人でも、自分にだけは優しいことがある。
生真面目な人が、自分にだけは攻撃的になることもある。
本当に人を判断することは難しい。

例外について

ぼくは例外を認めない。例外は原則を否定するものだ。

先程の好悪に対する続きになります。
人にはいろいろあるのだから一括りには出来ない、という考えを全否定している。
確かに犯罪者を含む相手に対してだから、例外を設けていてはキリがない。
ただ個人的に、このような人物を好意的に見れるかは別問題。

ある刑事に対して

たまにちらっと頭の隅に、知性の光がさすこともあるんだ。
「ばかのくせに小才の利くやつほど困ったものはない」ってね。

ある刑事に対して、ホームズの皮肉になる。
全体的には間違っているが、少しポイントを押さえただけで自慢していることに対して。
相変わらず毒舌です。まったく正しいですが、正しいからこそ厳しいですね。

ゲーテの言葉

「自分の理解できぬものをばかにして笑うのは人間のつねである」ってね。
さすがにゲーテはうがったことを言うよ。

ホームズが自分を理解されないことに対して語ったこと。
ちなみに、この言葉の元が本当にゲーテなのかは調べていないので不明です。
確かに人は、自分の理解を超えることを言われると信用しない。
自分一人ではなく、周りのほとんどが理解できない場合は尚更である。
正しいかどうかは関係なく、相手を笑うことで自分の優位を保とうとする。
バカバカしいことだが、現実では多いですね。

見のがされること

こういったごく簡単なことほど、じつはもっとも見のがされやすいのさ。

ホームズの説明に対して、ワトスンが「簡単」と表現したため語ったこと。
説明を聞くと多くのことは簡単である。しかし、その簡単なことに気づける人は少数だ。
マジシャンもタネを明かせば普通の人になる。教えないのがお互いのためになる。

先入観

いや、何事もこうと決めてかかるのはまちがいのもとさ。

ホームズが先手を打とうとした刑事に語ったこと。
人は先入観を持つと、思考にベクトルがかかる。
また先手を打とうとして逆になると、取り返しのつかない状態になる。
多数に備えるほどの余裕がない場合は、賭けに出るのも必要です。
ただし複数に対応出来るなら、初動の多少の遅さより安全を確保するほうが賢明である。

結婚について

恋愛というのは情緒的なものであり、おしなべて情緒的なものというのは、ぼくがなにより重きを置く、純正かつ冷徹な理性とは相容れない。
だからぼくは、自分の判断力を狂わせないためにも、生涯、結婚なんかしないつもりでいるのさ。

ワトスンが結婚を考えていることに対して、ホームズが語ったこと。
ホームズ自身は結婚を全否定していますね。
恋愛対象の相手のことは全てを信じてしまう。
また少しのことで全てが不安になることもある。
簡単に言えば感情が常に振り回される。
真実だけを求め、冷徹であろうとするホームズには許せないことですよね。
ただ、ちょっとだけ妄想してみます。
ホームズが結婚していたら恐妻家になっていそうなので、ちょっと面白そう。

感想

前作に引き続いての長編であり、2パートに別れた作品になっている。
前半は事件及び解決パート、後半が犯人の過去の物語。
個人的な意見を言えば、この犯人の物語は長すぎる。
そこを楽しいと思う人もいるかもしれないが、読みたいのはホームズの活躍であって、犯人の過去など結果だけで十分だ。
もっとも多くの読者が同じ意見なのか、以降の長編ではこのスタイルは採用していない。
内容については、相変わらずホームズの推理が冴えている。
最初にほどんど解決しており、後は結果を整えるだけ、っていう感じ。
しかしホームズも人の子、少しあせりが見える場面もあり共感出来る。
半面、ワトスンの推理は相変わらずだが、結婚など生活面では幸せを手に入れている。
ワトスンの結婚は複数あると言われており、興味があれば時系列を追ってみるのも面白い。
相変わらずホームズの魅力に溢れた作品です。
初めてはもちろん、複数回読んでも飽きることはありません。

四人の署名【新訳版】 (創元推理文庫)
アーサー・コナン・ドイル
東京創元社
売り上げランキング: 173,569

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

スポンサーリンク
関連記事&スポンサーリンク
スポンサーリンク