「ビブリア古書堂の事件手帖」の名言まとめました

「ビブリア古書堂の事件手帖(三上延)」より名言をまとめていきます。

鎌倉の片隅にひっそりと佇むビブリア古書堂。
偶然本を売りに来た五浦大輔は、女店主・篠川栞子と出会い働くことになるのだった。

1巻 栞子さんと奇妙な客人たち

古書への想い

わたし、古書が大好きなんです...
人の手から手へ渡った本そのものに、物語があると思うんです...
中に書かれている物語だけではなくて。

栞子さんが古書に対する思いを語っている。言っていることは共感できる。
少し違うが古本屋に入った時の、独特の空気感がとても好き。

失恋

でもよ、誰かに話すだけでも気が楽になるってこともあるぜ...
ほら、「落穂拾い」にもあったろう。
「なにかの役に立つといふことを抜きにして、僕達がお互ひに必要とし合ふ間柄になれたなら、どんなにいいことだろう」ってな。

ホームレスでビブリア古書堂の常連・志田が、失恋した女子高生に話したこと。
お互い読んでいた本から言葉を選んで優しく話しかけている。
このような話し方が出来る人こそ、学歴に関係なく文化的な人と考えている。

卑怯

「大庭葉蔵をおびき出すために、わたしに手を貸してくださいませんか?」
なにが起こるか分かりませんけど、五浦さんの他に頼れる人がいないんです」

五浦くんに対して栞子さんからのお願い。
普段は内気だが、本に関係すると途端に積極的になる。
言われたら断れないだろう。

コレクション

ぼくはね、本さえあれば他になにも要らないんだ。
家族も、友人も、財産も、名前だって要らない。これがぼくの本心だ。
どんな犠牲を払ってでも、たとえ何年かかってでも、ぼくはこの本が欲しいんだ!

大庭葉蔵と名乗る偽名の人物が、五浦くんに話したこと。
明らかに異常性を感じる。
しかしコレクションに対しては、多かれ少なかれ同じかもしれない。
はじめは「欲しい」から始まり、最後には「自分が持つべき」になる。
それが「犯罪を犯してでも」に発展しても不思議ではない。
もちろんこのレベルに達する人は少数だろう。
しかし人の持つ「思い込み」の怖さを感じてしまう。

母親から

あんたね、無職の人間なんて昆虫ぐらいの価値しかないのよ?
働かないと人間食べていけないんだから!

一ヶ月で仕事を辞めた五浦くんが母親から言われたこと。
昆虫ぐらいの価値は別にして、一ヶ月は少し短いかもしれない。
一般的な会社の試用期間である、三ヶ月ぐらいが一つの目安かな?
この期間は会社が雇うかを決める期間である。
そして本人が、働いていけるかを確認する期間でもある。

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2巻 栞子さんと謎めく日常

困った?

喜ぶよりも目のやり場に困った。見えてますと指摘することもできない。

五浦くんが前かがみの栞子さんを見た(見えてしまった)時の心の声。
男なら多くの人が同じような場面に出会ったことがあるだろう。あれは結構困ってしまう。
わざと見たいわけではないし、もちろん見たくないわけでもないし葛藤との戦い。
これに勝つのは難しい。

怒ってる客

謝らせてくれない客が、一番腹を立ててるもんさ。肝に銘じときな。

長年、定食屋を営んでいた五浦くんの祖母が話していたこと。
まさに、その通り。謝らせるのは自分が優越感を得たいだけ。
本当に怒った時は、「顔も見たくない」が本音。
また少し違うが、本当に商品を買う気のある人は厳しいことも聞いてくる。
冷やかしのときは柔らかく聞いてくる。購入する時は真剣になるのが当たり前。
このように商売をするなら、謝る必要がなくてラッキーと思ったり、面倒くさいから対応しない行動は厳禁といえる。

誰かの秘密

...分からないように隠してあるものを、見つけるのは難しいんじゃないですか。
未熟かどうかじゃなくて...もともと誰かの秘密って、そう簡単に分かるようにはなっていないんじゃないですか。

ネタバレになるので、細かいことは伏せておく。
栞子さんが鑑定した中で価値を見落としていたことに対し、五浦くんが話したこと。
誰かが隠す場合、普通なら見つからない方法で行う。それを見つけることは本来困難です。
しかし手がかりを残さないと本人にも分からないので、そこが難しいところ。
小説なら先に答えがありますが、普通なら見つけることは困難かも。

話したくないこと

話したくないことは、話さなくていいです。
でも思い出したくないっていうのは、忘れられないってことじゃないですか...
もし、そういうことを話したくなったら...
その、いつでも聞きますから。

栞子さんが話すことを拒絶した時、五浦くんが伝えたこと。
少し言い回しは難しいが、言ってることはよく分かる。
忘れたいことなど、そう簡単に忘れることは出来ない。
何かを忘れるためにはマイナスではなく、忘れる程のプラス要素が必要だろう。

会いたくなる人

...最後の時に、もう一度会いたくなるような親がいるなんて、羨ましいです。

栞子さんが五浦くんに語りかけたこと。
なぜこの言葉が出てきたのかは、ネタバレになりますので伏せておく。
自分の最後を自覚した時、会いたくなるのは誰でしょうか?

持っていいる本

持っている本を見れば、持ち主の人となりはだいたい分かる、というのが母の口癖でした。
一種のプロファイリングみたいなもので...
信じられないぐらいよく当たるんです。あそこまでできる人は他にいないと思います。

栞子さんが自分の母のことを話している。
たしかに今でこそネットなどで情報を得ることができる。
しかし一昔前までは、紙の資料が全てと言っていい状態。
個人が持っている本や雑誌の全てを見ることができたら、確かにその人の性格が分かってもおかしくない。
そして今考えているのは、何も本だけに限らない。
同じように服装から分かるかもしれないし、仕草から分かるかもしれない。
そう考えると、少し怖い気もする。

詮索

このところ、俺はよく考えていた。
誰かのことを深く知ろうと思ったら、詮索めいたこともせざるを得ないんじゃないか。
なにもせずにただ見守っていたら、今ある関係もなくなってしまうかもしれない。

言葉を濁した栞子さんに対して、五浦くんが考えたこと。
確かにその通りかもしれない。
しかしタイミングを間違えると、今まで築いたものが崩れる可能性もある。
ただ空気を考えすぎて、全てが遅くなることに比べれば、マシなのかもしない。

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3巻 栞子さんと消えない絆

勘違い

でしょう。こんな可愛いこと言われたら、好きになってもおかしくないですよね。

小説について話をしている時、栞子さんが五浦くんに話したこと。
小説のかわいいフレーズを諳んじる栞子さん。この時、少し顔を近づけてきた。
距離と内容から、五浦くんは勘違いしそうになっている。
この意識していない小悪魔的な行動は、勘弁して欲しい。

被害?

この人が犯人だったら、被害が一冊で済むはずがない。
めぼしい本を根こそぎ持っていったはずだ!

本が一冊なくなったことに対して栞子さんが犯人呼ばわりされた時、五浦くんの反論がこれ。
かなり酷い。言葉もそうだが、普段そのように見ていると暴露しているのと同じ。
実際、言った後に五浦くん自身は反省している。しかし言われた栞子さんは。

そのこと

ああ、そのこと。気にしないで下さい。本当のことですから。

失言を五浦くんがあやまった時、栞子さんの返事がこれ。本当のことだったみたい。
多くの人は本当のことを言われたら怒るが、栞子さんは違うみたい。

本の記憶

...ただ、知っている話のような気がします。
あ、でも、それだけです...ちょっと変ですね。
他のものならともかく、一度読んだ本の作者や題名を忘れることって、あまりないんですけど。

一度読んだ本は忘れないと話す栞子さん。
これは小説だが、このように普通では考えられない能力を持っている人がいる。
また本人は自分が出来るため、「出来ない人」が理解できない。
名選手に名コーチが少ない理由も、そこにあるのかもしれない。

母親

親でも許せないことはあります。
一般的に言って、母と娘が仲違いした場合、原因は母親の方にあることが多いです。

栞子さんとお客さんが母親との中の悪さについて、話している会話の一部。
もっともらしいが、個人的な印象を一般化しているように感じる。
しかし母親のことを嫌っている栞子さんにとって、それは真実なのでしょう。

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4巻 栞子さんと二つの顔

乱歩

実は乱歩の初期の作品も、今の視点で眺めれば厳密にはフェアと言えないものもあります。
着想や語り口の独自性は乱歩の長所でしたが、細部の辻褄を合わせて、物語を作っていくのは苦手だったようですね。

本巻は江戸川乱歩にまつわる物語。
もちろん古い作品ですから、細かいことを言えばいろいろあるでしょう。
しかし「苦手だったようですね」と書いている所は、少し驚きを感じる。
ただ批判ではなく個性と捉えているので、不快感は全然ないですけどね。

コレクター

かもしれませんね。
古書コレクターの家族が、古書について興味がないのはよくある話ですから。

調査対象の家族関係を見た時、栞子さんが話したこと。
たしかに本人以外は、「単なる古い本」ですから邪魔以外の何物でもない。
しかしそこに「価値」が出てきた時に態度が変わるのも、当然の流れですが。

裏返し

失望は尊敬の裏返しでもあるだろう。

調査している家族を見ている五浦くんが考えたこと。
尊敬していたり好きだった場合、裏切られた時の失望や怒りが大きくなる。
信じていたからこそ騙された時、相手を許せなくなる。
「好きの反対は無関心である」とは、よく言ったもの。

性格

人間の性格がその時々でまったく違って見えたところで、さほど不思議ではないだろう。

普段厳格な方でも、孫の前では甘いだけの人になることは多い。
だからといって他人にも甘かったり、優しいとは限らない。
それぞれが本当の性格であり、それぞれが演じているともいえる。
人の性格や態度などが、いかに曖昧なものかが分かる。

あたし、お母さんに会いたいと思ってるよ。でも、もう必要とはしてない。
お姉ちゃんは立派に店をやってるし、あたしも家事をやってる...
お母さんがいなくたって、二人で生きていけるんだよ。

妹の文香が母親に話したこと。
たとえ自分から出ていったとしても、母親として娘にこれを言われたら、普通ショックを受けるだろう。
しかしもう少し文香が話した後、少し感心している。
あくまで小説ですが、感覚の置き所が違うのかな?

栞子さんのような人たちには、現実の世界がどう見えているんだろう。
ふとしたきっかけで夢と入れ替わってしまうような、作り物のようなものに感じているんじゃないのか。

栞子さんなど普通の感覚とは異なる生活をしている人について、五浦くんが考えたこと。
あくまで五浦くんの考えであり、それぞれの人が「今は夢の中」と考えているとは思えない。
ただあまりにも現実離れしていると、「夢の中」と思うことはあるかもしれない。
中国の思想書である「莊子」の胡蝶の夢ではないですが、「夢か現実か?」なんて分からないし、分かる必要もないのかもしれない。

栞子さん

わたし、他の人とこういう話、したくありません。
大輔さんと話していると、いつも答えが見つかるような気がするんです...
理由は分からないですけど、あなた以外の人では、駄目みたいで...

暗号が解けない時に栞子さんが、電話で五浦くんに話したこと。
好きな人にこう言われて、勘違いしない人がいたら見てみたい。
それなのに相手が、それを理解していないのは困ったものです。

助け

ばっさり切り捨てられたが、落ち込みはしなかった。
俺が答えを見つける必要はない。彼女が考える助けになればいいからだ。

五浦くんの話したことが的外れのため、栞子さんにダメ出しされた後に考えたこと。
知識の有る無しに関わらず、人と話していると考えがまとまることがある。
相手も、このように考えてもらえると助かる。
もっとも五浦くんにとって、話しているだけで楽しいでしょうけど。

5巻 栞子さんと繋がりの時

逃げる人、取り残される人

事情があって逃げてしまった人間が、辿り着いた先で静かに暮らしたいと願う...
それは分からなくもありません。
でも、誰かが逃げ出した後には、取り残される人間もいます...
そういう人間にも、抱えている思いがあります。

自分自身が母親に取り残された経験を持つ栞子さんが話したこと。
心の葛藤や失敗などにより逃げ出したり、または最悪の決断をする人に対して理解はできる。
しかし人は一人では生きていないので、取り残される人ができてしまう。
自分の立場によって、考え方は変わるのでしょう。

逃げた人

...失敗してもやり直せる、なんてよく言うがな、失敗の後でやり直すのがどんなに難しいか、目の当たりにした人間でなきゃ分からねえもんだ。
そうして一旦逃げちまえば、大概のことは取り返しがつかねえ...

逃げ出した側の言い分になります。言っていることは非常に分かる。
しかし本当は「難しい」ではなく、「限りなく難しく感じる」だろう。
そして最初に逃げ出すという決断をしてしまうと、元に戻るにはキッカケが必要になる。
良し悪しは別にして、逃げ出すことを選んだ人を私は非難する気にはなれない。

甘やかし

そうやってわたしを甘やかすのはやめて下さい...年下のくせに。

自分の失敗でしおれている栞子さん。
五浦くんがすぐフォローを入れた時、栞子さんが話したこと。
明らかにすねている。
これを話している栞子さんを見てみたいものです。

本を読む理由

作り話だからこそ、託せる思いもあるんです。
もしこの世界にあるものが現実だけだったら、物語というものが存在しなかったら、わたしたちの人生はあまりにも貧しすぎる...
現実を実り多いものにするために、わたしたちは物語を読むんです。

人が実際に体験する現実など少ないもの。
そして社会に溢れている現実は、心が暗くなるものばかり。
夢のあるような、心がおどるような物語を知ることが、明日への力になるのかもしれない。

嘘つきの理屈

普通、嘘をつく時には話を本当らしくしようとするものです。
理由も証拠もなければ信用されないことぐらい、少し考えれば分かるでしょうから。

嘘をつく時は信じてもらわなければいけないため、もっともらしく話しをする。
それが極端になると嘘っぽくなるため、話し方に工夫もする。
その点から、いかに嘘っぽくても曖昧な話し方をする場合、本当の可能性がある。
判断は非常に難しいが、決めつけてかかることの弊害が明らかになる。

分かりきったこと

答えが分かりきったこの「問題」に、一体どんな意味があったんだろう?

栞子さんに対しての母親からの問題が簡単すぎるため、返って不安になる五浦くん。
普段、難しい問いかけをしてくる人が突然簡単なことをしてきた時、何らかの違和感が残る。
そしてこの違和感は当たっていることが多いため、さらに厄介になる。

知識への渇望

知識への渇望と感性の赴くままに、すべてを投げ出してしまうこの人の血が、わたしの体にも流れている。
いつか誘われるまでもなく、どこかへ姿を消してしまう日が来るかもしれない。

自分の前から突然いなくなった母親と、そっくりな自分に対する不安を感じる栞子さん。
否定できない、常識とは違う感覚。
五浦くんの気もちに答えることのできないマイナスの原因。
残念ながら理性は本性に勝てないから。

不安

不意に窓ガラスが真っ黒に染まった。
意外なほど長い、息苦しいトンネルを抜けると、空はさっきより暗い色に変わっていた。

母親からの言葉を聞いた時の栞子さんの心の中。
息苦しさの闇を抜けた後、さらなる大きな闇を感じている。
自分の認めたくない本性を言い当てられた時、人は悩み苦しんでしまう。
そして、それを払拭するのは限りなく難しい。

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6巻 栞子さんと巡るさだめ

太宰治

研ぎ澄まされた自尊心の持ち主だった太宰は、生活能力のない自分、言い訳のできない失敗を繰り返す自分への絶望を抱えていました。
いつ命を絶ってもおかしくない状況だったと思います。
そういう自分を題材に作品を作ることが、逆説的に小説家としての生に太宰を駆り立てていったんです...
遺書のつもりで作り上げた、「晩年」は、同じような思いを抱えていた当時の若者たちの胸を打ちました。

栞子さんにおける太宰と晩年についての感想。
個人的に惹かれる内容だったのでピックアップしています。
太宰作品の好悪は別にして、これを読んでどう感じますか?

太宰と自分

今でも「晩年」の愛読者は多いです。わたしもそうですね。
太宰の荒れた私生活は嫌いですけど、人としての弱さには共感できるんです...
ちょっと、矛盾しているかもしれません。

私は太宰作品について、ほとんど知らない。今も「晩年」を読んだことがない。
しかし聞く限りにおける太宰の性格や行動は少し極端ではあっても、多くの人が抱えている悩みと似ている。
人によっては何にも感じないことでも絶望するような感覚は、個人的には理解できる。

どちら?

待つ身が辛いかね、待たせる身が辛いかね。

太宰がお金不足になり、友人を宿に残して金策に走っていた時に話したこと。
細かい内容は長くなるので省略するが、次の時あなたはどう感じますか?
「友人と待ち合わせをした時、待つ方が辛いですか、それとも待たせるほうが辛いですか?」

議論

太宰を懐疑する者がいれば、もっと議論は盛り上がる。

太宰好きの話の中に、太宰について別の意見を持つ者が入ってきた時に話されたこと。
ただの仲良しによる話なら別だが、議論となれば同じ意見ばかりでは面白みに欠ける。
反対の意見があればこそ面白くもあり、白熱もする。
最近は自分の主張ばかりで、相手の意見を聞かない人ばかり。
また相手のことを決めつけるように非難する人は、議論以前の問題なので嫌いですね。

ある人物について

弱かったから間違いを犯した。脅しに屈して盗みもやった。
親友たちに相談する勇気もなかった。あれこれ理由をつけて逃げ回りもした。
大勢の人々を裏切ったが、それでも自分の守りたいものを一つだけ守った。

ある人物に対して、五浦くんが考えたこと。
あらゆることを犠牲にしても守りたい秘密がある。
自分や相手のために周りの全てを犠牲にする。
明らかに身勝手な考え方であり、第三者の目線で見れば間違いなく非難するが、当事者の目線で考えると理解できるのが悩ましい。

栞子さんの考え方

報酬をいただくようなことはしていませんし...
あ、でも、もしご蔵書をお売りになる際には、是非当店をご用命下さい。

問題に一区切りをつけた後、栞子さんが話したこと。
営業ではなく技術者のようですね。
「相手のために働いた以上、報酬をもらうのは当然だ」という考え方もあるが、個人商売の人としてどちらがいいですかね?

本好き

自分の好きな本について語り続けることを無上の喜びにしている人だ。
話を聞いている人間にどれぐらい知識があるか、よくも悪くもあまり関心を持っていない。

栞子さんについて五浦くんが思っていること。
この話の前後には犯人とのやり取りがあり、ネタバレなので意識的に外している。
自分よりも圧倒的に多い知識量の話題で、こちらが興味ないことを一方的に話されたら、相手が美人でも、やっぱり引くでしょうね。

古書好き

古書好きな人たちって、こんなことするんだな、って思った...
こんなに浅ましくて、ひどいことをするんだって。
わたし、逆にほっとしたんだ。この人たちは知的でも上品でもなんでもない。

古書好きな人に対して、ある人物が語ったこと。
本好きは知的で上品な感じがするが、古書好きは「マニア」をイメージする。
自分の欲求に忠実な人でもあり、他の時に見せる顔とは別の顔を持っている。

7巻 栞子さんと果てない舞台

決意

わたしは他人の用意した試験で、人生を決めるのは嫌です。
そんなわたしはわたしではありません...
いつどこでなにをするか、どう生きるかは自分で決めます。

栞子さんの母親である篠川智恵子が、若き日に父親に話したこと。
父親からの試験をバッサリ切り捨てている。
父親の後を継ぐのも悪くないが、自分に自信があれば与えられるだけでは嬉しくない。
ただもらえるものは、もらったほうがいいかもしれない。
そうすれば早い段階で、より大きなことが出来るから。

過去のこと

だったらいいじゃないですか。全部昔あったことで、今起こってることじゃない。
これから先、俺たちが気をつけていけばいいだけです。

家庭の問題などで割り切れない栞子さんに対して、五浦くんが話したこと。
昔は昔、周りはあくまで周りであり、本人には関係がない。
しかし多くの場合、簡単に割り切れない。
苦労が多かったとしても、あくまで判断基準は相手自身におきたいものです。

美しさの本質

見かけの美しさは中身とは別ものかもしれない。

シェークスピア作「ヴェニスの商人」からの抜粋になります。
何をもって美しいと感じるかは人それぞれ。
金額的に一番高価なものが、一番美しいという考えも間違いではない。
しかし美しさの判断基準は、自分の持っている美的感覚を信じたい。
自分以外の誰もが否定したとしても、自分が美しいと感じ、幸せを感じるなら、それほど素晴らしいことはない。

油断

すっかり油断してしまいました。愚か者ほど自分を賢いと思いこむものですな。

油断により判断を間違ってしまった人が話したこと。
自分を賢いと考えてしまうと、相手が馬鹿に見える。
それが奢りとなり、甘い考えから墓穴を掘ることはよくあること。
自分を馬鹿と考える必要はない。ただ相手も賢いと考えて行動したい。

休みについて

分かってないなあ。なんにも予定ないのが大人にとって最高の贅沢なの。
このところ忙しかったから特にね。

五浦くんの母親が話したこと。
旅行などの予定も嬉しいけど、「何もしなくてもいい」予定のない休日はいいものです。
「予定がいつもない人」は、たまには予定が欲しいですけどね。

恋人の母親より1

あなたに心を許していても、いつかは離れていくと思う。
わたしと同じように、自分の意思で。

栞子さんと性格も外見もそっくりな母親が話したこと。
「わたしと同じように」と言われると真実味がある。
もちろん「はいそうですか」とは言えないですけどね。

おどけている人

頭がいいから道化にもなれる。道化役にはそれなりの知恵が要るから。注意しないと危険よ。

いつもふざけている人は、周りからあざけられる。
しかし意識してそうしているなら、別の目的があると考える必要がある。
間違っても本音を洩らしたり、手の内を見せないように注意したい。

恋人の母親より2

こういう時、あなたはなんの役にも立たないわね。
あなたは確かに力も強いし、多少は勘も鋭いかもしれない。
でも、しょせんはただの凡人。あなたにできることは、他の人でも十分にできる。

五浦くんに古書に対する能力のなさを指摘している、栞子さんの母親が話したこと。
事実であるから反論は難しい。
今後努力しても、この親子ほどの能力を身につけることは困難である。
相手の親から気持ちだけではダメの烙印を押されると、気持ちが落ち込んでしまいますね。

はげまし

そりゃお前は凡人だろうよ。
これからの人生で、いつかあの姉ちゃんはお前から離れていくかもしれねえ...
でも、それがどうした。もっと自信を持てよ。お前自身の覚悟がすべてなんだ。
残りの人生なんてどうせ誰にも分かりゃしねえ。

悩んでいる五浦くんに対して、馴染みの客が話したこと。
気持ちだけではダメだが、気持ちさえあれば何とでもなるという考えもある。
結局は自分自身が全てとなる。

栞子さんの気持ち

あなた以外の誰とも付き合わない。他のどんな男の人も、わたしにはなんの価値もない...
あなたを好きなわたしが、わたしという人間。

気持ちが揺らいでいる五浦くんに対して、栞子さんが伝えたこと。
少し言葉回しが演劇風なのは、本より引用しているから。
以前は「誰とも付き合わない」と言っていた栞子さんの心境の変化が大きい。
それだけ五浦くんの存在が大きいと言えるし、元々は情熱的な性格であったとも言える。
また素に戻った時のギャップもいい感じ。

栞子さんの決意

古書はわたしが見極めます。大輔くんには、わたしを見極めて欲しい。

金額の大きな取引に向かう前、栞子さんがお願いしたこと。
金額が大きくなると知識はもちろんだが、メンタル的なことが大きくなる。
そのためには信頼する人の存在が不可欠になる。自分もそれだけの存在になりたい。

将来について

いつどこでなにをするか、どう生きるかはわたしたちが決めるんです...
母親の提案はただの提案にすぎません。

母親からの提案を受けた栞子さんの考え方。
初めに書いているが、母親の考え方に似ている。やっぱり性格が似ている二人。
違う点は「わたしたち」というところですかね。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

 
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