「明日の記憶(荻原浩)」の名言まとめました

「明日の記憶(荻原浩)」の名言をまとめていきます。

明日の記憶

「広告の仕事っていうのは、こういうものさ。最初のアイデアどおりにいくことはまずない」

最初のプレゼンとは違う方向に進み、不満を話す新人に佐伯が話したこと。
この正論と現実の違いをどの様に受け取るかで、善し悪しは別にしてこれからが決まる。

歳をとり、未来が少なくなることは悪いことばかりじゃない。そのぶん、思い出も増える。

もうすぐ結婚する娘の写真を見ている佐伯が感じたこと。
思い出が増えることで幸せを感じるなら、それこそ幸せなのかもしれない。

かつては自分の体は自分のものだった。
しかし、だんだん自分の体に裏切られることが多くなってきた。

50歳を前にして物忘れが多くなってきた佐伯が感じたこと。
人の名前などが出なくなると、物忘れと痴呆の違いを調べてしまう。

自分が自分でなくなっていくかもしれない。
そのことに比べたら、どんなことだって我慢できる。

病気やケガで介護を受けるのも嫌なものだが、アルツハイマーになるのは別格。
自分の知らない所で迷惑を掛けるなんて恐怖ですらある。

恐ろしかったのだ。記憶を失いつつあることを他人に知られることが。

明らかに自覚はあるが、会社には黙っている佐伯。
物忘れなら冗談で話せるが、アルツハイマーなら話すことは出来ないかもしれない。

大幅な遅刻に開き直った時の、どこか爽快ですらある達観の境地で、私は坂道を昇り続けた。

道が分からなくなり目的地に着けない佐伯が感じたこと。
完全な遅刻の時間に目覚めてしまうと、逆に落ち着いてコーヒーを飲んだ記憶がある。

人間には自分に不要となった記憶を冷徹に消し去る能力があるのかもしれない。

大切な記憶は忘れないが、そうでない記憶は忘れたことすら覚えていない。
それを知ってるからこそ、人は忘れられていた時にショックを受けるのかもしれない。

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「治るとは言いません。しかし食い止めることは可能です」

担当医が佐伯に対して話したこと。
精一杯の言葉と理解できるが、良くならないという宣告なので絶望感はある。

たとえ私の寿命がまだまだ続いたとしても、一緒にいられる時間がたくさん残されているわけじゃない。

妻が藁にもすがる思いでした行動に、怒りをぶちまける佐伯。
明らかに病気からくる異常な行動をしてしまい、将来は妻の顔すら忘れてしまうことを知る。

「なにそれ? 安っぽいドラマみたいなこと言わないで。言われる身にもなってよ」
「こっちには最終回なんかないんだから」

これからに自信の無い佐伯は、自分がいなくなった後のことを考えるように話す。
それを聞いた妻は泣きながら自分の想いを叫ぶ。

アルツハイマーの症状は、しだいに患者本人の苦痛ではなく、介護する人間の苦痛になっていくのだ。

アルツハイマーに限らず病気などで苦痛を感じる人は、自分の行動は許されると考える。
何も分からなくなった後は、許されるかどうかも考えない。

どうせいつかはこの世から消えていくのだ。なるべくきれいに消えよう。

おそらく誰もがこのように考えるだろう。
しかしこれを自身の都合で決めることが出来ないのが残念です。

私は質問にいちいち首を振り、いまの自分には何も問題ないという「作話」をしてしまった。
くだらないジョークまでまじえて。

介護認定を行う職員に対して、嘘を話す佐伯。
これを見ると酔っぱらいの「私は酔ってない」発言みたいであり、問題の難しさを感じる。

いったん考えはじめると、どうしようもない。はやる気持ちを抑えることができなくなった。

急な思いつきで昔に行ったことがある場所に行こうとする佐伯。
これまた酔っ払いの行動に似ており、その時の本人には理論的なことに感じているのだろう。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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