「居酒屋ぼったくり(秋川滝美)」の名言まとめました

「居酒屋ぼったくり(秋川滝美)」より名言をまとめていきます。

1巻

一見

一見だった客が二度目に来てくれたときに、「また来てくれてありがとう」と迎えることは客商売の原則だ。

これは客の立場として非常に嬉しいもの。
この店のように一人で行ける居酒屋でも、最初はもちろん構えてしまう。
そして二回目も、入った瞬間には構えは取れない。
しかしこれを言われたら、やっと落ち着ける。
ただ私は好ましく感じているが、嫌な人もいるらしいので注意は必要。

季節と思い出は確かに繋がっている。
旬のものを見るたびに、人は思い出をたぐり寄せる。

食べ物は思い出と直結する。「あの時」という記憶は、一生薄れることはない。
ただスーパーの食品売場には旬を感じない。

値段

ものには相応しい値段がある。この町では価格の差はストレートに質の差だ。
質の悪いものに高い値を付けるような店はさっさと潰れていく。

安く買うことが「買い物上手」みたいに言われている。しかし本当にそうだろうか?
もちろん質以上に高い物を買うのは、買い物下手である。
しかし必要以上に安く買い叩くことが、はたして買い物上手だろうか?
出来れば適正価格で購入し、全てが回る世間であって欲しいものだ。

食事

いいんですよ、下手でもなんでも。
自分で作らなくていい食事はそれだけで星三つです。

料理下手を自認する客に、美音が話したこと。
料理を作る幸せもあるが、作ってもらう幸せもある。
間違ってもたまに作っただけで、偉そうにはしないように。

下手

お客さんに下手に出させちゃいけないなあ...

ある行動をした常連に対して、少し怒りを憶えた美音。
それが実際の態度に現れてしまい、客側が下手に出てしまった。
そのことに対して、美音が思った心の声。
店側は決して下ではない。だから偉そうな客を見ると怒りを覚える。
しかし逆に客も下ではない。だから偉そうな店主を見ると怒りを覚える。
店と客は対等でなければいけない。
と言ってもどちらも人ですから、たまにはおかしくなりますけどね。

2巻

利き酒

だからあれほど呑み込むなって言っただろうが!
酒は呑むもんじゃない。売るもんだ。

初めての利き酒会場に行った時、酔っ払ってしまった美音。
そんな時、料理の師匠でもある父親から言われたこと。
本来、利き酒とは口に含んだ後に吐き出すもの。
しかし今回の美音は、美味しかったので全て呑んでいた。
その結果、夜の手伝いが出来ない状態。
しかしオープン会場での利き酒会場に行った人なら分かるだろう。
目移りするようなラインナップを前にして、吐き出すなんてもったいない。
個人的にも忘れたい記憶が。

信頼

客を欺くことで利益を得られたとしても、その結果、信頼を失うほうがずっと怖いとわかっているからだ。

お客さんの大部分は素人である。プロから見れば、どのようにも出来る。
しかし客側もバカではない。
一回だけならともかく、続けていれば店のことはだいたい分かる。
たった一回でも欺けば、それは全てと同じになる。本当に信頼を失うのは簡単なもの。

包丁

包丁の手入れは全ての基本だ。
その基本を怠るような料理人の作る料理が美味しいわけがない。

実質的なこともあるが、気持ちの問題と考えている。
プロである以上、良い物を使わないといけない。
値段だけではないが、ある程度のものは使わないといけない。
そしてそれを大切に使っていきたい。

癒やし

大きな舞台で戦うのは疲れる。癒やされる場所がないと、とてもじゃないけど続かない。
でも、そういう場所を見つけることは意外と難しい。

多くの人が癒やしの場所を探している。もちろん家が癒やしとなるのが理想的。
しかし家が癒やしと感じない人もいる。また家とは違う癒やしが欲しい時もある。
寄り道できる場所を、一ヶ所でもいいから持っていたい。

慣れ

父から暖簾を引き継いで早七年、店のやりくりにもそれなりに慣れたと思っていた。
その「慣れ」が悪いほうに出かけているのかもしれない。

慣れ自体は悪いことではない。
慣れというか、考えなくても出来るぐらいにならないといけない。
しかし「考えなくても出来る」と「考えずにする」は全然違う。
悪くすればワンパターンになってしまう。
日々、守る所と変える所を考えていきたい。

何でも

何でも食えるってことはさ、食いたいものがどんどんなくなるってことなんだよ。

今は季節に限らず、多くの食材がある。お金があれば、いつでも良いものが食べられる。
しかしそれは幸せなことだろうか?
なかなか買うことが出来なかったから、手に入れた時に喜びを感じる。
なかなか食べることが出来ないから、食べた時に幸せを感じる。
たまには不自由さも、いいのかもしれない。

3巻

成長

誰からも叱られないというのは、楽なように見えるが、成長の機会を失うことでもある。

怒られたり叱れたりしたいと思う人は少ないだろう。
しかしずっと怒ってくれていた人から怒られなくなるのは、嬉しい反面寂しくもある。
特にその人自身を好意的に見ていればなおさらだ。
またそうなってしまうと、自分の方向性を見失うことがある。
口うるさい人が一人ぐらいいる方が、本当は楽なのかもしれない。

底上げ

店で注文する人が減ったって構わない。
大事なのは、日本酒をもっと身近に感じてもらうこと。

美音はどこでも買える安い日本酒でも美味しいものがあると、お客さんに紹介していた。
日本酒を身近に知ってもらうと、より興味が生まれるという発想から。
私は昔から日本酒が好きなのだが、周りで好きな人は少ない。
もしくは何かの機会の時、味わうでもなく雑に飲む人も多くいる。
人の好みに文句は言わないが、個人的に好まないのは事実だ。
別にお酒に詳しくなれとは言わないし、何より私自身が飲むばかりで知識に興味がない。
ただ少なくとも、お酒は味わって飲みたいものである。

仕事

悩みのない仕事なんてない。楽しいばかりだったらそれは仕事じゃない。

確かにその通りである。しかし世の中には悩みばかりの仕事がある。
その上、楽しみを全く感じない人がいる。
ここから言い方を変えれば、楽しさと悩みの両方なければ仕事とは言えない。

レトルト

料理上手の人なら、レトルトを使って上手に工夫できるんじゃないですか?

レトルトを手抜き、もしくは低く見ている人に対して、美音が話したこと。
レトルト自体は悪いわけではない。楽することも悪いことではない。
それなのになぜかレトルトは悪者扱いされている。
しかしこれって、洗濯機より手洗いのほうが優れていると言っているのと同じこと。
大切なのは結果であって、過程を問題にするのは間違っている。
もちろんレトルトを使えとは言わない。
しかしレトルトを使うという選択も正しいことを憶えておきたい。

価格

同じ酒なのに価格によって崇めたり蔑んだりするなんて、馬鹿馬鹿しいにもほどがある。

昔は高かったのに、今は安くなっているウイスキーに対する考え方。
税率なのか流通の問題なのかは知らないが、酒自体は変わらない。
それなのに価値という意味で低く見てしまい、敬遠することがある。
もちろん飲む飲まないは自由だが、悪くいう必要はない。
また美味しいという感覚は人それぞれなのだから、本来は人の価値すら関係がない。
最後に補足として書くとすれば、お酒に関しては昔と今では製造方法が微妙に違ったり、原料が変わっていることにより、味が変化している時がある。
その変化が劣化だとしたら、声を大にして言ってもいいのかもしれない。

現実

現実から遠いからこそ、現実に立ち向かうための英気を養えるという場合もある。

ぼったくりに来てくれるお客さんに対して、美音が感じていること。
お酒の席に限らず、家族や仲間内というのは助かるもの。
しかしそれを煩わしいと感じる瞬間は、誰にでもあるだろう。
同じ所に留まっているような、不安に陥ることもあるだろう。
そのため、その場所を一時的に離れたいと考えることがある。
それは決して悪いことではない。ただ少しの変化を感じたいと思うだけなのだから。

関係

インパクトがあるのに影響を残しすぎない。
酒も、客と店との付き合いもそんな感じがいいと思うよ。

お酒を飲むのだから、日常とは違う時間を過ごしたい。
しかし所詮はお酒の入った時の客と店、場合によれば簡単に限界を超えてしまう。
だからこそ、常に一線を超えないようにしないといけない。
ただもちろん、両方が一線を超えていいと考えているなら話は別になる。

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