「メガネと放蕩娘」の名言まとめました

「メガネと放蕩娘(山内マリコ)」より名言をまとめていきます。

とある地方都市、寂れた商店街にあるウチダ書店。
そこに10年間、家を出ていた放蕩娘が帰ってきた。
市役所に勤める姉と一緒に商店街の活性化を図るが、商店街は一致団結とはとても言えず。
商店街のシャッター問題を題材にした意欲作。

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商店街

───あの商店街はもう死んでいる。

寂れた商店街を見た地元民が感じたこと。見ただけで空気が重い商店街がある。
店が開いていても、活気がまるでない。これでは活性化はあり得ない。

このまちに、「街」ってあるんですか?

商店街に来ている学生が質問したこと。この感覚は、けっこう大切。
具体的に人口何万人とか店があるかは、あまり関係がない。
そこが魅力的に見える「街」なのかが大切。
言い方を変えれば、魅力的なら「街」である必要はない。

補助金

どれだけ補助金注ぎ込んでも、商店街の中の人がこれだもんな!
こっちが思い描いたとおりには、市民は動いてくれないから。

ある市役所職員の不満になる。一見納得させられるが、これって順番が逆。
市民を動かすために補助金を使っても、絶対に動かない。
なぜなら動いて成功したら補助金が無くなるため。そのため適度に失敗しないといけない。
補助金は正しい方向に動く人だけに渡すべきである。そこにはもちろん結果も求める。
絶対予算を使うために、「補助金有りき」ではいけない。

閉鎖的

商店街は閉鎖的すぎて、新しく店を出す人なんて、歓迎してないんですよ。

商店街の跡取りが話した言葉になる。
古くからある商店街には、古くからいる人がいる。
そういう人は活性化を望みながら、新しい物を拒否する傾向にある。
簡単に言えば、昔のまま活性化したいと考えている。
年を取って経験を積んでも、夢見がちな人が多い。

商店街と個人

商店街にとっていいことと、個人にとっていいことは、決定的に違うってことです。

商店街の活性化の話になると、ほとんどが商店街側の目線。
お客さん側の目線が、圧倒的に欠けている。
極端に言えば、自分は欲しくないけど、お客さんには買って欲しい。
明らかに間違っていますよね。

愚痴

なんとかしないとって、みんな思ってんだ。
思ってるけど、顔を合わせれば愚痴るばっかりで、誰も本気で立ち上がらないままここまで来ちまった。

寂れた商店街に、新しく入ったお店の人が語ったこと。
思っているけど、文句ばかりで行動に移さない状況。
これは失敗した時の言い訳を、先に言っているだけ。
簡単に言えば、負け犬の遠吠え。せめて行動に移して、失敗したら次が見えるのに。

なにも

なにかしたかったんだろうけど、まったくなににもならなかった。

市の補助金で造った施設が、簡単に閉鎖された時に感じたこと。
先程、「失敗してもいい」的なことを書いたが、あくまで成功する計画を 立てることが前提になる。
その結果、失敗するのは仕方がない。
しかし国や市の計画は、初めから失敗しそうな計画で、実際に失敗しているのが多すぎる。
頭の良い人が計画してるのに、なぜここまで失敗するのだろう?

イベント

ギネス記録とか事務椅子レースとか街コンイベントとか、それをすることで、商店街にとって、どんな利益が発生するのか知りたいんだけど。

商店街を活性化させるイベント計画中に、目的を質問した言葉になる。
この手のイベントは全国で多数行われている。
しかしそれにより、継続的な集客につながることは皆無だろう。
この手のイベントは、日頃の感謝を込めてするものであり、集客目的にはならない。
おそらく自分のお金を使ってまで、する人は少ない。
税金も自分のお金だという感覚が麻痺している。

迷惑

商店街を盛り上げたいっていう善意で動いても、地域の人の中には、それを迷惑に思う人がいる。

商店街を盛り上げると言うと聞こえはいい。
しかし補助金が使われるとすれば、自分たちの税金で人を助けているのと同じ。
また善意というが、けっこう押し付けがましい場合も多い。
特に「善意は正しいこと」と考えた場合、反対する人を「悪」とすら捉えてしまう。
この点が一番難しいポイントかもしれない。

やった感

私は、イベント主催者側の「なにかやった感」だけが充満する、わずか数時間のために、税金が当然のように投入されていること、またそのことを誰も疑問に思っていないことが、薄気味悪かった。

大学生がイベントにボランティアとして参加した。
その後作成したレポートからの抜粋になる。
なかなか厳しい意見である。そして本質を捉えている。
このレポートは数ページに渡って書かれている。
これを読むだけでも、この本を買う価値があるかもしれない。

活性化

俗に地方活性化に必要なのは、よそ者・バカ者・若者の三人だと言われている。

これは著者の言葉なのか、他の誰かの言葉なのかは分からない。
しかし必要だということは理解出来る。ただここで考えたい。
ほとんどの場合、このような人を呼ぶ努力をして、失敗している。
本来は、このような人が来たいと思う場所にしなければいけない。
そしてそれは、お金をかけることでない。
今の時代、希望と情報さえ与えれば、お金は後からついてくる。

競合

不思議なもので、商店街の中に競合する同じ業種の店があった方が、商売というのはうまくいくものなのだ。

ライバルが要ると、集客のための努力をする。
同じ業種でも全て同じ商品ではないから、絶対的な集客力が上がる。
そして2店とは言わず、3店以上あってもかまわない。
一番分かりやすいのが、秋葉原などだろう。

感想

非常に軽快な作品でした。商店街について分かりやすく、そして面白く表現している。
中盤までの商店街の問題を取り上げた部分は、なかなか本質をついている。
また大学生のレポートなどは、非常に読み応えが合った。
ただそれ以降の対策が少し物足りない。
商店街を盛り上げる方法が、あまりにも順調に成功しすぎている。
理想が理想のまま、進んでいるイメージ。
またラストの展開が、「今までは何?」という感じだったで不満が残る。
ただ商店街の問題を面白く取り上げているのは、非常に評価出来る。
軽快でハッピーエンドが好きならば、おすすめの作品です。

メガネと放蕩娘

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最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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