「13階段(高野和明)」の名言・台詞をまとめていきます。
13階段
序章
死神は、午前九時にやって来る。(樹原亮)
(本作の書き出し)
自分は処刑されてしまうのか。まったく身に覚えのない罪のために。(樹原)
第一章
喧嘩が原因の、典型的な傷害致死事件だ。運の悪い人間が、こうした事件に巻き込まれるのだ。(南郷正二)
「高校、中退したんだ」
「学校になんか、いられる訳ないだろ。人殺しの弟なんだぜ」(三上明男)
「前科があると、警察が必要以上に強い態度に出ることもある」
「しかし、筋の通らないことがあったら、遠慮なく私に言いなさい。君の人権を擁護するために、あらゆる手段を尽くすから」
「ただし、君が遵守事項を守らなかったり、罰金刑以上の犯罪を犯した場合は、問答無用で刑務所に戻すからね」(落合、保護観察官)
「私ね、あの時から、時間が止まってるの。いつでも戻れちゃうんだ。十年前の、あの時に」
「ごめんね。でも、これから何があっても、前の自分には戻れないと思う」(木下友里)
急斜面を転がり落ちるのは簡単だ。難しいのは平坦な道を歩くことだ。(三上純一)
「あいつは更生しないよ。法律の条文に従って刑務所を出されただけだ。カッとなれば、またやる」(南郷)
「お前さんは更生するよ。俺が保証する」(南郷)
第二章
「お前さんが、本当に申し訳ないと思ってるんなら大丈夫だよ」(南郷)
「裁判なんて全部、運不運です。被告人が出会う弁護人、検察官、裁判官、そうした人々の取り合わせで判決が左右される」(杉浦、弁護士)
「死刑確定囚は、完全に社会から隔離されてる。会えるのは弁護士と、親族の一部だけだ。確定囚になった時点で、この世から消えたも同然になるんだ」(南郷)
第三章
「この国では、凶悪犯罪の被害者になった途端、社会全体が加害者に変わるんです。そして、どれだけ被害者をいじめても、誰も謝罪もしないし責任も取りません」(宇津木芳枝)
人が人を正義の名のもとに裁こうとする時、その正義には普遍的な基準など存在しない。(参事官)
「いいか。こいつは二者択一なんだ」
「今、俺たちの目の前では、二人の人間が溺れている。一方は冤罪の死刑囚、もう一方は強盗殺人犯だ。一人しか助けられないとしたら、どっちを助ける?」
「俺なら、人殺しは見捨てる」(南郷)
第四章
神にすがるのは卑怯な気がした。すべては人間がやったことなのだ。
人間がやったことに対しては、人間自身が答を出すべきではないのか。(南郷)
第五章
考えてみれば当たり前のことだった。人を殺して改悛するような性格であれば、二人目、三人目は殺されなかっただろう。(南郷)
「甘ったれるな! 同じような境遇で、真面目にやってる奴らは巨万といるんだ。お前はそうした人たちの面汚しだ!」(南郷)
第六章
「法律というのは、常に権力の側が恣意的に用いる危険をはらんでいるんです」(中森、検事)
「私は正義が行なわれるのを見たい。それだけです」(中森)
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