「村上海賊の娘」の名言まとめました

「村上海賊の娘(和田竜)」より名言をまとめていきます。

時は戦国時代、瀬戸内の海を収める海賊の頂点に位置する、村上海賊の村上武吉。
毛利家、大坂本願寺、織田家の策謀渦巻くなか、村上水軍が勝敗の帰趨を握っていた。
武吉の娘・景は自分の欲望のため難波に向かい、本願寺と織田の争いに巻き込まれていく。

村上海賊の娘(上巻)

馬鹿め

馬鹿め。こんな面白いこと、他の奴にやらせてたまるか。

海賊働きを弟に止められた時、景が語ったこと。
景にとって、いいか悪いかは問題ではない。面白いかどうかが大切。
見ている分には楽しいですが、身内だと大変ですね。

決まり文句

三島明神の鶴姫だってこうするぞ。

景が単身で乗り込む時に叫ぶ、決まり文句。
鶴姫とは夫とともに海で戦った姫であり、景の憧れの人。
その人と重ね合わせて自分を奮い立たせている。
いや女性は戦いに出ることを止められているので、周りの人に言い訳している?

男親

俺は男親ぞ。娘を甘やかす以外何ができる。

景のすることをなんでも許している、村上武吉が語ったこと。
まさに、その通りですね。ダメなのは分かっていても、そうなってしまう。
しかし子供に無関心な男親よりは、甘やかす男親の方がまし?

軍書

軍書をまるまる信じると、勝てる戦も勝てぬようになるぞ。

軍書を信じすぎている若者に対して語ったこと。
確かに、軍書には役に立つことが書いている。
その通りに行えば、勝ちやすいともいえる。しかし勝ちやすい方法と勝つ方法は違う。
圧倒的に有利な態勢なら、正攻法だけで勝てる。
しかし駆け引きが必要な状態になると、正攻法だけでは相手に逆を取られて負ける。
戦いとはジャンケンのようなもの。
絶対的な強さではなく、相手よりも強い手を出すことが大切である。
この戦いの駆け引きは、軍書だけではカバー出来ない。

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不信心

浄土など、あればあったで儲けものだが、なけりゃないでそれまでのことさ。

浄土の存在を信じている子供に対して、景が話したこと。
たしかに誰もが天国に行きたい。そして地獄には行きたくない。
しかし、そのために現世をないがしろにするのは別問題。
個人的には、あくまで結果でありたい。

ワガママ

オレは全部を手に入れる女子じゃ。そう心得よ。

いろいろ問い詰められた後、景が語ったこと。
姫として甘やかされて育った景にとって、何かを諦めるという発想はない。
したいことはしたいし、欲しいものは欲しい。出来る出来ないは別にして、単純明快。
ただし現実的には、自分に関係ない所にいてほしい。

大坂

天下の要害なんてめったにあるもんじゃないんだから、素直に信長の奴に大坂を譲ってやりゃいいんだよ。
念仏なんぞ、どこでだってできるだろうが。

大坂本願寺の居城を一向宗が動かないことに対して、景が語ったこと。
平和な時代ならともかく、要所に宗教組織があることは普通に考えればおかしい。
もっと外れた所で、大人しくしている方が良い。
しかし当時の一向宗は、宗教という名を利用した暴力機関。
宗教に頼るしかない弱い人を利用している。だから「どけ」と言われて、どくはずがない。

正論

オレは狼藉者を討ち取ったのだ。非は向こうにある。
オレを斬るというのなら、織田家の方こそ悪い。

海での常識を破った織田家重臣を、景が討ち取った後に語ったこと。
まったくの正論です。実際に正しいとも考える。
しかし戦国時代に、正しいか正しくないかなど関係ない。
許せるか許せないかになる。まして相手は織田家。正論が通じればいいが。

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防御

戦国期、合戦において防御の発想はほとんどない。
身命を投げ出して敵に臨むのが、勇敢で価値あるものとされた。

日本人らしい発想であることは理解する。しかし、まったくバカバカしい考え方だ。
これはそれぞれが考えたというより、過去より「刷り込まれた」と言う方が正しい。
工夫の無さを気持ちで補おうとしてる。
こんなことだから、後年に機関銃に肉弾戦を仕掛けるようなバカな将校が現れる。

別れの言葉

名は知らぬが、敵の大将よ。我が雑賀党の前で種子島を使う愚を知れ。

敵の大将を照準に捉えた、雑賀党・鈴木孫一の心の声。
書くまでもなく、天下第一の鉄砲集団。カッコイイ言葉ですね。
単語を変えれば、いろいろなことに応用できそう。

悪魔の言葉

進まば往生極楽、退かば無間地獄。

一向宗が信者に対して伝えていること。
進んで戦えば死んでも極楽に行けて、退いたら地獄に落ちる。
普通に考えてこんなことはあり得ない。実際に一向宗の趣旨とはまったく異なる。
しかし立場ある人が語れば、事実ではなくとも真実になる。
私は宗教自体は否定しない。むしろ宗旨を持っているのは普通だと考える。
しかし必要以上の金銭を要求したり、犯罪や死などを強要するのは絶対に間違っている。

怒り

そんな奴らを騙くらかして、戦なんぞさせおって。

自分たちを信じてる信者を、あまりにも無慈悲に戦わせる一向宗に対して景の怒り。
戦国時代では、戦うこと自体は悪ではない。実際に景自身も戦い自体は否定していない。
しかし、ものには限度というものがある。
不条理な中においても、最低限のルールは守りたい。

村上海賊の娘(下巻)

卑怯者

姿も表さずに種子島で狙うて頼みごとか。笑わせるな。

姿の見えぬ敵から頼み事をされた時、景が叫んだこと。
止めろと言って止めるわけがない。しかし素直に聞くのは癪に障る。
その場合、相手を罵ることも一つの戦術である。

自家存続

あの眞鍋家の当主の申したこと、もっともじゃ。
村上武吉の娘が斯様な心得もないとはの。皆、自らの家のためのみに戦する。
この鈴木孫市もまた、そんな男の一人だ。

自分の感情ばかりを大切にし、周りの人達と意見が合わない景に対して、孫市が語ったこと。
優しい気持ちは大切である。偶然知り合った人に情をかけるのも当たり前。
しかしこの戦国の時代、自分の判断一つで多大な命が失われる。
感情に流されて自家を滅ぼした例は多い。
「どちらが正しいか?」ではない。結果が悪いほうが間違いである。

諦め

オレは瀬戸内で生きていくしかないんだ。

本当の戦いと、それぞれの自家に対する想いの前に打ちのめされた後、景が感じたこと。
瀬戸内に帰れば仲間がいる。自分は姫として自由に生きていける。
周りの醜い争いを見ないでいられる。自分の限界を知らずに済む。

村上武吉

わしはこういう生まれつきでな。ひとに頭を垂れるなど無理なのさ。

決して毛利家の家来にならない村上武吉が語ったこと。
独自の力を持ち、組織の一員にならない。
それでいながら、あらゆる組織から一目置かれる。
限りなく難しいことだが、自由を求める人の理想形である。

父と娘

武吉にとって景はこういう娘で、戦になど向かぬと初めから承知していた。
戦を華やかなものとしか見ぬ者が、実戦に耐えられるはずがない。

傷つき帰ってきた景に対して、父である村上武吉が考えたこと。
現代の人もそうだが、実戦を知らないと戦争に華やかなものを感じてしまう。
自分が指揮官になって敵軍を撃破するイメージは、爽快さすら感じる。
しかし実際には、勝てば相手を殺し、負ければ自分が死ぬ。
戦いなど、スポーツやゲームだけで十分だ。

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手の届かぬこと

まあ、そのときはあの賢しら者に任せるさ。

難しい状況が予想された時に、村上武吉が語ったこと。
「賢しら者」とは、毛利元就の息子で毛利家の重臣である小早川隆景のこと。
いうまでもなく小早川隆景は智者である。毛利家全体の未来を描くことが出来る。
その点、武吉は一勢力に過ぎず出来ることはしれている。
そのため小早川隆景の判断に期待している、と言う口実で押し付けている。

心境の変化

妙だな。夫の帰りを待つ妻とは、こんな心持ちなのか。

今回の輸送要因から外された景が感じたこと。
いつも動き回っていた景からすれば、待つというのは初めてである。
そこでイライラするわけではなく、心浮き立つような自分を発見して驚いている。
もっとも今までを知っているだけに違和感はありますが。

景の思い

戦に出るに値しなかろうが、たとえ門徒どもに撥ね付けられようが、オレはあいつらのために戦うんだ。

今回の出陣の意図を知った後、景が父に語ったこと。
門徒は決して味方ではない。
しかし、ただ利用だけされている門徒に対して、「ただ助けたい」という思いだけで動こうとしている。
戦国の世を考えれば、まったくの無意味だ。だれも褒めはしないだろう。
しかし多くの人の本心は。

親と子

武吉はうつむき、しばらくの間、黙った。
だが、やがてその肩を揺らすと、痛快と言わんばかりの哄笑を放った。
「俺の子だな」

景の青臭い言葉を聞いた後、武吉が語ったこと。
一言で言えば親バカである。
しかし自分と同じように、他人の意見ではなく自分の意見を通そうとしている。
親として、この姿はうれしいかもしれない。

鬼手

三十年ぶりに鬼手が出るのだ。我が娘が戦に赴けば、当方の勝利疑いなし。

景を見送った後、武吉が語ったこと。
鬼手が何なのかは伏せておきます。最愛の娘を送り出して勝利を確信する。
村上武吉はやはり、海賊であり武将である。

眞鍋七五三兵衛(しめのひょうえ)

姫、ええか。わしはおのれらと戦う。家を保つためにな。

景が敵の大将である眞鍋七五三兵衛に降伏をすすめた時、七五三兵衛が返したこと。
実際はともかく、見かけ的には敵の方が不利な状況。
そのため降伏をすすめたのだが無理だった。ここに戦いの美学はない。
戦うことが自家の存続につながるという打算だけである。
そして決意した敵は強い。悩みは悩ませたままの方が良い。

判断

どうもこうもあるかよ。鬼手が出れば戦う以外何がある。

景の行動により、戦いに方針が変更になった時、因島村上の当主・村上吉充が叫んだこと。
ここまで来て撤収することを不満に思っていたため、この方向転換は嬉しそう。
やはり海賊は海賊である。

歴戦の強者(つわもの)

もはや役目など知るか。者ども、死ねや!

主家の方針より戦うことを我慢していたが、方針が変わった時、乃美宗勝が叫んだこと。
もちろん、この歴戦の強者も戦うことを望んでいた。
しかし恩義ある小早川隆景の言葉は守る必要がある。
そのせめぎあいから外れた時、本来の姿が現れた。
指揮の上がった軍隊は策など簡単に打ち破る。
指揮官の力は絶対である。

勇気

踏み出せ。一歩踏み出せ。それができるか否かが、勇者と臆病者との分かれ目だ。

戦場に出てすら相手を攻撃できない、村上景親の心の声。
本当に一歩踏み出すのは難しい。一歩踏み出すだけなのに難しい。
その一歩が踏み出せれば、二歩目は簡単なのに。
本書内に書かれているが、景親は後に武勇の人となる。

命令

将は命を発するのに配下の顔色などうかがってはならない。

上から目線で命令しろ、と言っている訳ではない。
正しいと思ったことは相手の反応など気にせず言え、ということである。
これはあらゆる上司や先輩に言える。
時には嘘でも、相手のためなら言わねばならない。

褒め言葉

ようやっと分かったわ、おのれは面白い奴っちゃ。

景と相対している時、眞鍋七五三兵衛が語ったこと。
泉州人にとっては最高の褒め言葉でしょう。たとえ殺し合いをしている最中でも。

勝利

決して勝負を捨てぬ者だけが、勝ちを得る。

景が七五三兵衛に対して感じたこと。
好きではないが、精神力や執念のようなものは必要だ。有ると無いとでは覚悟が違う。
「勝負」は「成功」と置き換えることも出来るでしょう。

村上景

就英、やはり輿入れの話しはオレには無理なようだ。オレがこういう女だからさ。

最後に、景が婚約者の就英に伝えたこと。
何をしたかは伏せておきますが、やっぱり景は景。
爽快です。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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