「山女日記」の名言まとめました

「山女日記(湊かなえ)」より名言をまとめていきます。

山で自分を見つめ直す、女性の7つの物語。
結婚に、自分に、ひとりに、家族に、夫に、恋人に、そして仕事に。
それぞれが自分の葛藤を抱えて、山に向かう。
そしてまったく関わりのない人達が、それぞれの場所でリンクしていく。
難易度にかかわらず山に登りたくなる作品です。

キッカケ

誰でも最初は素人じゃない。難しく考えなくても、普通の体力があれば夏山はいけるわよ。

経験者が未経験者にかけた言葉になります。
なんといっても、山に初めて行くのはハードルが高い。
純粋に体力的な問題もあるが、未経験者が入って周りに迷惑をかけないか?と考えてしまう。
このような言葉をかけてくれて、簡単な山から一緒に行ってくれるなら、
一歩が踏み出せるかもしれない。

偉業

偉業を成しとげることだけが人間としての価値ではない。

普通に結婚して、普通に子どもを育てる決断をした女性の言葉になります。
確かにエベレストに登頂したり、オリンピックで金メダルを取ったりするのは、すごいことだと思う。
しかしそんな人は少数であり、またそれだけがすごい訳でもない。
普通であることは十分に誇っていい。
ただ一つ、残念に感じていることがある。
意外と普通に暮らしている人ほど、普通からはみ出している人を非難する。
それに上下は関係しない。普通で無いことを非難する。
そのような人は劣等感の塊なので、価値を下げて評価します。

見上げれば

リュックを降ろし、空を見上げた。もう少し登れば、空に手が届きそうだ。

情景が見えるようです。
都会でも空を感じることは出来る。しかし、近いと感じることはない。
山での一体感を味わっている人にとって、都会は息苦しいのかもしれない。

ゴール

どこがゴールかなんてわからない。何がゴールかなんてわからない。

頂上にたどり着いたときに感じたこと。
よく結婚をゴールインという。「目的地に着いて中に入る」、と考えれば間違いではない。
しかし多くの人は、そこから先の人生のほうが長い。
結婚に限らず、あらゆる区切りは中継点に過ぎない。
決して折り返しでもない。そして、人生にゴールは無い。死はリタイヤだ。

頂上にて

うるさくて、迷惑で、叫んでることは支離滅裂で、でも、気持ち良さそうだ。

頂上で叫んでいるアラサー女子二人を見て感じたこと。
一言で言えば「うらやましい」。もちろん、知っている人がいないのが条件ですけどね。

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延期の後

山に「明日」はない。

そのままですね。
山では自然現象や各種の条件により、明日出来るという保障はどこにもない。
だからといって、今日中に全てをするのは問題がある。
気持ちを大らかに、ということですかね?

単独登山

そうして気が付いたのだ。私は一人で登るのが大好きだ、と。

複数で登山をしていた人が、単独登山をした時に感じたこと。
山に来る人の目的も感覚もそれぞれだ。同じ人はいないと言っても間違いではない。
それなのに、グループの人は楽しく、一人の人は寂しいレッテルを張られることが多い。
もちろん、実力のある人は別だろう。言うのは、大したことのない仲良し団体(自称)です。
グループで自然を共有するのも良し、一人で自然を感じるのも良し、と考えることは出来ないのだろうか?

登山口と駐車場

登山口だと思って歩き出した先に、また登山口が現れ、そこに駐車場を見つけてがっかりした経験が何度かある。

登山あるあるですね。
ルートは人それぞれですし、上の方まで車で行けると初心者にも登りやすいので好ましい。
しかし、やっぱり下から登ってきた人にとっては、うれしくないですよね。
下調べして、出来るだけ避けたい。

競争心

おかしな敗北感を抱いているのだろうか。そんな気持ちで山に登ってはいけない。
山は誰かと張り合う場所じゃない。

メンバーの一人が体力的に厳しいにもかかわらず、無理に頂上を目指そうとしているのを見た時に感じたこと。
自分一人で解決できるなら、無理をするのもいい。
しかし周りがいる時には、迷惑にしかならないことがある。
またこのような人は気持ちが変わった時、別の文句を言いやすく、最悪は誰かを悪者にする。
出来るだけ避けたいが、不思議なことにこのようなメンバーはグループに必ず一人はいる。
普段は人当たりがいいことが多いからですかね?

景色の共有

山で見た景色を100%地上で再現することはできない。
感動を共有したい相手ができたとすれば、一緒に登るしかないのだ。

「体感」、は大切ですからね。
室温が管理された部屋では、空気感までは再現出来ない。
次々に移り変わる風景を感じることは出来ない。
ビデオカメラなら? となるが、やはりカメラ越しでは限界がある。
ただ一つ問題があるのは、共有したいほどの自然に行ってくれる人など、数えるほどしかいないこと。
また行ってくれる人は、勝手に行ってしまうかもしれない。

未熟

余裕を持てないのは、未熟である証しだ。

初心者を相手に厳しいことを言っている、自分に対して感じたこと。
確かに決まったメンバーでのグループで、厳しすぎる言葉は問題です。
しかし偶然現地で出逢った人のワガママに対してなので、まったく別問題。
一人で来ているのに、初心者の世話をする必要など全くない。
ケガをしているため下山を手伝うなら別だが、ワガママで山頂を目指したい人などほっておくに限る。
それは相手の問題であって、こっちには何の関係もない。
ただそういう人は口が立つため、後で面倒くさいことが多いですが。

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これから?

ここからが正念場。

山頂付近にある看板の言葉。
気持ちが奮い立つのか、萎えてしまうのか判断が難しい。
ただ大変なことは分かるので、気持ちは切り替わりますね。

下山者より

まったく、ゴールしたあとの人が言う、あともう少し、ほどあてにならないものはない。

言葉通りですね。
相手も自分の大変な時を忘れて、下りの快適さで話しているため、ウソを話している気は無いでしょう。
だから返って、やっかいなんですけど。

晴れと雨

晴れた日は誰と一緒でも楽しいんだよね。でも...
雨が降っても一緒にいたいと思える人であることを、誇りに思う。

相手が自分を、「雨でも」と思っていることを知った時の言葉になります。
確かに雨の時は文句を言いがちになる。
それでケンカになることもあるが、文句を言い合える仲ともいえる。
翌日、昨日のことを笑って話せるなら、最高の友である。

友達と仲間

二人は友情を深めたのではなく、仲間になった。その表現がぴったり合う。

仲の悪かった二人が登山を一緒にした後、急速に仲が良くなったのを見た時に感じたこと。
二人で登山をしたら、このように仲が良くなるか、更に悪くなるか、のどちらかだろう。
中間はない。

数字の誘惑

それに...、数字に踊らされるほど、バカバカしいことはない。

富士登山にこだわる人に対して感じたこと。
確かに富士山はすごいと思う。日本一の高さなので、達成感もあるだろう。
しかし全ての人にとって、一番の山かと言えば間違いなく違う。
少なくとも、「感動」という意味では違うだろう。
何も考えずに一番だからと富士山に登っても、話のネタにしかならない。

人生は!

ですよね。人生は一度きり!

ニュージーランドの魅力に取りつかれ、単身渡ってガイドをしている人の言葉になります。
本気で「やりたい!」と思えることに出会える人は少ない。
もし出逢っても、諦めることがほとんどだ。その点から、行動力がある人は眩しいですね。

未知

何も知らずに踏み込んだ先に、想像もつかなかったような世界が待っていることを知ってしまったあとでは、それを見ずに終わる人生を過ごすのはもったいない。

言っていることは分かります。素敵なことでもあります。
そして、見るのは簡単です。しかし、見続けるのは難しい。
この手のことで、成功している人はいます。しかし、失敗している人はより多いでしょう。
自分に責任を持てるなら、夢を見続けることを諦めないで下さい。

それぞれの荷物

人は大なり小なり荷物を背負っている。
ただ、その荷物は傍から見れば降ろしてしまえばいいのにと思うものでも、その人にとっては大切なものだったりする。

おそらくこういう時、相手の言っていることは正しい。
そして、本人も分かっていることが多い。それでも降ろせないものがある。
この場合、正しいことなどどうでもいい。大切なのは、自分が正しいと思えること。
この相手の正しさを、認めることが出来る人になりたい。

感想

まずこの本は、前知識を持たずに読み始めました。
そして感じたことは、「予想と違う!」という感じ。
なんとなくイメージとしては、単独もしくは複数の女性登山者がいろいろな山に挑戦する話だと思っていた。
実際は、いろいろな悩みを抱えた女性たちが、それぞれの葛藤を抱えたまま身近な登山をするという話。
表現的にも爽快感はなく、また美しい風景を感じさせる場面も少ない。
ほとんどが、女性自身が心の声と対話しながら進んでいく。
そこで他の人の評価を見てみたのだが、人によっては
山である必要はない!」と低評価の人もいたぐらい。
ただ山である必要はないが、山であってもおかしくない、とも言える。
登山とは「グループで仲良くするもの」、と考えている人には、面白くないかもしれない。
逆に、登山とは「単独でもグループでも山に行きたいから」と考えている人には向いているように感じる。
昔は一人でも山に行っていたが、最近は行っていない方などには特におすすめです。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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山女日記 (幻冬舎文庫)

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