居酒屋ぼったくり5(秋川滝美)より言葉と名言の紹介

居酒屋ぼったくり5(秋川滝美)

 東京の下町にある小さな居酒屋。その名も「ぼったくり」

 

 両親から受け継ぐ店を、今日も姉妹が切り盛りする。

 

 今回は、美音がとうとう要の部屋にお泊りする?

 

 「こんな居酒屋に行って見たい!」と思わせる作品の第5弾。

 

→シリーズ初めとなる「居酒屋ぼったくり」はこちらより

 

お役所仕事?

 

 作ってはならないところに畑を作った人が悪い。
 そう言われてしまえばそれまでだが、ツキミの事情がわかっているだけに、
美音はいたたまれない気持ちになってしまう。

 お役所って血も涙もないよね! 事情ぐらい考えてくれてもいいのに!

 個々の事情なんて取り上げてたら切りがない。
 お孫さんを思う気持ちはわかるけど、どうしようもないよ。

  同じ事柄に対する、三者三様の意見を続けて取り上げてみた。

 

  元となる話題とは、川原で孫のために野菜を作っているお婆ちゃんがいた。

 

  しかしその場所は自分の土地ではなく、公共の場所を無断で使用している。

 

  そして役所は地盤が弱くなっていることにより、水害対策のため強制的に畑の撤去を
 実行することを予定している。

 

  お婆ちゃんは孫のために無農薬の野菜を作っていたが、これからは作れなくなることを
 残念に思っていた。

 

  参考までに、お婆ちゃんは土地の不正利用を知っていた。

 

  これに対する個々の意見なのだが、私の考えはあえて書かない。

 

  ただ自分に都合が良ければ、「不正でもOK」という考え方が、世の中を悪くしている
 元凶ということに、多くの人は気づいていない...

 

ぼったくり

 

 この場所をそれほど大事に思ってくれてありがとう。
 お礼にできることなんて何もないけれど、あなたにとっての居心地の良さを
保てるように努力します。
 あなたが疲れてやってきたときには、ちょっとだけ元気にして送り出せるように...

  常連客の要に対する、店主の美音の気持ちになる。

 

  生活するための利益は必要だが、気持ちのよい場所を提供した結果となる。

 

  お客がお金に見えている店も多いですけどね...

 

再就職

 

 やりたいこととか、得意なこととか言ってる場合じゃないのよ。
 雇ってくれるならなんでもやります、ぐらいの気持ちじゃないと再就職なんて無理。
 年も年だし、結婚してからずっと家にいたわけだし...

  専業主婦をしていた人が、再就職を探していた時に話したこと。

 

  間違ってはいないが、正しいとも考えない。

 

  「この考え方が、ブラック企業を作っている」

 

  「自分は何も出来ない」とか、「会社に雇ってもらっている」という考え方は、
 相手の言いなりになるしかない結果を生む。

 

  「会社と社員は五分の関係」と考えなければ、社会全体の社員待遇が良くなる
 ことはあり得ない。

 

満足

 

 満足しちゃったらそこで終わりだもん、多少の文句は必要だよ。

  ぼったくり店主の妹・馨の言葉になる。

 

  満足すると現状維持を目指してしまう。

 

  しかし現状維持とは、緩やかな下降に過ぎない。

 

  やはり多少なりとも上昇思考は必要になる。

 

塩分

 

 塩っ辛えもんでも食う量を減らせば、塩分は控えられるだろう?
 減塩だからって安心してどか食いするほうがあぶねえよ。

  減塩についての考え方になる。

 

  直接塩をかけると強い味になるが、汁物にすると塩分を感じにくい。

 

  量が同じなら尚更である。

 

  あくまで絶対量で考えたい。

 

応援

 

 ええ。私はどちらかというと、応援部隊のほうですから。

  産地に対する考え方になる。

 

  風評を気にする人はいるが、だからこそ気にしない人もいる。

 

  出来れば応援部隊になりたい。

 

商売

 

 せいぜい応援させてもらうし、うちだって商売だ。
 割にあわねえと思ったらとっくに縁を切ってるよ。

  ぼったくりに魚を卸してる魚屋さんの店主が話したこと。

 

  相手に得をしてもらって、初めて特別な扱いをしてもらえる。

 

  この当たり前のことを、多くの人は行わない...

 

忘れない

 

 悪いけど、おれは一回聞いたことって忘れないんだよ。
 特に自分に都合のいいことは、絶対に忘れない。

  要が美音の失言に対して詰め寄ったこと。

 

  どんな失言かは、ここでは省略する。

 

  確かに、一回聞けば忘れない...

 

選択

 

 その場その場で、誰を一番満足させるべきか、を選択するのは決して簡単ではない。
 その上、その満足を得る方法を考えることも簡単ではない。

  お客さんが多い時の、ぼったくりにおける美音の対応について。

 

  常連だからといって、その人だけに集中してはいけない。

 

  逆に常連だからこそ、待ってもらう気持ちも大切になる。

 

  そして新しい人の満足度を優先させる。

 

  常連はこれを許してほしいが、中途半端な常連は...

 

正解

 

 難しい問題だね。たぶん、正解なんてない問題だ。

  ある難しい問題について、要が話したこと。

 

  正解や正しさというのは、人それぞれで違うことがある。

 

  大勢が正しいと考えても、相手が正しいと考えるかは分からない。

 

  だからこそ、「正しさ」とは難しい...

 

記憶

 

 そうか、もう考えなくてもいいのか...

  昔の嫌な記憶を思い出した美音。

 

  しかし要の言葉により、そのことにとらわれる必要がないことを知る。

 

  考えなくていいことを、考えないでいられたら、どれほど幸せだろうか...

 

感想

 

  今回も安定の面白さがだ、少しお酒や料理の比率が下がったように感じる。

 

  やっぱりぼったくりの面白さは、「美味しそう」から始まる。

 

  店主の恋愛話もいいが、ぼったくり内における店主と客のやり取りを増やして欲しい。

 

 

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