意識のリボン(綿矢りさ)より言葉と名言の紹介

意識のリボン(綿矢りさ)

 若くして母が病気により亡くなり、残された父と娘。

 

 娘として私は父に長生きを誓うのだが、交通事故に合ってしまう。

 

 生死をさまよう状態になった私が見たものとは...

 

 表題作「意識のリボン」を含む八編の短編集。

一押し

 

 でも後一押しが足りない。

  興味があることは多い。

 

  したいと考えることも多い。

 

  しかし、実際に始めることは少ない。

 

  何だろう、この足りない感じ?

 

  何事でも勧められるのは好きではない。

 

  しかしもしかしたら、少し待っている気持ちがあるのかも...

 

付き合い

 

 それでも付き合い続けるって、仲が良いのか悪いのか。

  はたから見ていて、アンバランスなコンビがいる。

 

  楽しそうであり、またそうで無いように見えることもある。

 

  実際別々に話を聞いた時、「あんまり好きじゃないんだよね」とか
 言っていることもある。

 

  それでもいつも一緒にいるのは何だろう?

 

  この関係がなくなるのが怖いのだろうか?

 

  それとも、やっぱり心地好い?

 

私自身

 

 小説を読んでもらえるなら、私自身がどんな人間だと思われてもしょうがない。

  表現者のつらいところだ。

 

  小説家にしろ役者にしろ、表現が上手いと本人とラップする。

 

  嫌悪感を感じる悪役を書いたり演じたりしたら、本人がそのように勘違いされる。

 

  まったく関係ないのだが、残念ながら世間的な事実。

 

  収入と引き換えに諦めるしかないですね...

 

困難

 

 困難ってさ、努力して乗り越えられるほど甘いものじゃないときの方が多いよね。

  まったくその通り。

 

  困難を乗り越えた話をよく聞くので、勘違いしそうになる。

 

  実際は乗り越えられずに、打ちのめされた困難の方が多い。

 

  自分の困難に対して、どのように考えても自由だ。

 

  しかし他人の困難に対して、努力を促すのは無責任...

 

賭け事

 

 人生への訳分からなさ、期待と不安を最大限に利用しているようで
とてもグロテスクだから、賭け事は好きではないな、私は。

  賭け事に対して、期待はともかく不安を利用しているという考え方は面白い。

 

  確かに、100%勝てる賭け事に人は熱狂するだろうか?

 

  「負けるかも?」という不安感も、賭け事には必要でないか?

 

  「これに負けたら明日から...」という考えが、人を興奮させる。

 

  グロテスクとは、良く言ったものだ...

 

出会いと別れ

 

 人間たちにコミットしようと扉を叩く、彼らは出迎えてくれる、
そのなかで一定の期間を過ごす、そして、んじゃ。
 と外に出るともう二度と元の場所には帰れない。

  組織やグループに対する、個人といえるだろうか?

 

  軽い感じで入り、軽い感じで出ていくと、前には戻りにくい。

 

  軽い感覚を持っている人には、それが理解しづらい。

 

  しかしそれを多くの人が理解しているから、無理してでもグループを続ける。

 

  これは良いことなのだろうか?

 

炬燵

 

 全生涯で炬燵が私から奪った時間を換算したら、きっと世界一周できるはずだと
くやしく思いながらも、まだ肩まで炬燵布団をかぶったまま動けないでいる。

  炬燵好きには、同意ぐらいでは足りないだろう。

 

  なんだろう、あの幸せな感覚。

 

  けっして幸せなのではない。

 

  あくまで、幸せな感覚。

 

  あの心地よさはやめられない...

 

転び損

 

 あれだね、転ぶ瞬間を見られるのはたまらなく恥ずかしいけど、
誰も見ていないとそれはそれで転び損の気持ちになる。

  まったく微妙ですね。

 

  同意出来るような、出来ないような?

 

  人が見ている前で転ぶと恥ずかしいが、楽しい気持ちにもなる。

 

  人が見ていないところで転ぶと、空しい気持ちしか残らない?

 

重み

 

 お里や育ちで人が決まるなら、生きてきた重みはどこへゆくの?

  これは事実だろうか、それとも希望だろうか?

 

  人は環境だけでは決まらない。

 

  しかし残念ながら、環境で大きく変わるのも事実。

 

  そしてそれを逆転するのは至難の技。

 

  けっして不可能ではないところに、残酷さが残る...

 

思い出

 

 人生で残しておく思い出は、安心で、たいくつな方がいい。

  なかなか面白い言葉です。

 

  そして思い出には二種類ある。

 

  写真など、みんなに知られても問題のない思い出。

 

  自分の心にある、人には話せない思い出...

 

ウォーキング

 

 ウォーキングがこんなにも自分と向き合う作業になるとは思ってもみなかった。

  ウォーキングは気持ちいい反面、それ以外することがない。

 

  周りを見るという行為はあるが、それだけである。

 

  どうしても考えごとをしてしまう。

 

  考えたい時にはいい。

 

  しかし考えたくない時のウォーキングは暴力的かも...

 

脳内けんか

 

 一人で脳内けんかをくり広げて、飛び交う罵り言葉に再度腹を立てている。

  理解出来る人と出来ない人に分かれる?

 

  私は理解出来る方。

 

  無意味なのは理解してるけど、やめられない...

 

理不尽

 

 問題が理不尽であればあるほど、怒りとは違う方法で解決しなければならない。

  理不尽に怒りから出る正論は通じない。

 

  より問題を大きくすることもある。

 

  しかし怒りがある時に怒り以外の選択は難しい。

 

  怒りを有効にコントロールする方法はないだろうか...

 

好きなこと

 

 好きなことを好きすぎないようにする。

  怒りをコントロールする一つの方法。

 

  好きなことだから、別意見に怒りを覚える。

 

  嫌いなことに別意見があっても気にならない。

 

  好きすぎなければ、気にならない...

感想

 

  面白いと感じる人と面白くないと感じる人に分かれそうな作品。

 

  私は面白いと感じた。

 

  著者の作品はデビュー作の「インストール」を読んだ後、この作品で二作目。

 

  正直興味が無かったのだが、この作品で改めて興味を覚えた。

 

  特に著者本人のエッセイっぽい感じだがフィクションの「こたつのUFO」は
 かなり面白い。

 

  この短編を読むだけでも本書を買う理由になる。

 

  俯瞰的な内容ではなく、登場人物の脳内ストーリーが中心の作品達。

 

  「綿矢りさ」という作家に興味があれば、間違いなくおすすめの一冊です。

 

 

 

 

 

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